「最強・最速の400」
明け渡してしまったF3チャンピオンの称号を取り返すために作られたワークスマシンYZF400との共同開発という形で誕生した初代FZR400の1WG型。
アルミデルタボックスフレームや45度傾斜エンジン&ダウンドラフト吸気システムといったGENESIS思想の塊となり正真正銘レーサーレプリカに。
「遂にヤマハが400でも本気を出した」
と非常に話題となりました。
ところが本気はこれで終わりじゃなかった。
翌1987年にはレース前提車両ともいうべきFZR400Rを限定生産で発売。
標準モデルに加え
・冷却用オイルジェット&オイルクーラー
・EXUP(市販車初)
・F3モデルと同じクロスミッション
・リアフレーム等のアルミ化
・シングルシート仕様
・対向4ポットブレーキキャリパー
等などを装備しお値段89万円(税別)。
レーサーレプリカ時代によく出ていたSPグレードを最初に設けたのはこのFZ400Rです。
少し補足をすると、最初に言った共同開発のワークスマシンYZF400というのは、国内400ccレースのトップであるTT-F3(国際A級)という言わば改造何でもありでワークスが犇めき合うトップのクラスのレース。
一方で改造範囲が狭い事から人気だったのがSP400というレース。
ほぼノーマルで戦う為に腕がモノを言う登竜門の様なクラスだったわけです。
FZR400Rを始めレーサーレプリカ時代に大量に出てきたSPモデルというのは単にワークスベースの為ではなく、そういったレーサー(アマチュア・ノービス)に向けて出された意味合いが強い車両というわけ。
これを買えば弄らずともレースに出れると当然レーサーたちは飛んで喜びました。
主要諸元
全長/幅/高 | 2040/690/1125mm |
シート高 | 785mm |
車軸距離 | 1400mm |
車体重量 | 157kg(乾) [162kg(乾) ] |
燃料消費率 | 53.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 18.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC四気筒 |
総排気量 | 399cc |
最高出力 | 59ps/12000rpm |
最高トルク | 3.9kg-m/9500rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前110/70R17(53H) 後140/60R18(64H) |
バッテリー | YB12AL-A2 |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
C8E または U24ES-N [CR8E/CR9E または U24ESR-N/U27ESR-N] |
推奨オイル | – |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.0L 交換時2.2L フィルター交換時2.5L [全容量3.1L 交換時2.3L フィルター交換時2.6L] |
スプロケ | 前15|リア44 |
チェーン | サイズ525|リンク104 [サイズ520|リンク104] |
車体価格 | 698,000円(税別) [890,000円(税別)] ※[]内はFZR400R(2TK) |