「RR Revolution.」
期待通り二年でモデルチェンジしたPC37後期モデル。ぱっと見変わってないように思えますがフラッグシップスポーツなだけあり随所で改良が行われました。
フレームマウントやスイングアーム、マフラーといった重量物の設計を見直して5kgもの軽量化。更に足回りもフロントフォークが要望が多かったのか販売店からの突き上げにあったのか正立から倒立に変更され、ブレーキもトキコのラジアルマウントキャリパーとSSのトレンドに合致した足回り。
顔つきもラインの影響か結構変わったんですが、この頃の600RR(PC37)はその少し強面な顔の通りホンダとしては結構スパルタンなモデルになっています。
分かりやすいのがポジションで、このモデルまではハンドルが少し低くキツめで
「ストリートとサーキット双方の王者」
と言う謳い文句でしたが結構サーキット寄りでした。※あくまでも600RRとしては
まあこれはCBR600Fが主要市場の欧州などではまだ存続していた事も関係しているんでしょうが、CBR1000RRを含めこの頃のRRはちょっと異質というかレースにかなりウェイトを置いていたRRと言えるかと思います。
ちなみにそれなだけありPC37型は肝心の市販600世界レース(WSS)においてデビューイヤーの2003年から4連覇、つまり出たレース全部で総合優勝を果たしています。
これはその記念に出されたモビスターカラー。
ちなみに日本国内のST600(改造範囲が狭いクラス)でも4連覇しており本当にセールスもレースも敵なし状態でした。
ところで言い忘れていたのですがCBR600RRはPC37前期の頃から国内仕様がありました。
ある程度の加工で100馬力近いスペックのセミフルパワー化は可能になるんですが、完全フルパワー化しようと思ったらカムシャフトも変える必要性があり少しハードルが高かった。
お節介だとアッチコッチで言われたんですが、これは低域での乗りやすさを考えてのことだし何よりカムが国内向けと国外向けで違うのは別に600RRに始まった事でもホンダだけの事でもないんですけどね。
なのに大きく話題になったのはそれだけCBR600RRが人気だったという証でしょう。
主要諸元
全長/幅/高 | 2010/690/1115mm |
シート高 | 820mm |
車軸距離 | 1395mm |
車体重量 | 194kg(装) |
燃料消費率 | 29.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 18L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4バルブ四気筒 |
総排気量 | 599cc |
最高出力 | 69ps/11500rpm [118ps/13250rpm] |
最高トルク | 5.2kg-m/7500rpm [6.0kg-m/10750rpm] |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前120/70ZR17(58W) 後180/55ZR17(73W) |
バッテリー | YTZ10S |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
IMR8C-9HES または VUH24D [IMR9C-9HES] |
推奨オイル | Honda純正ウルトラG1(10W-30) |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.5L 交換時2.6L フィルター交換時2.9L |
スプロケ | 前16|後41 |
チェーン | サイズ530|リンク112 [サイズ525|リンク112] |
車体価格 | 966,250円(税込) ※[]内は逆輸入モデル |