「ソウルビートVツインスポーツ」
MTシリーズは車名以外繋がりはほぼ無いんだけど、基本コンセプトは一緒だし紹介したかったので載せました。
新型発表で動画などのCMをバンバン打ってるからご存じの方も居るかと思いますが、車名のMTは元々これが始まりでMax Torque(マックストルク)という意味・・・と言われており信じていたんですが、いざ調べてみると実はそんな情報が見当たらない。
そこで調べてみたら少し前の特設サイトMTワールドに答えがあった
『MEGA TORQUE』
こっちが正しい由来みたいですね。
さてそんな初代MTであり初代ダークサイドでもあるMT-01に積まれたVツイン1670ccエンジンはXV1700のエンジンをベースにしたもの。
つまりアメリカンのエンジンを積んだスポーツネイキッド。
恐らくMT-01に興味のない人はヤマハの一代限りのマイナー車種という認識かもしれないけど、MT-01に対するヤマハの思いや作り込みは眼を見張るものがあります。
エンジンはXV1600ベースとは言ったけど、メッキシリンダーや鍛造ピストン、FIやクランクなど90%近い部品が変更されていて、もはや別物エンジンとも言えるほどの改良。
さらにボルト締占式バックボーンフレーム、ハブが絞られている逆トラス式スイングアーム共にR1やR6と言ったフラグシップスポーツで採用されている溶接痕が無い綺麗なアルミダイキャスト製。
そしてブレーキもR1と同じ物(2007年R1と同時に6POT化)を装備しスポーツ性能を高め、更にリアショックの位置やエキゾーストパイプやチタンマフラー等の見た目までにもこだわっています。
ちなみにイメージテーマは鼓(つづみ)だそうです。
言われてみれば確かに。
でもやっぱり何と言っても一番は01のコンセプトである「鼓動(KODO)」
Vツインエンジンのコレでもかというソウルビートというかパルス感を味わえる様にチューニングされている。
ピークが4750rpmなのを見ると分かる通り、走りだした瞬間からそりゃもう嫌ってほど。
「SSでスポーツ走行するのはとても楽しい。でも現実は家を出た瞬間、前を走る車にブロックされストレスが溜まる。それは面白くない。だからそんな状況でも楽しめるスポーツバイクを作りたかった。」
その答えがこのMT-01・・・ただ実はこのMT-01を立案したのはヤマハの人ではありません。
このバイクの立案はヤマハ車のデザインを創業時からほぼ一手に担っているGKデザインによるもの。それをヤマハが承諾し形にしたというプロセスが逆のようなバイク。個性的なのも納得ですね。
社外デザイナーが企画を立てて実際に形にするなんて普通あり得ない話ですが、ヤマハとGKという腐れ縁のような関係だからできたんでしょう。
ただそんなGKにヤマハが乗る形で作り上げたMT-01ですが、ご存知の通り受注生産ながらあまり売れず2009年をもって受注終了となってしまいました。
こだわる余り車体価格が150万円と高くなってしまった事とあまり認知されていないニッチなカテゴリだった事が理由かと・・・意欲的&威圧的過ぎて腰が引ける人が多かったのもあると思いますが。
ちなみにオーナーさん達の話によるとVMAXと間違われるそうです。それほど認知されてない。そりゃビューエルも捨てられるよって話ですよ。
ちなみにネットでよく変態バイクとしてスズキのB-KINGがネタ扱いされていますが、海外ではそんなB-KINGと双璧を成すもうひとつの変態バイクとしてはMT-01は扱われています。
喜ばしいんだか何だか・・・
主要諸元
全長/幅/高 | 2185/790/1160mm |
シート高 | 825mm |
車軸距離 | 1525mm |
車体重量 | 240kg(乾) |
燃料消費率 | – |
燃料容量 | 15.0L |
エンジン | 空冷4サイクルOHV2気筒 |
総排気量 | 1670cc |
最高出力 | 90ps/4750rpm |
最高トルク | 15.3kg-m/3750rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前120/70ZR17 後190/50ZR17 |
バッテリー | GT14B-4B |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
DPR7EA-9 |
推奨オイル | ヤマルーブ プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量4.1L 交換時3.7L フィルター交換時4.1L |
スプロケ | 前16|リア43 |
チェーン | サイズ530|リンク114 |
車体価格 | 1,399,000円(税別) ※プレスト価格 |