GSX-R125(DL33B)-since 2018-

GSX-R125/DL33B

「A GSX-R to Revolutionize The Lightweight Class」

GSX-S125から約三ヶ月遅れで登場したGSX-R125/DL33B型。

基本的な部分はGSX-S125/DL32B型のページで紹介した内容とほぼ同じで、相違点として上げられる要素はほぼ2つだけなのです・・・が、このたった2つの要素がSとRを大きく分ける事になっています。

GSX-R125とGSX-S125

一つは見て分かる通りフルカウルになっている事で、S125の方がサイドを張り出すような形にしてボリューム感を出しているのに対し、R125は絞り込んでコンパクトに見える形に。

これはR125の場合、前方投影面積を削ることで少しでも空気抵抗係数を減らし加速や最高速を上げる狙いのため。

GSX-R125の諸元

そしてもう一つはハンドル。

セパレートハンドル化され、ポジションが前傾姿勢のものになっています。跨ってみて結構前傾している事に驚いた人も多いかと思います。

GSX-R125とGSX-S125のポジション

これもライダーを寝かせて前方投影面積を減らすことと、荷重移動を積極的に行いやすくするため。分かりやすく言うと前輪に全てを託して高速コーナーに突っ込んでいくため。

これらの事からも分かる通りGSX-S125が街乗りからワインディングまでのスポーツに焦点を当てているのに対し、GSX-R125はワインディングからサーキットなど高速スポーツに焦点を当てています。

GSX-R125の販促

だからというか余計な話ですが、もしも初バイクやメインバイクとしてGSX-S125かGSX-R125かで悩んでいるなら間違いなくS125をオススメします。理由はS125の方がポジションの自由度が高く、街乗りからツーリングはもちろんミニサーキットまでイケる汎用性能を持っているから。

一方でR125は街乗りならまだしもツーリングなどでポジションのキツさから苦行に感じる可能性が高い・・・でもそれでこそGSX-R125。

サーキット性能

GSX-R125はスーパースポーツだからです。だからこそ、こういう短所があって当たり前。

このモデルはGSX-S125FでもないしGSX125Rでもない。

『GSX-R125』

なんです。

そしてそう名乗るに相応しい正真正銘の125トップパフォーマーになっている。

その証拠にGSX-R125の短所を短所と思わない人たち、スポーツバイクを既に何台も乗り継いでいる人たちや、いわゆるサーキット沼にハマった人たちからはベース車のベストバイとして非常に人気が出ている。

ちなみにGSX-R125の商品企画を担当された中場さんいわくGSX-R125は1991年から発売された125レーサーレプリカである

『RG125Γの再来 ※熱烈スズキGSX-Rより』

をイメージしてこのモデルを企画したとの事。とてつもない軽さと、上まで回すことで初めて無類の速さを誇る辺り、言われてみれば確かに・・・。

ただ個人的にGSX-R125が一番スーパースポーツだなと感じるのは、まだそこまでではないものの、現在進行系で深みに足を踏み入れてしまった人たちの反応だったりします。

GSX-R125のカタログ

「前傾キツいけどカッコいいから許せちゃう」

という反応。これぞ正にスズキが誇るスーパースポーツGSX-Rである証左かと。

主要諸元
全長/幅/高 2000/700/1070mm
シート高 785mm
車軸距離 1300mm
車体重量 134kg(装)
燃料消費率 44.7km/L
※WMTCモード値
燃料容量 11.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 15ps/10000rpm
最高トルク 1.1kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前90/80-17(46S)
後130/70-17(62S)
バッテリー FTZ5L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR8EDX-9S
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
交換時1.3L
フィルター交換時1.4L
スプロケ 前14|後45
チェーン サイズ428|リンク122
車体価格 358,000円(税別)
系譜図
GSX-S125 2017年
GSX-S125
(DL32B)
GSX-R125 2018年
GSX-R125
(DL33B)

GSX-S125(DL32B)-since 2017-

GSX-S125

「The spirit of GSX-R ready for street」

2017年に登場したスズキのGSX-S125/DL32B型。

・前後17インチ
・水冷DOHC単気筒15馬力エンジン
・新設計バックボーンフレーム
・六速ミッション
・ABS標準装備
・液晶デジタルメーター

などなど紛れもなくフルスペック125といえる形で鮮烈デビューを飾りました。

GSX-S125のこのパワフルなエンジンは製造国でもあるインドネシアでスポーツモデルとして売られ絶大な人気を得ているサトリアF150というモデルに使われているものがベースになります。

サトリア150

これに使われているエンジンをベースにストロークを7.6mm下げ、メッキシリンダー加工による耐摩耗性と耐熱性を向上させたものを搭載。

これにより上までキッチリ回る

『15馬力/12000rpm』

という125としては上限とも言える馬力を叩き出す事を達成。

エンジン

ちなみになんで上限と言えるか補足すると、GSX-S125のメイン市場は日本と欧州になるんですが、欧州では125ccは15馬力が日本で言う原付免許の上限だから。

このようにエンジンは基本的に既製品を流用しコストを抑えたことで125としてトップパフォーマーを誇りつつも車体価格は約33万円と抑えた・・・だけじゃないのが凄いところ。

GSX-S125は実は15馬力エンジンに負けないくらい車体の方にコストが掛けられているんです。

フレーム

まずなんと言ってもメインフレームで、GSX-S125(と一部の国向けの150)のためだけに開発された完全新設計のバックボーンタイプという骨格を持っているわけですが、フルサイズ125にも関わらず

・装備重量でわずか133kg
・ホイールベースが1300mmと極端に短い

という尖った要素を持つ事が可能となったのは紛れもなくこれのおかげ。

諸元

250など上のクラスと車体を共有するのではなく

「専用フレームをわざわざ新設計したから」

にあります。

これだけホイールベースが短いにも関わらずクイックさはそのままに17インチらしい素直な操安性を確保しているのも、そしてシートがかなり絞られ脚付きやポジションが悪くないのも全ては専用フレームありきで開発されたからという理由が大きい。

更にダメ押しとなるのが、クイックさと操安性を両立させるためダンロップと協力し専用タイヤ(D102)まで開発し、それを支えるリアサスペンションもこのクラスとしては非常に珍しくリンク式サスペンションを採用。

リンク式サスペンション

DOHCの15馬力エンジンに専用フレームで、リンク式モノサスで17インチにも関わらず133kgと相当軽い。

『お下がりじゃない17インチ125スポーツ』

と言える本当に文句のつけようが無い125。それでいて車体価格が35万円程度というのは流石スズキ。

初っ端にして全力、気合入れすぎとさえ言えるもので、どうしてここまでのモデルを用意したのかって話。アジアで需要が増しているレースを含む市販車スポーツ需要(あっちは主に150)に応えるためだろうと思っていたんですが、理由はそれだけではなく答えの一つは装備にありました。

電装系

GSX-S125はLEDヘッドライトはもちろん、メーターもフル液晶ディスプレイ。加えて立派なアンダーカウルまで標準装備されている。正直ここまでの装備は不要じゃないのかとさえ思えるんですが、何故そこまでしたのかというと

カタログ写真

「俺はGSX-S125を買うんだ」

と言いながら開発していたメンバーが、車体設計を始め多く居たからという単純な話。※GSX-S完全ファイルより

主要諸元
全長/幅/高 2000/745/1035mm
シート高 785mm
車軸距離 1300mm
車体重量 133kg(装)
燃料消費率 44.7km/L
※WMTCモード値
燃料容量 11.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 15ps/10000rpm
最高トルク 1.1kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前90/80-17(46S)
後130/70-17(62S)
バッテリー FTZ5L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR8EDX-9S
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
交換時1.3L
フィルター交換時1.4L
スプロケ 前14|後45
チェーン サイズ428|リンク122
車体価格 328,000円(税別)
系譜図
GSX-S125 2017年
GSX-S125
(DL32B)
GSX-R125 2018年
GSX-R125
(DL33B)
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