「CHASED AGAIN」
GSX-Rの二代目(厳密に言うと3型)となるF型。わずか二年でほぼ全てを維新。
まず当時のスズキが全力で推し進めていた水油空冷システムSTACSを搭載した新型エンジン。さらにアルミフレームも二層構造のDC-ALBOXに進化。
ただまあ皆さん見て分かる通り一体全体どこらへんがレプリカなのかよくわからないフルカウルデザインで人気は出ず。
恐らくその大部分を占めているのがヘッドライト。カウル分の重さを何とかするためにヘッドライトを一眼にしたんでしょうが・・・
眠そうな何の変哲もない角目が時代遅れな感じをものすごく醸し出してるっていう。
あまりの不人気っぷりにスズキもマズいと思ったのか、このGK71F型はわずか一年しか売られていない非常に珍しいGSX-Rです。性能は悪くなかったんだけどね。
GSX-R400/R
(GK71F)
-since 1987-
「華麗なるRの正装」
そしてこれが後期モデル。
レプリカ感の薄かった為に人気が伸び悩んでいた前期型をレーサーレプリカチックにしたモデル。
初めてGSX-R400と名乗ったのはこのGSXなんだけど、実はこれも翌年フルモデルチェンジという事で一年しか販売されてないから存在を覚えてる人は少ないでしょうね。
主要諸元
全長/幅/高 | 2055/680/1155mm [2050/680/1125mm] |
シート高 | 755mm |
車軸距離 | 1400mm [1405mm] |
車体重量 | 153kg(乾) |
燃料消費率 | 45.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 18.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC四気筒 |
総排気量 | 398cc |
最高出力 | 59ps/12000rpm |
最高トルク | 3.8kg-m/10500rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前110/80-17(57H) 後140/80-17(69H) [前110/70-17(54H) 後140/60-18(64H)] |
バッテリー | YB10L-B2 |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
LR8A |
推奨オイル | スズキ純正 エクスター |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.0L |
スプロケ | 前14|後46 |
チェーン | サイズ525|リンク112 |
車体価格 | 639,000円(税別) [699,000円(税別)] ※[]内は後期モデル |
鈴鹿で世界選手権が再開された時、当時鈴鹿サーキットの真ん前にモリワキのショールームがあり、そこに発売前のこのGSX Rが置いてあり横にヨシムラのオヤジさん(ポップヨシムラその人)が座っていた。どうせ帰りの渋滞に巻き込まれるのだからゆっくり帰ろうと散策していた私は吸い込まれるようにそこに入っていった。オヤジさん以外誰もいなくて思わず「これ今度のGSXRですか?」って聞いてしまった。「そうじゃ、速いゾォ」と答えてくれた。帰ってからすぐに注文してそれから2年間サーキット通いをしたのは私の青春です。後になってから聞いたが最初からラジアルタイヤありきで開発されていたのに発売直前でバイアスに変えられたので本来のハンドリングが発揮されなかったらしい、どうりで有力チームはみんなホイールごと変えていてみんなBSのラジアル履いていたねぁ。後期型でラジアルに変えられたが時すでに遅し、でも本当にレースでは速かった。