KLX250D-TRACKER(LX250H/J)-since 1998-

LX250H

SRとESのいいとこ取りで一つに纏まったLX250E後期型、またはBA-LX250E型。

※BAというのは適合規制の記号です。詳しくは>>認定型式と通称型式

定評があったエンジンや足回りはそのままに多機能デジタルメーターなどの装備を充実化。

そして同時に発売となったのが国内ではマイナーだったモタードを普及させるキッカケとなった名車D-TRACKER(LX250J)です。

Dトラッカー

KLX250に17インチのオンロードタイヤを履かせたもの。

多くにとってオフ車なのにオンロードタイヤというスタイルは斬新すぎて最初は敬遠された。

しかし海外では既にモタードブームが起きていたこと、ジムカーナで人気だったこと、大型バイク顔負けな速さで下り去っていく玄人がいた事・・・などなど

多角面的にスポーツのイメージが広まっていった事で一年も立たずして人気が出てきた。

カワサキが得意とする先見の明・・・と思いきや実は違う。

今でこそDトラと言えば250モタードの先駆車、モタードの鉄板と言われていますが、カワサキはモタードとしてDトラを売りだした訳ではないんですね。

Dトラッカーのカタログ写真

最初はスクランブラーとして売り出してたんです。

スクランブラーっていうのはまだオフロードバイクが確立する前のカテゴリで、オフ走行を考慮されたオンロードベースのバイク事。

ちなみにD-TRACKERって車名の由来は多分そのままダートトラックから来てるんだと思います。

ダートトラック

ダートトラックというのは平坦な土をグルグル回るレース。とても同じジャンルのバイクには見えませんよね。でも当時のプレスリリースにもそう書いてあります。

ただDトラの場合、性能が良かったからモタードの潜在層や、本来ならターゲットじゃない層にまでウケて成功しちゃったというわけ。

つまり、別に先駆けたつもりは無かったのに気がついたら先駆車になってて名モタードに奉られてたっていう何とも面白い成功車。こうなった事に誰よりも驚いたのはカワサキじゃないかな。

2004年には生産台数が追いつかなかったのかタイへ生産が移され、ブランケットやリム幅、ショックなどに変更が入りました。

主要諸元
全長/幅/高 2135/885/1210mm
[2065/790/1175mm]
シート高 885mm
[865mm]
車軸距離 1435mm
車体重量 116kg(乾)
[118kg(乾)]
燃料消費率 46.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 8.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 30ps/8500rpm
最高トルク 2.6kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.00-21(51P)
後4.60-18(63P)
[前110/70-17(54H)
後130/70-17(54H)]
バッテリー YTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
交換時1.3L
フィルター交換時1.4L
スプロケ 前14|後42
[前14|後39]
チェーン サイズ520|リンク106
[サイズ520|リンク104]
車体価格 459,000円(税別)
[469,000円(税別)]

系譜図

系譜図
KL250

1977年
KL250
(KL250A/C)

KLR

1984年
KL250R/KLR250
(KL250D)

ES|SR

1993年
KLX250ES/SR
(LX250E/F)

スーパーシェルパ

1997年
SUPER SHERPA
(KL250G/H)

H型、J型、M型

1998年
KLX250
D-TRACKER
(LX250H/J)

S/V型前期

2008年
KLX250
(LX250S)
D-TRACKER X
(LX250V)

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