「A GSX-R to Revolutionize The Lightweight Class」
GSX-S125から約三ヶ月遅れで登場したGSX-R125/DL33B型。
基本的な部分はGSX-S125/DL32B型のページで紹介した内容とほぼ同じで、相違点として上げられる要素はほぼ2つだけなのです・・・が、このたった2つの要素がSとRを大きく分ける事になっています。
一つは見て分かる通りフルカウルになっている事で、S125の方がサイドを張り出すような形にしてボリューム感を出しているのに対し、R125は絞り込んでコンパクトに見える形に。
これはR125の場合、前方投影面積を削ることで少しでも空気抵抗係数を減らし加速や最高速を上げる狙いのため。
そしてもう一つはハンドル。
セパレートハンドル化され、ポジションが前傾姿勢のものになっています。跨ってみて結構前傾している事に驚いた人も多いかと思います。
これもライダーを寝かせて前方投影面積を減らすことと、荷重移動を積極的に行いやすくするため。分かりやすく言うと前輪に全てを託して高速コーナーに突っ込んでいくため。
これらの事からも分かる通りGSX-S125が街乗りからワインディングまでのスポーツに焦点を当てているのに対し、GSX-R125はワインディングからサーキットなど高速スポーツに焦点を当てています。
だからというか余計な話ですが、もしも初バイクやメインバイクとしてGSX-S125かGSX-R125かで悩んでいるなら間違いなくS125をオススメします。理由はS125の方がポジションの自由度が高く、街乗りからツーリングはもちろんミニサーキットまでイケる汎用性能を持っているから。
一方でR125は街乗りならまだしもツーリングなどでポジションのキツさから苦行に感じる可能性が高い・・・でもそれでこそGSX-R125。
GSX-R125はスーパースポーツだからです。だからこそ、こういう短所があって当たり前。
このモデルはGSX-S125FでもないしGSX125Rでもない。
『GSX-R125』
なんです。
そしてそう名乗るに相応しい正真正銘の125トップパフォーマーになっている。
その証拠にGSX-R125の短所を短所と思わない人たち、スポーツバイクを既に何台も乗り継いでいる人たちや、いわゆるサーキット沼にハマった人たちからはベース車のベストバイとして非常に人気が出ている。
ちなみにGSX-R125の商品企画を担当された中場さんいわくGSX-R125は1991年から発売された125レーサーレプリカである
『RG125Γの再来 ※熱烈スズキGSX-Rより』
をイメージしてこのモデルを企画したとの事。とてつもない軽さと、上まで回すことで初めて無類の速さを誇る辺り、言われてみれば確かに・・・。
ただ個人的にGSX-R125が一番スーパースポーツだなと感じるのは、まだそこまでではないものの、現在進行系で深みに足を踏み入れてしまった人たちの反応だったりします。
「前傾キツいけどカッコいいから許せちゃう」
という反応。これぞ正にスズキが誇るスーパースポーツGSX-Rである証左かと。
主要諸元
全長/幅/高 | 2000/700/1070mm |
シート高 | 785mm |
車軸距離 | 1300mm |
車体重量 | 134kg(装) |
燃料消費率 | 44.7km/L ※WMTCモード値 |
燃料容量 | 11.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC単気筒 |
総排気量 | 124cc |
最高出力 | 15ps/10000rpm |
最高トルク | 1.1kg-m/8000rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前90/80-17(46S) 後130/70-17(62S) |
バッテリー | FTZ5L-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CPR8EDX-9S |
推奨オイル | スズキ純正 エクスター |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量1.5L 交換時1.3L フィルター交換時1.4L |
スプロケ | 前14|後45 |
チェーン | サイズ428|リンク122 |
車体価格 | 358,000円(税別) |