
「妥協なきスポーツパフォーマンス。」
基本的には前期と変わらないんですが自主馬力規制撤廃で78馬力になったので分かりやすいように中期とします。
ピークを上げた事で騒音規制に引っかるようになったのか剥き出しだったエンジン部分が吸音材入りカバーで覆われているのが特徴。
パワーを上げるに伴い一応吸気ポートの表面処理の変更など細部の改良も施されてるんですが、中期と区切った一番の理由は
『コンバインドABSモデルの追加』
にあります。

これはすごく簡単に言うとブレーキの電子制御化(ブレーキバイワイヤ化)によって可能となったABSシステム。
普通ブレーキというのは
ブレーキを握る
↓
ブレーキフルードがキャリパーそしてピストンを押し出す
↓
ピストンがブレーキパッドをローターに押し付ける
↓
ブレーキが効く
という感じなわけなんですが、このコンバインドABSはブレーキを握ったり踏んだりしてもそのままキャリパーピストンへは向かわずバルブユニットが電気信号に変えてECUに送る。

ブレーキを握る
↓
ブレーキフルードがECU側に圧をかける
↓
ECUが圧を測定し独自のラインから圧をかけてピストンを押し出す
↓
ピストンがブレーキパッドをローターに押し付ける
↓
ブレーキが効く
という感じで、受け取ったECUがブレーキの強さを計算し最適な入力になるよう補正を掛けてパワーユニットのモーターを動かしてブレーキを掛けるという仕組。
ECUが起きてないエンジンOFF時などはバルブユニットを通してそのままブレーキが掛かる従来通りのシステムになっている。
これの最大のメリットはパニックブレーキによる握り転け(フロントをロックさせてガシャン)を防げる事・・・でもこれだけなら既存のABSでも同じというか二輪のABSはそれを防ぐためにある。
「じゃあコンバインドABSは何が違うのか」
というとフロントがロックするとECUが判断した場合リアブレーキを自動で開始し最短で止まれるプロ並みの急制動をしてくれるというわけ。しかもブレーキバイワイヤなのでキックバックもない。

雨の日でも躊躇なくフルブレーキングを掛けられる人なら要らないかもしれませんが、そうでもない限りは恩恵は大きい。
ユニットを4つも積まないといけない事から10kgも車重増してにしまったわけなので
「なんでSSに付けるんだ」
っていう声もありました。
気持ちは分からないでもないですが安全のためなら安いものだし、何よりこのシステムは元をたどると
『HRCレーサーRVF(R-CBS)』
から来ているこれもレース直系の技術だったりするんですよ。
そう考えると半レーサーであるCBR600RRに搭載されるのもそんなにおかしな話では無いかと・・・まあABSモデルは車体価格の関係もあって全体の2割にも満たなかったらしいですけどね。
主要諸元
| 全長/幅/高 | 2010/685/1105mm |
| シート高 | 820mm |
| 車軸距離 | 1380mm |
| 車体重量 | 187kg(装) {197kg(装)} |
| 燃料消費率 | 29.0km/L ※定地走行テスト値 |
| 燃料容量 | 18L |
| エンジン | 水冷4サイクルDOHC4バルブ四気筒 |
| 総排気量 | 599cc |
| 最高出力 | 78ps/12000rpm [119ps/12600rpm] |
| 最高トルク | 5.3kg-m/10000rpm [6.2kg-m/11250rpm] |
| 変速機 | 常時噛合式6速リターン |
| タイヤサイズ | 前120/70ZR17(58W) 後180/55ZR17(73W) |
| バッテリー | YTZ10S |
| プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
VUH24D [IMR9E-9HES] |
| 推奨オイル | Honda純正ウルトラG1(10W-30) |
| オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.5L 交換時2.7L フィルター交換時2.8L |
| スプロケ | 前16|後40 [前16|後41] |
| チェーン | サイズ530|リンク112 [サイズ525|リンク112] |
| 車体価格 | 1,098,300円(税込) ※{}内はABSモデル ※ABSは+168,000円 ※[]内はUK仕様 |






この顔のpc40が好きで逆車ABSに乗ってます。いまやABS法規適用になるとは、時代だなぁ、、