F4 第一世代
-since 1999~-

カジバ 時代はそれから少し飛んで1990年代中頃。

イタリアでCAGIVA(カジバ)というメーカーが当時ありました。

ドゥカティやハスクバーナを筆頭にバイクメーカーを次々に買収し僅か10年で超巨大オートバイメーカーへと成り上がった会社です。

 

巷でこのメーカーが

「マッシモ・タンブリーニやフェラーリのエンジニアと協力してフェラーリバイクを作ろうとしている」

という噂が広まっていました。

 

もともとドゥカティとフェラーリは本社も近く企業間の仲も良好なうえに

その道中の高速道路で謎の赤いカウルを付けたバイクの目撃情報が多々あったからです。

プロトタイプF4

それがこのバイク。

なんかF4とは似ても似つきませんよね。

ゴッツいツインスパーフレームだし何より美しくない。

それもそのはずでこのプロトタイプはいわばフェイクモデル。

実はもう一台、謎の赤いバイクが存在したんです。

 

それがこれ。

マッシモ・タンブリーニが生み出したトレリスフレームと片持ちスイングアーム・・・

カジバ916

どう見てもドゥカティの916・・・・・・じゃなかった。

(上の写真がプロトタイプで下は916)

916

なんと皮こそ916だけどトレリスフレームとピボットプレートのハイブリッドフレームに直四のフェラーリエンジンを積んでいる。

もうお分かりになったと思います。

アグスタF4カウルレス

そう、コレこそがF4(フェラーリ4)だった。

 

カジバはアグスタのブランド使用権を取得し1999年にMVアグスタの名を復活。

アグスタF4

そして発表されたのがMVアグスタF4でした。

名門の復活、タンブリーニの設計&デザインに世界中が称賛。

オルガンパイプマフラーと呼ばれる四本出しに度肝を抜かれた人も多いのでは?

F4四本出し

今ではすっかりアグスタの象徴になりましたね。

ちなみにモデルをざっくり紹介すると

oro

最初が1999年のF4 Oroで限定300台

そして同年に出た廉価モデルがF4 750S

 

セナモデル

2002年~のEVOまたは750SRモデルとSENNAモデル限定300台

 

750SPR

2004~は750Sをベースにレースユースに特化したSPRモデル

こちらも限定300台。

 

なんかもうF4になるとOHLINSやbremboが当たり前なんで書く気も・・・ってよく見てください。

F4oro足廻り

なんとSHOWAのサスにNISSINのキャリパーではありませんか。

フェラーリバイクにしちゃ随分と庶民的だな~。

って思ったけどよく見たら巷に溢れてる物と違ってF4専用のオーダーメイド品な模様。

ブレンボだオーリンズだと騒ぐクラスとは次元が違うって事ですかね・・・

 

 

F4 1000S

そして2005年には排気量を1000ccまで上げたF4 1000AGOとSが追加。

 

その後も

Tamburini、Senna、Vektro Strada、Pista、R、CC、RR312等など

合わせると10以上の限定モデルを出してるので書ききれません。

全部書くととんでもない量になっちゃうので割愛させてもらいます・・・ごめんなさい。

 

まあしかしそんな中でもコレだけは知っとけというのが2006年に発表されたF4CC

アグスタF4 CC

CCは普通の限定モデルであるF4のエンジンの排気量を更に上げ1078ccとしたスペシャルなエンジンを搭載したスペシャルモデル

・・・最早なにがスペシャルで何がスペシャルじゃないのかわかりませんね。

ちなみにCCというのは社長であるクラウディオ・カスティリョーニの頭文字から。

カウルはカーボン、細部のアルミは全て手仕上げ、公称200馬力オーバー。

F4CCテール

お値段驚きの1500万円。

ドゥカティのデスモセディチも裸足で逃げ出す値段ですね。

そりゃブレンボも付くわって話です。

ちなみに見慣れないサスペンションはMARZOCCHI(マルゾッキ)製。

知る人ぞ知るイタリアのサスペンションメーカーです。

エンジン:水冷4サイクルDOHC4気筒(本国仕様)
排気量:749{1078}cc
最高出力:
126{200}ps
12600{12200}rpm
最大トルク:
7.5{12.7}kg-m
10500{9000}rpm
車両重量:180{187}kg(乾)
※{}内はCCモデル

 

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系譜図

アグスタ125

1923年~
F4が生まれるまで

F4_750

1999年~
第一世代F4

F4_1000

2009年~
第二世代F4