カワサキといえばなんといってもバイク。他にやってる事業と言えば新幹線、航空機関係や船舶関係といったボヤッとしたイメージでしょう。
そこで普通に生活してたら知る由もないカワサキの意外な一面を紹介。
例えばトヨタ初のカーボンモノコックボティで作られたスーパーカーのLFA。
エンジン開発にヤマハが携わった事は有名だと思います。世界の工場というドキュメンタリーのLFAで知ったんですが、設計はヤマハ、部品の生産などはトヨタ(空いていたF1の設備を使用)、そして組み立てはまたヤマハと結構行ったり来たりしてる。
しかも面白いことにヤマハ内でエンジンを組む人たちの作業着を見ると「YAMAHA」とは書かれておらず「ONSA」と書かれてる。音叉がエリートの証なのかな・・ってこのページの主役はカワサキだった。
何で急にLFAを挙げたかというと、LFA生産にはカワサキも一枚噛んでいるから。もう生産終了してるから噛んでいたが正解か。
それがどの部分かというとボディ溶接。LFAのボディ溶接の一部にはカワサキの自動車産業用ロボットが使われています。
更に言うなればカワサキは専用工場and専用ロボットのレクサスLFAに限らず、トヨタ系工場のボディ溶接の大部分担っています。トヨタ工場におけるスポット溶接ロボットのシェアはカワサキがトップ。
写真左はアメリカ工場でカムリを作ってるライン、そして右は日本でプリウスを作ってるライン。見え辛いですがどちらもカワサキの証であるフライングKがバッチリ入ってる。
つまりトヨタ車はカワサキ車と言えなくも・・・言えないか。でもトヨタ工場で大活躍してるのは事実です。
ただ本題はここから。カワサキのロボット事業というのは何も溶接ロボットや塗装ロボットといった自動車関係だけではありません。
産業用ということで業界人しか知らず我々が知る由もないので知らないで当たり前ですが、カワサキは国内で一番最初に産業用ロボットの市販化に成功した企業。
現在では多方面に渡り自動化分野における特許は100を超え、10万台以上のロボットを国内のみならず世界に納入という実績があります。
そしてそんなカワサキが強みとしているロボットはなんと半導体産業用ロボット。
正確かつクリーンさが求められる産業ロボットでカワサキは更なる自動化を進め好評を得ています。あのカワサキが半導体用ロボットですよ。
なんだかロゴの場違い感が凄いですね。
更には医療部門でもロボット事業を展開。
これは話題のiPS細胞を自動培養してくれるロボット。しかもただ作っただけじゃありません。
独立法人の成育医療と産総研により”熟練者でなければ培養が難しいiPS細胞の自動培養”に世界で初めて成功。そしてその際に使われた自動ロボットはこのカワサキ製ロボットでした。
カワサキのロボットが世界を救う日が訪れるかも知れませんね。
重工という事からアナログなイメージが湧きがちなカワサキの別の顔でした。