バイクトリビア

諸説あるホンダ”CB”の語源

CB

ホンダといえばCBですね。

CBと言えばホンダのネイキッド。

CBRといえばホンダのスポーツバイク。

欧州ではCBFなどもありますね。

さて、ホンダが最初に作ったCBという名前のバイクはドリームCB750FOURと思ってる方も居ますが違いますよ。最初に出たのは1960年のCB72というバイクです。

CB72SS

このバイクこそホンダのCB第一号・・・と世間では言われてますが、細かいことをいうと大々的に売りだした初めてのCBと言ったほうが正しくて、本当はレース用にベンリィをベースに魔改造されたCB92の方が先に出てたりします。

CB92

1959年Honda DREAM CB72 SUPER SPORTというバイク。

浅間火山レースでホンダのワークス車両より速かったいわゆるホモロゲーションモデルです。CBマニアに言わせると結局お蔵入りとなったCB90(未完車)が一番最初のCBなんだろうけどね。

 

さて本題の、じゃあそのCBの語源は何なのかという話ですが、CはスーパーカブC100にも使われていると通り

『CはCYCLEのC』

で問題のBは

『For CLUB MAN RACERのB』

と言われています。

レースに出るに辺り、スーパーカブと同じCではアレなので何か付けようと考え

「クラブマンレース用だからCLUBMANのBも付けてCBに」

という説が一番信憑性が高いです。

ちなみにクラブマンとはアマチュアレーサーという意味なんですが・・・信憑性。

そう、実はCBの語源はホンダ自身ですら今やハッキリとは分かっていないんです。

ホンダも恐らくそうだろうという曖昧な答えしかしていません。

 

「CLUBMANだからBって変だ」

「じゃあ83年に出たクラブマンがGB250だったのはどうして」

と突っ込みどころ満載ですよね。

 

他の説として挙げられるのは

・BはBEST or BETTERのB

・CB無線のCBから取った

とか言われていますが、これらはそういった資料も根拠もない信ぴょう性に欠けるため論外。

ただそんな中で実しやかに囁かれている有力な説があります。

 

『CAの次だったからCB説』

単純にCAというバイクの次(または兄弟車)だったからCBという名前になったというもの。

というのもホンダは市販車初CBとなるCB72とほぼ同時期にCA72Dream(アメリカ向け)というバイクを造っていました。そのアメリカ向けのCA72とCB72は双子のようなモデルでAの次だからBでCBという説。

CA71

そこでアメリカ向けのCAの一番最初はCA72なのか調べてみたところ、CA72の二年前の1958年にCA95が存在していました。

さらに翌年の1959年にはCE71というバイクも出しています。

CE71

多分混乱している人が多いと思いますので、時系列を簡単に纏めるとこうなります。

CAとCBの歴史

こうやって見るとA型B型説が非常に信ぴょう性のある説に思えますね。

ただ気になる点を上げるとするなら、CA72が出たのはCB72と同じ1960年なのですが、最初はC72-A10001~という車体番号でCA(CA-10001)となったのは翌1961年からとなってます。これは元がC70だから。

それに対しCB72は最初からCB72-10001となってるということでしょうか。

ちなみに二桁の数字ですが、簡単に言うと十の位が何台目のバイクかで、一の位が改良の回数です。つまりCB72なら今で言うとVer7.2みたいな感じ。

 

 

「ただ恐らくこのA型B型説は違う」

 

その根拠となるのがCR71とCS71というモデル。

ホンダは初代CBであるCB92と同年にCR71というレーサーを出しています。これはC71のR(レーサー)でCR71。

CR71

更に言うならC71のSPORTSでCS71と命名されたCS71に至ってはCR71より一年早い1958年、つまり幻の初代CBであるCB90と同年に出ているんです。

そしてこのCR71を改良して出来たのが市販車初のCBとなるCB72です。

こうなるとCR71やCS71のRやSには意味がちゃんとあるのに、その後に出たCAやCBがただのA型B型というのは腑に落ちない。

 

更に更に言うなればCB92は北米でもCB92のままで1959年から1962年まで売られていた記録がありました。

CR72SS

1957年C70(スタンダード)

1958年CS71(C70のSPORTS)

1959年CR71(C70のRACER)

1960年CA71(C70のAMERICA)※推測

同 年 CB72(何のB?)

こう並べると絶対にBには意味がある。そしてあるとするならやはりCLUBMANのBになる。

もしCLUBMANのCを取るとCCでサイクルサイクルになってしまうし、Mを取るとMOPED(モペット)のイメージを与えてしまう。

となると残るはLかBしか無いわけです。CLとCBどちらがCLUBと読めるかといえばCBですよね。

ホンダCL72

そして実はCLはCLでCB72の翌年である1961年に登場しています。北米向けのスクランブラーです。

A型、B型と来ていきなりL型にはなりませんよね?

 

そして何よりCBの開発に関わった方(原田義郎・斉藤音次・松本正夫 参照:おーとばいザムライ様)自身が1962年の雑誌インタビューにて

「BはCLUBMANのB」

とハッキリ仰っています。

これ以上に有力と成り得る資料はないかと。

 

ちなみに上で言ったGB250CLUBMANは何でCBじゃないのか

クラブマン

という事なんですがGB250のGBはカフェレーサー発祥の地であるイギリスのグレートブリテン島(Great Britain)から。

そうなった経緯についてはGB250の系譜をどうぞ。

 

【関連ページ】

ホンダ車が優等生と言われる理由~圧縮比の話~

メーカーの二つ名はマーケティング戦略の片鱗

貴族バイクGOLDWINGの意外な過去

 

お知らせ|更新履歴