YZF-R125(BR6)-since 2014-

2014YZF-R125

フルモデルチェンジとなった二代目R125はアッパーの真ん中にはR6でお馴染みのラムエアダクトらしきものが・・・と思ったけどやっぱり繋がってない。ラムエアなんて200km/h以上でしか効果ないって言われてるし当たり前か。

R125フェイス

R125はもともと凛々しい顔でしたが、ダクトが付いた事でより戦闘的なイメージが付きましたね。

この顔なんかと被るな~?って思って調べてみたんですが、コレですね。

新旧デイトナ675

09のDAYTONA675に似てる。

特にウィンカーなんて・・・って思ったらこれ同じやつを付けてるみたい。どうりで似て、、、いや並べてみると思いのほか似てないですね。スイマセン。

個人的な意見を述べるとR125のデザイン特に顔はガトリングヘッドライトを採用する前のR1に通ずるところがあると思うんです。

5PW

この頃です。2002年ごろ。ツリ目二眼のパイオニアであったR1の最終形態ですね。

ですがご存知の様にこの後R1はラムエアダクトをサイドに付けたガトリングヘッドライトの5VY、そしてプロジェクター式の14Bと変貌を遂げていったわけ(詳しくはR1の系譜をどうぞ)ですが、もしR6の様なセンターラムエアダクトを採用してたらこのR125の様になってたでしょう。

2016年モデル

だからR125を見ると別の道を辿ったR1みたいで面白くもあり、カウルを贅沢に何枚も使ってるだけあってR1よりカッコいいと言ってもいいくらい纏まってる。

まあそれより中身ですねハイ。

ラジアルマウントキャリパー

見て分かる通り倒立サスにラジアルマウントキャリパーが付きました。ホイールデザインも新しくなってますね。125ということでABS非搭載モデルもあるみたいですね。

YZF-R125メーター

他にはメーターがフルデジタルになり外装も少変更が加わってます。

エンジンは馬力やトルクこそ変わってないんだけど見直された上にタンク容量が13.8Lから11.5Lに減った事からカタログ燃費が10%ほど改善されてます。

エンジン

作りは完璧にSSな125でブン回せるSSが欲しいならR125は間違いないでしょうが、やっぱりモデルチェンジしても正規販売は今のところ無いみたいです。レッドバロンが入れてるみたいだけどね。

そういえば前にもこういう事を言って

「何故レッドバロンを勧めるのか?レッドバロンの回し者か?」

と問われた事を思い出しました。

レッドバロン

別にレッドバロンで買えとステルスマーケティング(?)してるわけではありません。

まず最初に知っておかなければいけないのは並行輸入車(ショップが独自に海外から輸入したバイク)というのは基本的に保証を受けられません。

例えばもし並行輸入のR125を買って、走行に支障が出る設計ミスによるトラブルが判明しリコールが行われたとしても保証は受けられません。

欧州ヤマハ

車両に関する保証内容には「それぞれ(仕様地)の国内使用に限る」と明記されているからです。

要するに

「ヤマハでR125のリコールがあったみたいだからコレもリコールして!」

とR125をYSPといったバイク屋に持って行っても店も基本的に出来ないんです。

良心的な店やノウハウを持ってる店、現地メーカーと直接繋がりを持ってる店ならやってくれる事もありますが、基本的に日本のヤマハは知ったこっちゃないというスタンス。これはヤマハに限らずホンダやスズキやカワサキも同じ。

つまり”並行車=保証が全くない外車”と同じなので、いくら信頼性のある日本メーカーの物だからといって安直に買ってしまうと痛い目を見ます。

じゃあ逆輸入車の場合はどうなってるの?

と思う方も居るかもしれないので説明しておくと逆輸入車もメーカーの保証はありません。

ただし逆輸入車の場合は正規の場合は取り扱いメーカーの保証があるわけです。

プレスト

ヤマハならプレスト、ホンダならパッセージ、スズキならモトマップ、カワサキならブライトなど。

これらのメーカーが

「メーカーは保証は無いけど、ウチで買えばウチがメーカー並の保証するよ。」

としてるわけです。

そしてレッドバロンもそれと同じなんですが、レッドバロンの場合はそれに加えR125などを上で挙げた逆輸入車取扱メーカーが取り扱わない車種も独自に輸入したりしているから名前を挙げてるわけです。

つまり後で泣きを見ないためにも並行輸入車を買うときは、売りっぱなしの店ではなくアフターもキチンと対応してくれる店で買うように気をつけてください。

ブルー

プレストがしっかり取り扱ってくれればこんな心配も要らないんですけどね。

だいぶ話が脱線して申し訳ないです。

最後にR125の小ネタですが、人気色はやっぱりダントツでブルーだそうです。やはりヤマハといえば青のイメージが強いんでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 1955/680/1065mm
シート高 825mm
車軸距離 1355mm
車体重量 140kg(装)
燃料消費率
燃料容量 11.5L
エンジン 水冷4サイクルSOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 15ps/9000rpm
最高トルク 1.3kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-17(52H)
後130/70-17(62H)
バッテリー 12N5.5-3B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.15L
交換時0.95L
フィルター交換時1.00L
スプロケ 前14|リア48
チェーン サイズ428|リンク132
車体価格
※国内正規販売なしのため
系譜図
2008yzf-r125 2008年
YZF-R125(5D7前期)
MT-125 2014年
MT-125(5D7/BR3)
2014yzf-r125 2014年
YZF-R125(5D7/BR6)

【関連車種】
GROMの系譜Z125の系譜Small DUKEの系譜RS4 125の系譜

YZF-R125(5D7)-since 2008-

YZF-R125

YZF-Rシリーズの末っ子ことYZF-R125

出た当初はすごく話題になりましたが、想像を超える値段(439,000円)と国内販売無しという事で一気に鎮火しましたね。

なんでかって言うとフランスで作っているバイクだからです。

エンジンはヤマハではなくヤマハの子会社である「Motori Minarelli」という会社が作ったものを載せています。

ミナレリヤマハ

Minarelli(ミナレリ)と聞いても恐らく誰も知らないでしょうが、1951年に誕生した元々は農業機械用の汎用エンジンを作っていたのですが、バイク業界に進出し一時期は125などの小排気量レースで無類の速さを誇っていたメーカーで、1984に技術援助契約、1990年に欧州ヤマハに吸収されミナレリヤマハと車名を改めました。

まあ要するに小排気量エンジン屋の老舗です。

R125エンジン

ちなみにこの他にもWR125&MT-125(R125と同じエンジン)やXT660、更には50cc全般のエンジンを今も作っていて、2008年には総出荷台数が1000万台を突破しました。

欧州ヤマハ

欧州だけで日本では売ってない小排気量のヤマハ車があったら十中八九はミナレリエンジンです。

更にR125は組み立ても欧州。MBKというフランスの子会社で組み立てられてます。つまりR125は欧州生まれの欧州育ち。

MBKというのはもともと自転車屋で・・・ってもういいか。

MBKヤマハ

日本で売られない理由はそういうことです。

生まれたキッカケは欧州の免許制度が改定されたことにあります。

欧州免許にはもともとA1免許というものがありました。これは125cc以下で15馬力未満&PWR(パワーウェイトレシオ)が0.1以下のバイクに乗れる免許です。

日本でいう小型二輪ですが、この制度が改訂(欧州統一化)された事で125に再び脚光が集まったわけです。

そこでヤマハもapriliaに敗けない125のスーパースポーツを作ってやろうじゃないかという事で作られたのがYZF-R125というわけ。

マットグレー

2010年頃にプレストの手によって帰国(?)したんですが、まあ125に50万円払える人は居なかったのか一年限りの入荷となってしまいました。

YZF-R125リア

末っ子という事で甘く見られがちなR125ですが、こう見えて結構スパルタンな作り。

高回転でパワーを絞り出す特性なのは勿論の事、ポジションもかなり前傾がキツく日本でもお馴染みのSSであるR1やR6に次ぐと言ってほどの厳しさ。

YZF-R125とロッシ

日本で125というと下駄やオモチャ的な扱いを受けちゃうけど、向こうの人にとって125はWGP125が存在していた様に600や1000と同じ加熱するカテゴリなんです。

そんなR125の値段がお高い理由としてはアルミスイングアームやブレンボキャリパーなどにもあるんですが、何よりカウルです。

いわゆるヤマハの十八番であるレイヤードカウル(重ねたような造形)なんだけど、凄いのは枚数。

フィアットカラー

だいたいフルカウル車のカウルというのはアッパー、サイド、アンダーの三点構成が普通でこれ以上の枚数を使ってるカウル車はあまりない。何故なら組み付けパーツが一枚増えるだけでもコスト(金型や工数による)が全然違うから。

分かりやすいのは原付。

ジョグ

左は90年代のJOGで右は現行のJOG。主要カウルの枚数が減っているのがわかるでしょうか。こういう工夫でメーカーはコストを抑えてるわけです。

さてじゃあR125のカウルを見てみましょう。

カウルリスト サイド二枚にアンダー二枚、アッパー入れると五枚、左右合わせると9枚ものカウルを使っています。

ちなみに長男坊であるR1のカウルはどうなってるのかというと・・・

R1カウル

なんだかものすごく寂しく見えますね。

つまりR125のデザインはYZFシリーズで一番お金が掛かってると言ってもいいほどコダワリのカウルを持っているんです。

YZF-R125WGP50TH

まあだから車体価格も結構お高いし整備性もすこぶる悪いんですけどね。

主要諸元
全長/幅/高 2015/660/1065mm
シート高 818mm
車軸距離 1355mm
車体重量 138kg(装)
[140kg(装)※ABSモデル]
燃料消費率
燃料容量 13.8L
エンジン 水冷4サイクルSOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 15ps/9000rpm
最高トルク 1.25kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-17(52H)
後130/70-17(62H)
バッテリー 12N5.5-3B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.15L
交換時0.95L
フィルター交換時1.00L
スプロケ 前14|リア48
チェーン サイズ428|リンク132
車体価格 439,000円(税別)
※プレスト価格
系譜図
2008yzf-r125 2008年
YZF-R125(5D7前期)
MT-125 2014年
MT-125(5D7/BR3)
2014yzf-r125 2014年
YZF-R125(5D7/BR6)