
「Tough Explorer」
BOLTのスクランブラースタイルとなるSCR950/BL3型。
・22.2mm径のクロスバー付きパイプハンドル
・ポジションの幅を広げる薄型ロングフラットシート
・専用リアフレーム
・フランジレスタンク
・ゼッケンプレート
・アルミリムスポークホイール
・ヘビーデューティータイヤ
・専用セッティングされたサス
などなどのカスタマイズが加わっています。

クルーザーベースのスクランブラーという珍しいスタイルなんですが・・・モリモリパワーなうえに車重が252kgもある事や最低地上高やホイールトラベルやクリアランスなどから
「スクランブラーじゃないだろ」
なんて声が結構聞かれました・・・世界中で。

ただアメリカではAFT(旧名GNC)という
『ダート版オートレース』
という大人気レースがあり日本メーカーも単気筒450cc部門などで参戦しています。
だからアメリカ人からするとSCR950はそこまで違和感がないのかも知れない。

実際アメリカでは
『米ヤマハ×米メディア×有名ビルダー』
の協力でSCR950のトラックレーサーを製作しスーパーフーリガンというお祭りダートレースに参戦してたようですし。

SCR950が小さく見える・・・まあただこれはアメリカなので話を日本に戻すと、SCR950はやはり大きいのでプロモーションビデオみたいにダートをスタイリッシュに走るのは相当なテクニックがないと無理。
「ではSCR950の魅力は何処か」
と聞かれればBOLTの派生モデルらしく乗ってる姿が最高にキマっている事でしょう。

というか別にスクランブラースタイルだからってダートや林道を走らなきゃいけないわけじゃないんですよ。
そもそもスクランブラーっていうのはオフロードバイクという正解がまだ存在しなかった60年代に(レースや公道などの)未舗装路を何とか走れるようにオンロードバイクを改造したのが始まり。

だからもっと走れるモトクロッサーやオフロード車の誕生と共にスクランブラーは廃れていった。
つまり何が言いたいのかというと、今となってはスクランブラーはファッション性の意味合いが強いジャンルなんです。
ということはスクランブラーの正解は走破性よりも
「お洒落かどうか」
が重要なわけで、そう捉えて改めてSCR950を見てみれば大正解のスクランブラーと言えるでしょう。これだけキマってるんですから。

昔を知る人なら250DTを思い出す人も多いかと。
車格の問題からか残念ながら人気も出ず僅か二年ほどで生産終了となってしまったんですが、これは逆に言うと新しくてノントラブルで乗れるお洒落な国産車であるにも関わらず
「カスタムせずとも他人と被らない」
というファッション性においてある意味では最も重要な要件を満たしているという事でもある。
主要諸元
全長/幅/高 | 2255/895/1170mm |
シート高 | 830mm |
車軸距離 | 1575mm |
車体重量 | 252kg(装) |
燃料消費率 | 21.2km/L ※WMTCモード値 |
燃料容量 | 13.0L |
エンジン | 空冷4サイクルSOHC2気筒 |
総排気量 | 941cc |
最高出力 | 54.0ps/5500rpm |
最高トルク | 8.2kg-m/3000rpm |
変速機 | 常時噛合式5速リターン |
タイヤサイズ | 前100/90R19(57H) 後140/80R17(69H) |
バッテリー | YTZ14S |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CPR7EA-9 |
推奨オイル | ヤマルーブプレミアム/スポーツ/スタンダードプラス |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量4.3L 交換時3.7L フィルター交換時4.0L |
スプロケ | 前30|後70 |
Vベルト品番 | 1TP-46241-10 |
車体価格 | 1,060,560円(税込) |