KLX125(LX125C) -since 2009-

KLX125

「Fun to ride」

80年代にあれだけ流行っていた林道ブームが完全に去ってしまった事と、排気ガス規制により死滅状態になってしまった市場に登場したKLX125。

それまでのフルサイズと違い75%くらいのミニモトサイズ。タイを中心に発売されているKLX150をベースがベースです。

KLX150

スチール製ペリメターフレームや5速ミッション、フルデジタルメーターなど125としては結構上等な装備をつけています。更にISC(アイドルスピードコントロール)付きのFIとセルも装備。

125オフが実質KLX125一択だったこともあり初動は良かったようです。

D-TRACKER125
(LX125D) 
-since 2009-

D-TRACKER125

「easy to ride」

こちらはモタードモデルのD-TRACKER125(LX125D)。KLXとの違いは倒立フォークと前後14インチのホイールを履いている事。ミラーなどの細部も変更されていたりします。一部では小虎という愛称で親しまれていますね。

LX125C/LX125D

2012年にレギュレーターやシートが改良され、2014年にはサスペンションの変更が入っています。

残念ながらD-TRACKER125の方は2015年、KLX125の方は2016年モデルをもって生産終了(店頭在庫のみ)となりました。後継が控えてるとは思いますが。

LX125D

さて・・・4st空冷2バルブエンジンで10.2馬力という点を見てもらうと分かる通り、KLX125/D-TRACKER125はお世辞にも速いとはいえない125です。場合によっては昨今のスクーターより遅いです。今時の125MTにしては走る方ですけどね。

それは4stになったという事が大きいわけですが、ご存知の通り2stと4stでは抗えないほどの差があります。馬力で比べるとKDX125SRの22馬力から10馬力と半減。加えて言うとオフロード車というのは軽さも非常に大事なわけで、これも4st/2stではエンジンの構造上どうして重量差がある。

排ガス規制の煽りを一番受けているクラスはこの125オフでしょう。2stの頃は250に負けない性能が当たり前だったわけですから。

KLX125/D-TRACKER125

ただ悪いことばかりではありません。カワサキもパワーを出せないなら出せないなりに考えています。

まず分かりやすいのが最初に言ったフルではなくミニモトな車体サイズ。このおかげで足つきも小回りも良い上に車重もそれなりに抑えられている。D-TRACKERなら14インチホイールだから更に良くなります。

そしてFI採用による正確な燃焼により空冷ながら40km/Lが当たり前という恐るべき低燃費性能。パワーが2st時代の半分になったぶん燃費が二倍に伸びてるわけです。

マフラーからオイルも吹かないし、FIということでキャブのように神経質になる必要もない。更には125だから維持費も安い・・・と考えるとオフ/モタというより通勤通学に非常に使えるMTバイク。

サスペンションなどが柔めに設定されていることを見ても、カワサキもそこら辺を狙ったんだろうと思います。原付二種の需要が日に日に高まっていた中でカワサキはスクーター持っていませんからね。

LX125C

ただ通勤通学に打ってつけの125MTとはいえ腐ってもオフ/モタです。特化したモデルほどの走破性は持ち合わせていないけどそれなりのものは持っている。行こうと思えば道を選ばずに行けるわけです。

毎日の通勤通学で気にも止めていなかったあぜ道、誰も通らないガレた道、そういった道と認識していなかった道を

「通れるのかな。何処に繋がっているのかな。」

と足つきの良さと、小ささと、大人しいエンジンで両足をペタペタと付きながら走ってみる事が出来る。そうすれば全て知っているつもりだった地元の知らなかった新しい一面や遊び場を発見出来る。

D-TRACKER125/KLX125

皆が一分一秒を争う通勤通学レースに勤しむ中、トコトコとコースアウトしてあらぬ場所に出てしまうという楽しいタイムロスができる道草バイク。

主要諸元
全長/幅/高 1980/770/1090mm
[1900/770/1060mm]
シート高 830mm
[805mm]
車軸距離 1285mm
[1255mm]
車体重量 112kg(装)
[113kg(装)]
燃料消費率 46.4km/L
※WMTCモード値
燃料容量 7.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 10.2ps/8000rpm
最高トルク 1.0kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前70/100-19(42P)
後90/100-16(51P)
[前100/80-14(48P)
後120/80-14(58P)]
バッテリー FTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7HSA
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4/T4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.9L
フィルター交換時1.0L
スプロケ 前14|後47
[前14|後44]
チェーン サイズ428|リンク124
[サイズ428|リンク122]
車体価格 339,000円(税込)
[359,000円(税込)]
※[]内はD-TRACKER125
系譜図
125TR

1970年
125TR
(F6)

KE125

1975年
KE125
(KE125A)

KMX125

1986年
KMX125
(MX125A)

KDX125SR

1990年
KDX125SR
(DX125A)

KLX125

2009年
KLX/D-TRACER125
(LX125C/D)

「KLX125(LX125C) -since 2009-」への1件のフィードバック

  1. TRACKERとTRACERとTRICKERは紛らわしいですよね
    系譜図の車名がTRACERになってます

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