ある国ではGPZ500Sと呼ばれ、またある国ではNinja500Rと呼ばれ、またまたある国ではEX500Rと呼ばれていたバイク。
日本では400の方がGPZ400Sとして入ってきてハーフニンジャと呼ばれていましたが、それは海外でも同じ。
ハーフニンジャっていうのはトップエンドだったGPZ1000RXのエンジン(四気筒)を半分にした(二気筒)エンジンという事からそう呼ばれていました。
※一番最初にこの方法を取ったのはGPZ500SではなくGPZ900Rのエンジンを半分にした454LTD(上の写真)というクルーザーなんだけど、それを紹介するとバルカンの系譜になってしまうので割愛させてもらいます。バルカンSの系譜も書かないといけませんね。あとヴェルシスもか。
GPZ500Sは並列二気筒498ccながらGPZ1000RXのエンジンベース(というか二気筒にぶった切り)しているだけあってトルクフルながら54馬力を発揮。そんなエンジンが積まれるのは適度な硬さのツインスパースチールフレーム。更には適度な前傾にクセのないハンドリング。
本当に当時のカワサキらしからぬ素行の良さを持ったバイクで、欧米でエントリーモデルとして非常に高い評価を得たロングセラーモデル。
このバイクの何が評価されたのかという
「何でもこなせる」「取り回しが楽」「街乗りに適した足回り」「車体価格が安め」「意外と速い」「そのわりには低燃費」
という感じ。向こうにとってはこれが日本でいう400みたいなもんだからGPZ400Sにも言える様な評価だね。
日本ではモデルチェンジを機に車名をGPZ400SからEX-4に改めたんだけど、向こうでは好評だったから同じモデルチェンジをしつつも名前はそのままだったり仕様地によって色々。
日本(GPZ400S)では車名をEX-4に改めて装備を豪華にしてもカラキシだったけど、コスパや実用性を求められる向こうでは受け入れられロングセラーに。どれくらいロングセラーかというと1987年から驚きの2009年まで(一部の国では2006年まで)売られたほど。
「新米ライダーは何も考えずコレを買って練習しろ。」
と言われる老将のような存在にまでなりました。更にはバイク便の需要までも獲得したみたい。
主要諸元
全長/幅/高 | 2125/675/1165mm |
シート高 | 770mm |
車軸距離 | 1440mm |
車体重量 | 190kg(乾) |
燃料消費率 | – |
燃料容量 | 18.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC2気筒 |
総排気量 | 498cc |
最高出力 | 54ps/9500rpm |
最高トルク | 4.7kg-m/8500rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前100/90-16(54H) 後120/90-16(63H) |
バッテリー | YT12A-BS |
プラグ | DR8ES または X27ESR-U |
推奨オイル | カワサキ純正オイルR4/S4 または MA適合品SAE10W-40 |
オイル容量 | 全容量3.4L 交換時2.8L フィルター交換時3.0L |
スプロケ | – |
チェーン | – |
車体価格 | – |