250と共有することで先代比-37kgと大幅な減量がされたNinja400のEX400G型。
キャスターも立てられツアラーからライトウェイトスポーツへと大変貌。650がモデルチェンジされても音沙汰なしだったのはこのためだったんですね。
従来の面白構造から打って変わり、新設計のダイヤモンドトラスフレームに新型エンジンという王道な作り。ただメインフレームがピボットレス構造になっていますね。
ちなみにABSやアシストスリッパークラッチも当然ながら標準装備。
他にもトップブリッジの肉抜きやギアポジションインジケーター付きのデジタルメーター等など、カワサキは250や400だからといってとデザインをケチるような事を全くしなくなりましたね。
ちなみに最近流行している逆スラントになったわけですが・・・
「なんでこうも逆スラントが増えているんだろう」
と思って調べてみたところ、どうも流行だけではなくLEDヘッドライトが関係している様。
従来の(中央にバルブがある)スラントノーズ系マルチリフレクターとLEDは相性が良くないそうです。
言われてみれば確かに綺麗に別れている。技術的な話はもう少し調べてから書きたいと思います。
話をNINJA400に戻すと・・・そもそもなんで好評だったツアラー路線からスーパースポーツ路線に変えたのかという話ですが、これは世界的にライトウェイトミドルの人気が高まりだしたら。
つまりこのモデルからは日本専売ではなく世界で売られるワールドモデルに昇格となったわけです。
面白いことに先代の頃から既にイタリアのコミュニティなどで日本向けの400モデルを取り上げ
「コッチのほうが回せて面白そう」
と紹介されたりもしていました。
根気強く国内のために出し続けていた400に、日本ではなく海外が振り向くっていう。
そしてもう一つ大事なこと。
市場の人気が高まるということは・・・レースが始まるんですね。これも理由の1つ。
ZX-10Rなどでお馴染みのWSB(市販車世界レース)において
「SUPERSPORT300」
という新しいクラスが2017年から始まりました。
300と銘打たれていますがレギュレーションは排気量ではなくA2免許クラス(47馬力以下)で協会が認めた車両。初年度はCBR500R、NINJA300、YZF-R3の三つ巴で優勝車両はYZF-R3でした。
つまり2018年からこのNINJA400でZX-10Rの様に勝ちを取りに来たというわけ。さすがSBKに社運を賭けてるメーカー。
もちろんあくまでも市販ロードスポーツとしてがメインなのでポジションもそれほどキツいわけではないんですが、ダブルディスクという見栄を捨てて軽さのシングルディスクを選んだのを見ても、スポーツを意識しているのが伺えます。
色々言われていますがこのシングルディスク化は本当に英断。
見栄えするダブルディスクの方が良いと思う気持ちも痛いほど分かります。でも新しいNINJA400の魅力はライトウェイトです。
250と共有なんだけど基本的にエンジンクランクやフレームといった主要部は250をベースにしたから167kgと軽く出来た。
だから本当にそれで大丈夫なのかと思う細身のフレームもそうですが、共有というよりNINJA250をどうにかこうにかして400cc化したようなバイク。
このシングルディスクブレーキというのはそれを無駄にしない為のシングルディスク。
ライトウェイトスポーツの証という事です。
主要諸元
全長/幅/高 | 1990/710/1120mm |
シート高 | 785mm |
車軸距離 | 1370mm |
車体重量 | 167kg(装) |
燃料消費率 | 24.8km/L ※WMTCモード値 |
燃料容量 | 14.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC2気筒 |
総排気量 | 399cc |
最高出力 | 48ps/10000rpm |
最高トルク | 3.9kg-m/8000rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前110/70R17(54H) 後150/60R17(66H) |
バッテリー | FTX9-BS |
プラグ | LMAR9G |
推奨オイル | カワサキ純正オイルR4/S4 または MA適合品SAE10W-40 |
オイル容量 | 全容量2.3L 交換時1.6L フィルター交換時2.0L |
スプロケ | 前14|後41 |
チェーン | サイズ520|リンク106 |
車体価格 | 663,000円(税別) |
二輪免許とって初のバイクどうしようかなーどうせなら新車がいいよなーと考えてるときに、駐輪場の全長2000ミリ以下という制約に合致するのがNINJA400しかなかったのがこいつとの出会いでした。(まぁその後にZX-4Rとかいうのが出たわけですが)
軽いので非常に乗りやすくフルカウルなのでライダーがエンジンの熱を直接受けないのも魅力。