2013年からのR1200GS。
これまたエンジンが大幅に変更。
まずなんといってもエンジンが水冷化されました。厳密に言うとヘッドは水冷でシリンダー周りは空冷。
更にRシリーズ初となるバランサーを装着し吸排気のポートが前後から上下に変わりました。
それまでのボクサーは吸排気ポートが前後だったのでインテーク(吸気側)がステップ側にあり邪魔でした。だから吸排気を上下にすることで解決。簡単に書いてますがこれ凄く大変なことです。
他にも電子制御サスだったり前後連動ブレーキABS(これは前から)だったり、出力モードセレクターだったり、可変式スクリーンだったり・・・
ただ多分こういう構造的な事を言った所でピンと来ないと思うんですよ。もはやそんなの付いてて当たり前な時代でGSだけ特別ってわけじゃないですし。
これは乗ってみないとわからないし、乗ってみるとわかる。
「転ける気がしない」
R1200GSに乗ったら絶対にみんなこう言うと思う。間違いなく自分のオフロードスキルがソコソコあるかのような錯覚を覚えます。
そして痛い目を見る。オフロードあるある。
GSが懐が広く安定しているのはテレレバーやパラレバー、そして伝統のボクサーといったBMWの独自技術によるものだったりするんだけど、だからといって”コレがこうだからGSは凄い”っていうのはちょっと違うかと思ってあんまりウダウダと書きませんでした。面倒くさいわけじゃありません。
こっちはビッグタンクのアドベンチャーモデル。スポークとキャストを選べるようになりました。
系譜を最初から読んでもらえると分かる通りGSは1980の初代、もっというと1970年代の開発時代から会社が傾こうと止まること無く改良進化を続けてたという歴史。ただGSのあるべき姿を追い求める。これを30年以上です。年次改良なんて何回入ってるのかBMW本社ですら正確に把握できてないんじゃないかな。
こう言うとS1000RRの人に怒られるかもしれませんが、S1000RRが売れてるのはBMWだからという理由が少なからずありますが、このR1200GSはBMWだから売れているわけではなくGSだから売れているんです。
BMWといったらGS。こんな道を走ってみたいですね・・・日本はなぜ島国なんだ。
もしかしたら中にはRTやRSだと言う人も居るかもしれませんが販売台数はGSがトップ。そしてBMWのこれまでのロードマップを見れば分かる通り先進技術もまずGSです。
最後になりましたが、BMWはもっと多くの人にオフロードを楽しんで貰えるようにと2006年から「BMW Motorrad GS TROPHY」というイベントを世界中で行っています。
決められたコースと試験に挑戦し順位を争うコース。
優勝すると”日本一のGS乗り”の称号と世界大会への切符を手に入れることが出来ます。
【4バルブGS】【2バルブGS】【HP2 Enduro】【BMW F&G】【BMW以外】【レディースクラス】のクラス分け。
他にも初心者向けやスキルアップを目指すコース、自然を楽しむ事を第一としたツーリングコースなど様々なので興味を持たれた方はお近くのBMWディーラーやホームページなどで確認してみてください。
ちなみにどれも泊まり込み合宿で鍛えられる間違いなしです。
エンジン:水冷4サイクル水平対向2気筒
排気量:1170cc
最高出力:
125ps/7750rpm
最大トルク:
12.7kg-m/6500rpm
車両重量:260kg(装)
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