「Multi-Fun machines」
EURO2という欧州の排ガス規制を機に、実に14年ぶりというとんでもない年月の後にモデルチェンジした二代目のKLE500/LE500B型。
誰も覚えてない、もしくは知らず
「とんでもない形をしたZ1000みたいだ・・・」
と驚愕してる人も多いと思いますが、このモデルは先代と違いブライトが逆輸入車として取り扱いをしていました。
ちゃんと国内にも売ってたんです。
まず走ってるのを見た事ない人が大半だと思いますが、一部の超物好きにはフロント21インチの軽量デュアルパーパスという事で今も名前が上がったり。
先代からの主な変更点としては外見とシートの改良でエンジンはハーフニンジャを続投。
規制に合わせて3馬力/200rpmほど抑えられていますが、それ以外は基本的に先代を続投する形になっています。
ダカールラリーを皮切りにまさかのご長寿モデルとなったKLE500なんですが、KLE500がラリーに参戦したのはそれっきりで再戦する事はありませんでした。
では一体どうしてこんな何年も販売される事になったのか、一体何処らへんが評価されて10年以上も続くモデルになったのか気になったので欧州レビューを読み漁ってみたところ
「何の気兼ねもなく乗れる日常万能車」
という感じで評価されていました。
並列二気筒エンジンを中低速寄りにチューニングしたものだからコンパクトで、トルクも回転数に依存せず出てくれるから取り回しが良い。
加えて6速だから街乗りだけではなくツーリングもお手の物だし、オフロードの方もフロントが21インチな事もあって多少のことなら難なくこなせる。
オマケにハンドルガードやアンダーガードまで標準装備で車体価格も安いという事も相まって一番気軽に乗れる下駄車&エントリーモデルというミドルデュアルパーパス冥利に尽きるような需要があったようです。
余談ですけどこれなにが面白いってベースとなっているEX-5/GPZ500も向こうでは
「買って間違いないロードスポーツのエントリーモデル」
みたいな評価だった事。
やはり血が繋がっているだけの事はある。出来る兄弟ですね。
ちなみにKLE500はGPZ500向けのハイカムやピストンなどでパワーアップが出来るちょっと美味しい思いを出来る立場でもありました。
主要諸元
全長/幅/高 | 2215/880/1270mm |
シート高 | 850mm |
車軸距離 | 1500mm |
車体重量 | 181kg(乾) |
燃料消費率 | – |
燃料容量 | 15.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC二気筒 |
総排気量 | 498cc |
最高出力 | 44.9ps/8300rpm |
最高トルク | 4.2kg-m/7500rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前90/90-21(54S) 後130/80-17(65S) |
バッテリー | YTX12-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
DR9EA または X27ESR-U |
推奨オイル | JASO MA SAE10W-40 |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.4L 交換時2.8L フィルター交換時3.0L |
スプロケ | 前17|後44 |
チェーン | サイズ520|リンク110 |
車体価格 | – |