「EXPRESS YOURSELF」
21世紀に復活を遂げたREBEL250は北米のジェネレーションY世代を狙ったバイク・・・ジェネレーションYというのはネットの普及とともに成長してきた80~90年代生まれの世代のことだそう。
日本でいえばゆとり世代と同じくらいでしょうか。世代に名称を付けて分けるのが好きなのは日本だけじゃないんですね。
話をREBELに戻すと、REBEL250(北米300)は500と(細部は違うものの)フレームを共有化し、CBR250RやCRF250そしてご先祖様と同じ名前を持つCB250Fにも使われているエンジンを積んだバイク。
ただし吸排気を低速を厚めに専用のチューニングしているのでエンジン型式がMC41EからMC49Eに変わってます。
このREBELを担当されたのは三倉さんという方で、系譜の外側で紹介したNM4-01/02も担当された方。その為かこのREBELは面白い事にNM4と同じ手法が取られています。
それはフロントフォーク角で「系譜の外側:NM4-01/02」を読んでもらえた人ならわかると思いますが、NM4と同様にフロントフォークをスラントさせている。
そっちで話したので割愛しますがこれはトレール量(直進安定性)のバランスを取るため。
フォークを前に突き出せばカッコいいけどハンドリングに影響が出る。REBELは250というエントリークラスだから初心者が乗っても違和感を覚えさせないハンドリングは絶対だったから”アメリカンなイメージを出しつつハンドリングはニュートラルに”というNM4と同じ狙いと手法を取ったというわけ。
ただREBELの初心者への配慮はもっと見えやすい部分にもあります。それは何処にもお金を掛けてるように見えない事。
これは車体価格を抑える意味があって実際50万(税別)を切る安さを誇ってる。
先代がそうだったようにREBELと名前を付けるからには若者に手の届く、若者に寄り添ったバイクじゃないとダメですからね。
ただ、先代と違って21世紀のREBELは更に一歩踏み込んだ狙いがある。
何処にもお金を掛けてるように見えない事のもう一つの理由は”先々のカスタムを考えて”です。
例えばミラーやウィンカーなどの灯火系周りは見るからに何処かで見たことある部品を取ってつけたようで正直ちょっと惜しいよね。
でもこれらの部分は弄り方を知らない初心者でも比較的簡単に変えられる(カスタムできる)部分。
だからケチってるんです。
アンバランスで細部の詰めが甘いのにデザインが破綻してるようには見えないのは
・アイコンである特徴的なタンク
・くびれたナローメインフレーム
・ファットワイドな足回り
という、初心者がカスタムしようと思っても難しい土台である主要部分はキッチリ仕上げてるから。
デザインコンセプトが「RAW(未加工)」である事を見てもこのREBELは
「お前の手で完成させろ」
というホンダらしくない初心者への甘くない優しさが隠されてるわけです。
【関連車種】
Shadow400の系譜|DragStar400の系譜|インクラ/ブルバ400の系譜|DragStar250の系譜
主要諸元
全長/幅/高 | 2190/820/1090mm |
シート高 | 690mm |
車軸距離 | 1490mm |
車体重量 | 168kg(装) |
燃料消費率 | 34.1km/L ※WMTCモード値 |
燃料容量 | 11L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC単気筒 |
総排気量 | 249cc |
最高出力 | 26ps/9500rpm |
最高トルク | 2.2kg-m/7750rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前130/90-16(67H) 後150/80-16(71H) |
バッテリー | YTZ8V |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
SIMR8A9 |
推奨オイル | Honda純正ウルトラG1(10W-30) |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量1.8L 交換時1.4L フィルター交換時1.5L |
スプロケ | 前14|後36 |
チェーン | サイズ520|リンク110 |
車体価格 | 498,000円(税別) ※ABS仕様は+2kg&47,000円 |