
冬にバイクに乗るととても寒いですよね。おそらくバイクほど気軽に極寒を味わえる乗り物はなかなか無いかと。
何故寒くなるのかと言えば風を受けるからです・・・当たり前か。
これはいわゆる「体感温度」ってやつなのですが、要するに気温をベースに湿度や風速を考慮した人間が感じる温度ですね。
そして体感温度というのは数字で表す事が出来る。
「風速が1m増す毎に-1度」
となります。
例えば気温5℃の日があったとします。
このくらいになると歩行者ですら寒さに打ちひしがれる温度ですが、歩く速さというのはせいぜい5km/h前後なので風の影響もほとんどなく5℃のままです。

ではバイク乗りの場合はどうでしょう?
5km/hで走るバイクなんていないですよね。大体50km/hくらいでしょうか。
体感温度を求める為には時速を風速に置き換える必要があります。風速は秒速表示なので50km/hを秒速に換算しないといけないわけですが、どうすればいいかといえば時速を3.6で割るだけ。
50km/hで走ってるなら
50/3.6=13.8888888889
分かりやすく50km/h=14m/sとします。
ということは
5(気温) - 14(風速) = マイナス9(体感温度)
気温が5℃の時、バイク乗りは-9℃というとてつもない寒さなわけです。

もし100km/hで走ったら倍の風速28m/sなので体感温度は-23℃。これはもうアラスカレベル。
つまり日本のバイク乗りにとって冬というのはオーロラの出ないアラスカに居るようなものです。
まあしかしこれは逆に夏に涼しい理由でもあるわけですし、だから皆さん着込んだりカバー付けたりして少しでも防いでいるわけですが。
もし寒い冬に震えながらバイクに乗ってて今の気温が目に付いたら
気温-時速÷3.6=体感温度
という計算をして体感温度を割り出せば少しは寒さが紛れ・・・ないか。
南東北だと3月下旬頃・春分の日位から日なたは結構暖かくなるんですがそれはただ立っている時の話。
道路の雪が消え段々と暖かくなって来るとウズウズし始めるのがライダーの性という物で、防寒対策もあやふやなままで勢い余って走り出しちゃう。
でも、気温が大体5℃位なので走っていると当然ながら寒いを通り越して痛いんです。
山の陰なんか走っているともう腕なんか肩から下がどこに付いているか分からなくなる程に感覚が鈍くなり、こまめに止まっては日なたで暖まる行為を繰り返し、這々の体で家に逃げ帰った事があります。
毎年の走り始めである春の装備は少々暑いくらいが丁度いいと身を以て学習しました。