バイク乗りでKと聞けばKAWASAKIですね。
しかしIT業界でKといえばといえば筐体数864台、CPU9万個を並列に連結しているスーパーコンピューター京。
1秒間に1京回の計算をする事から
「京(K computer)」
と名付けられました。
家庭用のハイスペックパソコンで200年以上かかる計算を1日でやってのけるんだとか。
そんな京がカワサキとどう繋がるのかって話ですが、スーパーコンピューターという事で計算速度はもちろん消費電力も桁違い。
京はフルロードさせると最大で約1万3000kwも必要になる。約4,500世帯分の電力。
そんな膨大な電力の半分は関西電力から、そしてもう半分を担っているのが実は川崎重工のガスタービンなんです。
6000kW級の発電機を二つ。
節電と片方が切れても大丈夫なようにこうしてるわけですが、凄いのはそれだけじゃない。このガスタービン、UPS(無停電電源装置)も備えているんです。
万が一、何らかの理由で電力が届かなくなってもカワサキのガスタービンがフル稼働して保護。最悪の場合このガスタービンだけで運用できる様に備えているというわけ。
「バイク関係ないじゃん」
と痛いところを突かれそうですが、実はそうでもないようなんです。
スーパーコンピューター京は2012年から共用運用、つまり
「本当に京の力が必要なら公募してね」
という感じ。何処の誰でも使えるわけではありません。
そんな中で京の発電部を担ったコネを活かしたのか、川崎重工は見事に選定。
そこでカワサキが京を使って何をしたかというと
「タービンの気流解析」
です。
究極の空気圧縮機を目指し、通常の何倍もの速さで仕事を熟す京を使ってシミュレーションしている。
羽といえば・・・そう、2016年に登場した市販車初のスーパーチャージャーバイクH2。
これに使われているタービンはもちろん内製、川崎重工業ガスタービン事業部によるもの。
H2の中にはスーパーコンピューター京の力も含まれているというわけ。まさにKKコンビですね。