
「POWER ENDURANCER」
世間がスズキのガンマに一喜一憂していたわずか一年後に出してきた秘密兵器ならぬ秘密バイク第二弾のGSX-R。そして今もなお続くスズキSSの代名詞でもある”GSX-R”という名前が付けられた最初のバイクでもあります。
ちなみにGSXの意味は
G:Grand
S:Sports
X:4Valve
です。

GSX-Rと名前が付くだけあってスペックは申し分ないもの。単体重量でわずか7kgしかないアルミフレームによるクラス最軽量(乾燥重量152kg)に加えクラストップの59馬力を発揮する水冷直四を積んだとんでもない400スポーツ。

少し前まであった400ccの59馬力規制が生まれたのは他ならぬGSX-Rのせいです。メーターが3000rpmより下が刻まれてない事からも凄さが分かるかと。
そしてキャッチコピーに「POWER ENDURANCER」とある様にこのバイクもレーサーレプリカの類い。元となったのは耐久レースで目覚ましい戦績(1983年のボルドール24時間耐久レース優勝など)を残していたGS1000R。

そのGS1000Rと同じカラーリングを施したHBカラーも限定ながら発売。
正に400のスーパースポーツなわけでそれはもう人気を呼びました。400レーサーレプリカの先駆車です。
ところでなんで400という数字が入っていないのかというと
スズキ曰く

「もはやこれは400ccではない排気量を超えた速さを持っているから」
との事。
翌1985年にはキャブセッティングなどの微調整が入ってます。
主要諸元
全長/幅/高 | 2090/710/1185mm |
シート高 | 780mm |
車軸距離 | 1425mm |
車体重量 | 152kg(乾) |
燃料消費率 | 45.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 18.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC四気筒 |
総排気量 | 398cc |
最高出力 | 59ps/11000rpm |
最高トルク | 4.0kg-m/9000rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前100/90-16(54H) 後110/90-18(61H) |
バッテリー | YB10L-B2 |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
C8HSA |
推奨オイル | スズキ純正 エクスター |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.0L |
スプロケ | 前15|後46 |
チェーン | サイズ525|リンク114 |
車体価格 | 629,000円(税別) |
懐かしく拝見いたしました。
この車が発売された時は度肝を抜かれましたね〜。
速かったのは当然ですが、もう、メチャクチャ格好よかったですから。
ガソリンタンクの形状、ハーフカウル(これがミソ!)から覗き見え流れるようなフレームワーク。灯火類もほぼ完璧な2眼ヘッドライトや前後ビルトインウインカーに少しだけ縦長のテールライト等など。
どうしちゃったの“SUZUKI”さん(失礼!)って当時、ビックリしたもんです。
マフラーのロゴとバックミラー形状はちょいと残念でしたけど・・・
また乗りたい名車です。
30年ほど前にお世話ななった小さな中古屋の店長。
その昔SUGOでチェッカー振ってたらしいのですが、このバイクが発売される前にSUGOでプロレーサー達による試走会があったそうです。
その際、最終コーナーからの立ち上がりの上り坂にかかるとこで皆「バキッ」というフレームが割れる音を聞いたそうです(笑)
(※確か400の話だったと思いますがもしかしたら750の話だったかもしれません)
400の59馬力規制GSXーR。250の45馬力規制はRG250γ。原付の7.2馬力規制はRG50È。ヨーロッパの300キロ規制はハヤブサと。ほとんどすべての規制はスズキのせい・・・。