どんなバイクもタイヤ次第

ビバンダム君

みなさんは今なんのタイヤを履かれてますか?

よもや銘柄は愚か愛車のタイヤサイズすらよく分からないという方はいないと思いますが、心当たりのある方は今すぐ愛車の空気圧と溝とヒビ割れがないかをチェックしましょう。

ダンロップの安全点検調査2013によるとおおよそ10台に1台が整備不良との調査結果が出てました。ちなみに一番多かったのはヒビ割れだそうです。

タイヤが駄目だと簡単に転んでタイヤ代より高くつきますのでタイヤとチェーンはマメなチェックを。ネンオシャチエブクトウバシメです(最近聞かないな)

説教はこのくらいにして本題。

S1000RR

「次は何のタイヤにしようかな~?扁平率変えようかな~?ワンサイズ幅の違うタイヤにしようかな~?」

なんて悩む人は多いと思います。

メトリック表記

ご存知のようにサイドウォールに刻まれているのがタイヤサイズ表記、専門用語でメトリック表記といいます。

例えば標準が190/55R17なら200/55R17も履けるし180/55R17も履けますね。

「そんなの知ってるよ」

って人は多いでしょう。じゃあ何でそうなのか知ってますか?

それはメーカーが干渉しないようにクリアランスに少し余裕を持たせてるからです。

なんでそんなクリアランスを持たせてるのかといえば、それは(安全性の問題もありますが)タイヤサイズがメーカーによってバラバラだから。

銘柄も対象車種も多いメジャーなサイズとしては600SSやビッグネイキッドが履いている120/70R17&180/55R17でしょうか?

このサイズ表記ですがコレを実寸だと思ってる人は多いと思います。

でも実は違うんです。これ極端に言ってしまえばただの”目安”みたいなもの。

実際のサイズはメーカーによってバラバラです。

じゃあどのくらいバラバラなのか各社のタイヤ幅を少し比べてみましょう。

※全て180/55R17&指定空気圧のカタログ値参照

銘柄|タイヤ幅

ブリヂストン

RS10|183mm

BT023|183mm

ダンロップ

α-13|187mm

roadsmart|182mm

ミシュラン

POWER SS|178mm

PILOTROAD3|178mm

ピレリ

ROSSO2|180mm

ANGEL ST|178mm

とまあ見事にバラバラ。ダンロップのα-13(187mm)なんてそれもう190だろって話です。

こんなバラバラでいいの?と思うかもしれませんが、JIS規格で10mmまでの誤差は認められてる。

更に「タイヤ(ゴム)は生き物」と言われるように空気圧や気温など環境によっても幅が変わってしまうのです。

タイヤ工場

これは幅だけでなく高さも同様。

ついでに言うなら個体差もあるので、銘柄が同じタイヤですら全て同寸法のタイヤはありません。

つまりメーカーはこれらの事を考慮し左右5mm以上のクリアランスを取っているというわけなんですね。

「少し幅の太い(細い)タイヤにしたい!」

と思う方は安易にタイヤ幅をワンサイズ変える前に実寸のタイヤ幅を調べて同サイズ表記ながら大きめのタイヤをチョイスしたほうが、安上がりで干渉の心配も無く余計な出費を抑えられて良いかもしれません。

dunlop

それにワンサイズ違うタイヤを履いたにも関わらず

「思ったほど変わってなってない・・・」

なんて失敗をせずに済みますよ。

特にサイズ違いのタイヤを履くとリム幅の違いにより形状が少し変わってしまうので注意です。

さて、そのタイヤの幅がバラバラな問題ですが、これは品質や性質の問題だけではありません。

どちらかというとメーカーそれぞれが考えるプロファイル形状のため。

バイクにとってはこれがとっても大事なんです。

エンジェル

タイヤは大きく分けてツーリングタイヤ、スポーツタイヤ、ハイグリップタイヤがあります。

タイヤ銘柄一覧

タイヤを選ぶとき、どうしても基準となるのはトレードオフの関係にあるライフとグリップのバランス。

まあ高い消耗品なので当然な話です。

pirelli

しかしハッキリ言って四輪はそれだけ考えてればいいですが、バイクのタイヤになるとちょっと違います。

バイクのタイヤは四輪と違いトレッド面(設置する面)が大きくRを描いてるのが特徴的。
これはバイクはキャンバースラストとコーナリングフォースで曲がってるから・・・が、まあこんな難しい話は割愛。要するに寝かせて曲がってるってことです。

ちなみにこのRの角度の事をブリヂストンはクラウン、他のメーカーはラジアスと呼んでいます・・・ってまあこれも割愛。

タイヤ

ザックリ簡単に言ってしまうとバイクのタイヤはスポーツ志向が強くなるほど尖り、ツーリング志向になるほどタイヤは丸くなる傾向にあります。

これは

タイヤを尖らせると寝かし込みが軽くなり、寝かせた時のグリップ面が稼げる。

タイヤを丸くすると安定性が増し、疲労を軽減できる。

ということから。

もちろん形状だけではなく、コンパウンドや構造も関わってきますが、まあなんとなく想像つくと思います。

CB1300とCBR600RR

例えば同じ120/70R17と180/55R17でもヒラヒラ系なCBR600RRと、ドッシリ系のCB1300SF。

普通はその通りなんですが、もしCB600RRがツーリングタイヤを履き、CB1300SFがハイグリップタイヤを履いた場合、どっらがヒラヒラ感じるかといえばCB1300SFで、どちらがドッシリ感じるかといえばCBR600RRだったりします。

少し極端な例えですが、要するにヒラヒラ系でもツーリングタイヤを履けばツアラーの様になれるし、ドッシリ系でもハイグリップやスポーツを履けばヒラヒラになれるということです。

それくらいバイクにとってタイヤというのはとても、とーっても重要なファクターなんです。

どんなバイクもタイヤ次第です。愛車に変化を望むならどんなパーツよりもまずタイヤ。

確かにタイヤは高いですが、費用対効果で見たらこれほどコストパフォーマンスに優れるパーツはありません。

更にタイヤメーカーによっても味付けが異なるも非常に面白いです。
メーカーの特徴(信念)を簡単に説明すると

ブリヂストン|コンパウンド命の考えでガチガチ剛性

ダンロップ|自然なフィーリングを大事にする考えで出しゃばらない

ミシュラン|タイヤもサスの一部と考えで軽く柔らかい

ピレリ|剛性を低くしタイヤを潰してグリップを稼ぐ考え

とまあこんな感じになってます。まあ銘柄によって違いますし参考までに。

バイクタイヤ

最後に重ねて言いますがどんなバイクもタイヤ次第です。

愛車の方向性は貴方のタイヤ管理とタイヤチョイスに全てかかっているんです。大げさでもなんでもなく。

だから是非とも次にタイヤを選ぶ際は”冒険”してみることをオススメします。

CBR1000RRとブリヂストン

愛車がまるで別のバイクになったように感じること間違いなしです。

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