NC750S/X/INTEGRA(RC70/72/71) -since 2014-

NC750シリーズ

750ccとなった二代目のNCことNC750シリーズ。

ボアを4mm拡大してバランサーを一軸から二軸に変更し振動をさらに低減させました。二軸バランサーって普通高級バイクにしか付けないんだけどね。ホンダで言えばCBR1100XXとか。

一番大きいのはハイギアードでしょうか。700はレッドが6500rpmでトルクフルなのにも関わらずローギアードだったので簡単にレッドに当たる部分を持ってました。それが今回の結構なハイギアード化で解消されたというわけ。まあハイorローは一長一短ではありますが。

NC700の時はエンジンの話ばっかりしてしまって肝心のX、S、INTEGRAの三車種に全く触れてませんでしたスイマセン。

日本で一番最初に発売され、一番人気なのがクロスオーバーコンセプトのNC700X(RC63)そしてNC750X(RC72)です。

NC700X/750X

少しアップ気味なシートポジションでアドベンチャーの空気を醸し出してるモデル。ちなみに似たような車種としてVFR800XとVFR1200Xがありますね。

クロスオーバーコンセプト

ホンダはクロスオーバー出しすぎな気もしますがホンダとしてはこういう住み分けの模様です。

でも正直日本でV4クロスオーバーって車格的にもスペック的にもオーバーで必要性が・・・いやなんでもないです。

次はネイキッドスタイルのNC700S(RC61)そしてNC750S(RC70)です。

NC750S

非常にオーソドックスで外装も必要最低限のモデル。これとクロスオーバーのXは何が違うのかと言えばシート高が違います。Xが830mmなのに対しSは790mmと低め。

安心の足付きで街乗り特化モデル。

NC750教習車

実は教習車としてCB750の後釜になってたりします。こんな新しいバイクで教習できるなんて最近の教習生は羨ましいですね。昔はポンコツの・・・いや、コレもやめておきましょう。

そして最後はINTEGRA(RC63)と750ccになっても変わらずINTEGRA(RC72)です。

INTEGRA

日本でNC700Xが先行発売されたのとは対照的に欧州で先行発売されたスクータータイプ。

欧州市場において打倒TMAX、そしてC650を始めとした相次ぐライバルに対抗するために生み出されました。向こうではこのクラスはMAXIスクーターとか言われています。

RC72

ただ当たり前の様に原付すら抑えて年間販売台数1位を取るTMAXの牙城は厚すぎたのか、2014年モデルではインテグラだけ特別にアルミスイングアームが奢られる厚遇っぷり。欧州ではこのクラスは日常の足で中々な台数が出るから出来るんでしょうね。日本でいう250ビッグスクーターみたいなもんです。

ちなみに国によってはNC700DとかNC750Dという名前だったりします。

さて、NCシリーズといえばメットイン機能を備えているという武器があります。

NC700Xメットイン

通常なら燃料タンクがある部分がパコンと開いてフルフェイスヘルメットを収納できるほどのスペースが設けられているわけです。ちなみに燃料タンクはシート下で給油口はタンデムシートの下。

タンデムシートの下に燃料タンクを設置するというのは、荷物をシートに積んだ状態で給油が出来ず一旦降ろさないといけない手間が掛かるという諸刃の剣なんだけど、NCの場合は驚異的な燃費だからその手間もほとんど要らないから理が大きいね。

ちなみに同じシート下給油が仇となってる車種として有名なのがVmax。

Vmax1200

燃費悪い(10km/L)、ガソリン入らない(15L)、給油口はタンデムシート下、でもう大変。ツーリングに最も向かないバイクと言われてたりするのはコレが理由。まあそもそもアレはドラッガーでツーリングするバイクじゃないしね。

また話がそれました。

インテグラメットイン

ちなみにインテグラも勿論スペースが設けられています。流石にレイアウトの都合でSやXほどのスペースはありませんが、そのぶんだけ足付きが良くなってる。

バイクに乗る人間ならこのスペースのありがたさは痛いほど分かるので力説する事もないでしょう。こういう部分もTake Mid Easyと呼ばれる根拠だったりするわけですね。

主要諸元
全長/幅/高 2210/840/1285mm
<LD:2195/840/1285mm>
[2195/780/1130mm]
{2195/810/1440mm}
シート高 830mm
<LD:800mm>
{[790mm]}
車軸距離 1540mm
<LD:1525mm>
{[1525mm]}
車体重量 217kg(装)
[214kg(装)]
{237kg(装)}
燃料消費率 28.3km/L
※WMTCモード値
燃料容量 14L
エンジン 水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒
総排気量 745cc
最高出力 54ps/6250rpm
最高トルク 6.9kg-m/4750rpm
変速機 常時噛合式6段リターン
または
電子式6段変速(DCT)
タイヤサイズ 前120/70R17(58W)
後160/60R17(69W)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
IFR6G-11K
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量 全容量3.7L
交換時3.1L
フィルター交換時3.4L
または
【全容量4.1L
交換時3.2L
フィルター交換時3.4L (クラッチ含む)
※DCTモデル/INTEGRA】
スプロケ 前17|後43
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格 668,000円(税別)
[619,000円(税別)]
{830,000円(税別)}
※スペックはNC750X(RC72)
※[]内はNC750S(RC70)
※{}内はINTEGRA(RC71)
※ABSモデルは+2kg
※DCTモデルは+12kg
系譜図
NC700S2012年
NC700S/X/INTEGRA
(RC61/63/62)
NC750S2014年
NC750S/X/INTEGRA
(RC70/72/71)
2016NC750S2016年
NC750S/X
(RC88/90/89)
XADV2017年
X-ADV
(RC95)
2021NC750X2021年
NC750X
(RH09)
RH102021年
X-ADV
(RH10)

「NC750S/X/INTEGRA(RC70/72/71) -since 2014-」への1件のフィードバック

  1. 大型二輪教習でお世話になったNC750S。
    低いシート高が小柄な方にはありがたかったのでしょう。
    シート高が低いのはいいんです。いいんですが、シートとステップの距離が近すぎて、身長180cm以上の小生には拷問の様なポジションでした(泣)。
    ※高身長マウントじゃありませんよ。

    まるで正座をするかのように足を折りたたんで乗る為、右左折やスラロームではブーツの爪先を路面に擦る事もありました(足もデカいのです)。
    教習の度に「せめて座布団でシートを高くしてくれぇ」「ペダルポジションを調整させてくれぇ」と心の中で叫んでいました。
    卒業検定では教官から「爪先がシフトペダルの下側になっていたから気をつけて」なんて事を言われましたが、ずっとペダルの上に足を上げていたら足がつってしまうんですもの。
    まあ、合格してしまえばどうでもいいですけどね。
    このバイクに乗って感じたのは、ただシートが低けりゃ良いってもんじゃねーな、という事です。

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