H2SX(ZX1002A/B/D) -since 2018-

H2SX SE

「SUPERCHARGE YOUR JOURNEY」

H2のツアラーモデルになるH2SXとSE。

2017年型H2RがZX1000Yで、ZX-10RRがZX1000Z。アルファベット使い切ったから次から何になるのかなと思ったらZX1002A(無印)とZX1002B(SE)でした。まあそんな事はどうでもいいか。

H2とNINJA1000を掛け合わせた様な見た目で、価格とポジションとがH2よりも優しくなっています。

ポジション

ハンドルがH2よりも上げられてZX-14Rより優しいくらい。NINJA1000ほど優しくないしシート高は変わりません。

車体価格の方もH2が$28,000なのに対しH2SXは$19,000なので日本ではSXが210万円、SEが240万円・・・H2よりは現実的な価格ですね。

フルアジャスタブルサス、トラコン、クルーズドコントロールといったフル電子制御+スーパーチャージャーと考えれば、お買い得か。

シートレール一体のトレリスフレームはもちろん、エンジンもタービンもSX用に新たに設計されたもので、吸排気を絞ることで中低速の厚みと燃費を改善。といっても200馬力ですが。

車重が増えている事から見ても、各部のアルミを鉄へ置き換えて価格を抑えている様ですね。

コンフォートシート

装備としては乗り心地の良さそうなコンフォートシートやハンドルグリップ、ハイプロテクションスクリーンなどツアラーとしてのツボは抑えてある。

オプションはフルフェイスがスッポリ入る28Lパニアケース、そしてなんとセンタースタンド。

H2SX/SE

豪華版であるSEにはそれに加えて

・フルカラーTFTメーター

・コーナリングLEDライト

・ハイスクリーン

・クイックシフター

などを装備しています。

H2SXとSEの違い

サイドカウルに付いているのはウィンカーではなくLEDライトです。

そして2019年からはSEの豪華版としてH2SX SE+(ZX1002D)も登場。

H2SX SEプラス

SEに加えSHOWAと共同開発した電子制御サスペンションKECSと最新のブレンボキャリパーを装備したモデル。

他にもスマホ連動アプリRIDEOLOGYへの対応なども加わっています。

それにしてもツアラーまでもがクイックシフターの時代なんですね。

クイックシフターっていうのはクラッチ操作無しでギアチェンジ出来る装備。しかもH2SX SEに付いてるのはアップダウン両対応の良いやつ。

スーパーコンピューター京

ところで唐突ですがバイク乗りの間でKといえばKAWASAKIですよね。

しかしIT業界でKといえば筐体数864台、CPU9万個を並列に連結しているスーパーコンピューター京です。

スーパーコンピューター京

1秒間に1京回の計算をする事から

「京(K computer)」

と名付けられました。

家庭用のハイスペックパソコンで200年以上かかる計算を1日でやってのけるんだとか。

それがなんだって話ですが、スーパーコンピューターは計算速度が段違いなら消費電力も段違い。

比較的エコとされる京ですらフルロードさせると最大で約1万3000kw(約4,500世帯分の電力)が必要。

そんな膨大な電力をどうしているのかというと、半分は関西電力から、そしてもう半分は実は川崎重工業のガスタービンが担っているんです。

PUC60内部

6000kW級の発電機二機が京を支えています。

節電と片方が切れても大丈夫なように交互運転してるわけですが、凄いのはそれだけじゃないんです。

このガスタービン、UPS(無停電電源装置)の役割も備えている。

PUC60

万が一、何らかの理由で電力が届かなくなってもカワサキのガスタービンがフル稼働して保護。

最悪の場合このガスタービンだけで運用できる様になっているというわけ。設計ももちろん川崎重工業。

「H2関係ないじゃん」

と言われそうですが実はそうでもないんです。

スーパーコンピューター京は2012年から共用運用、つまり

「京の力が必要なら審査の上で使用許可を出す」

という感じで公募が始めました。

そんな中で京の発電部分を担ったコネを活かしたのか川崎重工業は見事に選定。

そして京を使って何をしたかというと

カワサキガスタービン

「タービンの気流解析」

を行なったんです。

究極の空気圧縮機を目指し、通常の何倍もの速さでシミュレーションを熟すスーパーコンピューター京でそんな事をやっていた。

H2SXカタログ写真

そう、2015年に登場したH2のペラは京を使ってシミュレーションした世界最高の発電効率技術を持つガスタービン部門の技術。

つまりH2の中にはスーパーコンピューター京の力も含まれているというわけ。

これが本当のKKコンビ・・・なんちゃって。

主要諸元
全長/幅/高 2135/775/1205mm
[2135/775/1260mm]
シート高 820mm
車軸距離 1480mm
車体重量 256kg(装)
[258kg(装)]
{262kg(装)}
燃料消費率 17.9km/L
※WMTCモード値
燃料容量 19.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 998cc
最高出力 200ps/11000rpm
最高トルク 14.0kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/55ZR17(75W)
バッテリー YTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
SILMAR9E9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合SAE10W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.7L
交換時3.5L
フィルター交換時4.3L
スプロケ 前18|後44
チェーン サイズ525|リンク120
車体価格 1,850,000円(税別)
[2,220,000円(税別)]
{2,570,000円(税別)}
※[]内はSE(ZX1002B)
※{}内はSE+(ZX1002D)
系譜図
マッハ31969年
500SS MACH3
(H1)
マッハ41972年
750SS MACH4
(H2)
H22015年
Ninja H2
(ZX1000N/X/ZX1002J)
H2R2015年
Ninja H2R
(ZX1000P/Y)
H2SX2018年
Ninja H2SX/SE
(ZX1002A/B/D)
zh22022年
Z H2/SE
(ZR1000K/L)

「H2SX(ZX1002A/B/D) -since 2018-」への1件のフィードバック

  1. マッハが起源とは知らなかった💦
    NinjaH2SXSE2022年を購入します(笑)

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