「ストリートサーフィン」
ここで登場するのが今も続くヴェルシス650の始まりとなるVERSYS/LE650A型とABS付きのLE650B型で、日本に入ってきていた(ブライトが取り扱った)のはA型のみになります。
チラリと顔を覗かせるガチャピンエンジンからも分かる通りER-6がベースになったもののヴェルシスだけ特別に
・低中速に厚みをもたせるチューニング
・フルアジャスタブル倒立フォーク
・7段階プリロード及び13段階伸側減衰力の調節機能付きリアサス
・アルミスイングアーム
・19Lフューエルタンク
などのVIP待遇を受けています。
念の為に補足しておくとガチャピンと言われる様になった理由はこれ。
先代比べて何が大きく変わったのかといえば共有の17インチホイールが採用されデュアルパーパスながらストリート色が強いモデルになったこと。
・・・なんですが、じゃあなんで特別な装備がわざわざ奢られたという話。
その理由は
『ストリートサーフィン』
というヴェルシスのコンセプトを実現するため。
これは簡単に言うと、とにかくライダーに自由なライディングをしてもらうという狙いになります。
ヴェルシスはER-6とほぼ共有ながら決定的に違う部分があります・・・それはポジションです。
「デュアルパーパスなんだから当たり前でしょ」
と怒られそうですがそう単純な事ではありません。
その違いを最も象徴している部分はシートになります。
ヴェルシスはER-6ベースながらわざわざ絞って反って跳ね返らせ、タンデムシートを切り離したセパレートタイプが新たに用意されている。
こうすることでライダーの有効着座面積を広げると共に高さにも差を付け、シチュエーションによって前乗りや後ろ乗りなど誰が活用する着座位置による荷重変化幅を凄く大きく取れるようになっている。
そしてここに合わせられるのがVIP待遇の各部。
極端な走行でもアンダーコントロール出来るよう掌握しやすいワイドハンドル、そしてストローク量を稼げる倒立フォーク、簡単にはヨレないアルミスイングアームなど許容量を上げるような装備が奢られてる。
『どんな乗り方も許容する』
というデュアルパーパスの根本を大事にした結果がこれだけの特別な装備であり、ストリートサーフィンというヴェルシスの魅力なんですね。
主要諸元
全長/幅/高 | 2125/840/1315mm |
シート高 | 840mm |
車軸距離 | 1415mm |
車体重量 | 207kg(装) |
燃料消費率 | – |
燃料容量 | 19.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC二気筒 |
総排気量 | 649cc |
最高出力 | 64.0ps/8000rpm |
最高トルク | 6.2kg-m/6800rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前120/70ZR17(58W) 後160/60ZR17(69W) |
バッテリー | YTX12-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CR9EIA-9 |
推奨オイル | JASO MA SAE10W-40 |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量2.4L 交換時1.7L フィルター交換時1.9L |
スプロケ | 前15|後46 |
チェーン | サイズ520|リンク114 |
車体価格 | – |