CBR600RRの系譜

CBR600RR(PC40後期) -since 2013-

PC40後期

逆スラントノーズに変貌したCBR600RRの最終モデルにあたるPC40後期。そしてCBR600RRの最終モデルでもあります。

目立った変更点は主に足回りでビッグピストンフォークと12本スポークホイールなど6年ぶりのモデルチェンジとしては比較的小規模。1000RRで採用されたバランス・フリー・リアクッションの採用を見送ったのはコストの兼ね合いでしょう。車重はそれらの兼ね合いもあり2kg増となりました。

2017CBR600RRデザイン

「Stoic & Dynamic Form」というコンセプトのデザインなんだけど、オマケ程度しかついてなかった前期から全体を覆ったレーサーレプリカチックなカウルになりました。水平に切られたサイドカウルの合わせ目は1000RR(SC57前期)を思い出しますね。

こういうデザインにしたのは騒音の問題もあるだろうけど最大の理由は空力を上げる為で、今回のモデルチェンジの最大の売りはイカす12本スポーク等の足回りじゃなくてこのエアロダイナミクス。

CBR600RRエアロダイナミクス

今まで600RRはエアロダイナミクスを一切公開してなかったんだけど、今回に限ってはコレでもかというほどアピールしててRC212Vを引っ張りだしてまで比較してる。

画像を見るとベタ伏せのレーシングポジションでの比較で一般ライダーは関係ないと思うかも知れないけど一般的なポジションでも先代比-6.5%を達成してる。

Cd値(空気抵抗係数)が低くなったということはサーキットにおけるトップスピード向上はもちろんのこと、一般用途においても燃費や加速そして風による疲労が軽減されるのでWin-Winです。

 

そして逆スラントですがこう成ったのには2つの理由があります。

一つは今言った空気抵抗を減らす事。

チンスポイラー

アッパーカウルの裏側に整流用のスポイラーを付けることで空気抵抗を減らし、リフト量(車体を持ち上げようとする風の力)も抑える事でフロント荷重の改善化。

 

そしてもう一つはラムエアダクト内にある防水プレートを2重スポイラーにしたこと。

逆スラント化で導風性を上げたんだけど、すると今度はスラントでは問題にならなかったエアクリーナー内で気圧の乱れという問題が起きた。

ラムエアインテークシステム

 

エアクリーナーボックス内の気圧が乱れるのは当然ながら吸気によろしくない。そこでダクトから入ってくる空気の圧を二回に渡って捌き、スロットルボディボディまでに均等に慣らしてるというわけ。

 

さて・・・Moto2へのエンジン供給そしてレースベースこそ2017年も発売しWSS(市販車600レース)への出場もするものの、市販車CBR600RRはEURO4規制に準拠していないアメリカを除き販売終了。

レプソル600RR

つまり規制によっての生産終了するわけですが、規制に対応"出来ない"ではなく"しない"というのが実情でしょう。EURO4に対応させてもコストを回収できないと判断したんだと思います。

 

これは一重に600SSブームが去ったからなんですが、じゃあブームの頃はどれだけ売れてたのか・・・少し調べてみました。

先ずホンダの年間販売目標(国内仕様)で比べてみると、ピークだった2007年のPC40前期は1500台/年。それに対してこのPC40後期は300台/年。単純計算で1/5にまで縮小してます。

では肝心の実売はどうだったのか2016年の販売台数を調べてみるとCBR600RR(13~)はランク外で正確な数字は分からず・・・少なくとも300台未満で目標未達成という厳しい現実がありました。

レプソル

バブルの申し子ならぬSSブームの申し子CBR600RR。もうこれほど手の届き易いミドルRRはそうそう出ないでしょう。

もしかしたら2017年末くらいにシレッと出してくるかもしれませんが可能性はかなり低いと思います。

 

ところでホンダの調べではCBR600RRは他のSSに比べオーナーの平均年齢が若いそうです。つまりCBR600RRに惚れて大型デビューした若者も多いかと思われます。

となると今だに250/400RRの話を持ち出して若者に煙たがられる80年代の黄金期世代が居るように

CBR600RRシリーズ

「今の600はツマラン!CBR600RRを早く出せ!」

と今はなきCBR600RRを話に持ち出して若者からSS世代のオッサンと煙たがられる日がそう遠くない未来に来るのかも知れない・・・歴史は繰り返すか。

 

 

エンジン:水冷4サイクルDOHC4気筒
排気量:599cc
最高出力:119[78]ps/12600[12000]rpm
最大トルク:6.2[5.3]kg-m/11250[10000]rpm
車両重量:189{199}kg(装)
※[]内は国内仕様|{}内はABSモデル

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