二代目FZR400の3EN型。
新設計ピストンやクロモリ鋼製コンロッド&カムシャフト、更に吸排気の見直しでフレッシュエアを導入するFAIやEXUPを標準装備。
更にスイングアームもアルミ製へと変更されたわけですが、留まる所を知らないとは事のことで、翌1989年には更に改良が入りFZR400Rへと改名。
3EN2型(3EN二型)でスラントノーズ化やマフラー形状の真円化に加え、フロントフォークを大径化。
フレームも見直され、リアスイングアームを補強レスのアルミデルタボックスタイプに変更などなど結構大掛かりな変更が加わっています。
熟成に近いモデルチェンジで評判も上々だったものの、残念なことにレプリカ戦国時代だった事もあり半年ほどしか発売されず。
その為FZR400シリーズでは一番数が少ないモデルです。
少し遡りますがFZR400の特徴として挙げられる一つが140/60というリアタイヤです。
110/90が当たり前だった時代に140/60という超扁平のワイドタイヤ。
これはまだ主流では無かったラジアルタイヤのグリップ性能をフルで活かすため。
今こそ珍しくもなんともないサイズですが、当時はこのサイズにするとリム幅の関係でタイヤの選択肢がほぼ無くなる状況だったんです。
だからこれまでのラジアルタイヤは簡単に言うとバイアスタイヤに合わせたラジアルタイヤだった。
しかしそれではラジアルの本領を発揮できないとして、前々から考えていたラジアル前提のホイールと超偏平のラジアルタイヤ化を決断。
今ではメジャーなサイズとなっている140/60という扁平率は、このFZR400が最初に踏み出したから進んでいったというわけ。
何が何でも超偏平を高次元で実現させるとして開発にも一番時間を掛けたんだとか。
エンジン:水冷4サイクルDOHC四気筒
排気量:399cc
最高出力:
59ps/12000rpm
最大トルク:
3.9kg-m/9500rpm
車両重量:157kg(乾)
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1984年 FZ400R/N(46X/2EL/3CD/1FK) |
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1986年 FZR400/R(1WG/2TK) |
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1988年 FZR400/R(3EN) |
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1990年 FZR400RR/SP(3TJ) |