1971年からはデラックスグレードが追加。
これはシート下の燃料タンクがボディと一体型になっているモデルで、これから先ずっと続くことになるボディラインの始まりです。
他にもカモメの羽のような形をしていることからカモメハンドルと呼ばれる形のハンドルも特徴的。
ちなみにこのカモメハンドルと行灯というポイントを二つも備えたカブはこのスーパーカブDXだけで一部のカブマニアの間では非常に人気のモデルだったりします。
次に大きな変更点が加わったのが1978年。
騒音規制をキッカケにモデルチェンジされたモデル。
行灯のようなポジションライトが廃止となり、モナカ合わせだったマフラーがメガホンタイプに変更。
更にミッションが1→N→2→3だったのがボトムニュートラルのN→1→2→3になりました。
昔のモデルはスポーツバイクと同じで二速にする場合は二回踏み込む必要があったんですよ。
さて、この頃からカブの仕事人仕様が本格的に始動します。
一つはニュースカブというモデル。
皆が知る新聞配達用のプレスカブの先駆け的なモデル。新聞協会からの要請によって作られました。
大型のバッグを装備し、スタンドとブレーキを強化、さらに夜間でも見やすいように黄色く塗って視認性を高めたモデル。
そしてもう一つが更にもっと皆が知るモデル。Mail DeliveryのMDシリーズです。
郵政省からの要請により開発されたモデルでフロントフォークがボトムリンク式ではなく、テレスコピック方式で14インチとなっているのが特徴。
チェーンをかけやすいようにフェンダークリアランスが大きめに取ってある割れない鉄フェンダー、グリップヒーター、ハイマウントヘッドライトなど細部まで丁寧に作られています。
ただでさえ高耐久なカブを更に高耐久にして足回りを強化したモデルだから払い下げ品が人気なのが有名ですね。もちろんMDはMDでマイナーチェンジを繰り返しています。
ここでまたちょっと脱線して役に立たない話を・・・
このMDシリーズはカブベースなのでカブと同じようにMD50-MD70-MD90とそれぞれありました。
MD50-70はそれぞれ50ccと70ccのカブエンジンをそのまま使っているため、改良なども足並みも揃えている。
それに対し何故かMD90だけはスーパーカブ90のエンジンが70ベースに新しくなっても、ずっと変わりませんでした。
つまりにホンダはCM90から始まったこのベンリィエンジンを1980年に市販車が無くなった後も、郵政カブMD90のためだけに2008年まで作り続けた事になる。
強化ミッションや強化クラッチなど専用部品を収まるように作っていたからなのか・・・郵政カブの謎。
主要諸元
全長/幅/高 | 1805/655/985mm [1805/655/985mm] {1820/655/990mm} |
シート高 | – |
車軸距離 | 1175mm [1175mm] {1180mm} |
車体重量 | 76kg(装) [78kg(装) ] {87kg(装) } |
燃料消費率 | 85km/L [60km/L] {65km/L} |
燃料容量 | 3.0L [4.5L] |
エンジン | 空冷4サイクルOHC単気筒 |
総排気量 | 49cc [72cc] {89cc} |
最高出力 | 4.8ps/10000rpm [6.2ps/9000rpm] {7.5ps/9500rpm} |
最高トルク | 0.37kg-m/8200rpm [0.67kg-m/7000rpm] {0.67kg-m/6000rpm} |
変速機 | 自動遠心式三速リターン |
タイヤサイズ | 前2.25-17 後2.25-17 [前2.25-17 後2.50-17-6PR] |
バッテリー | NP4-6 |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
C5HSA |
推奨オイル | honda純正ウルトラオイル(10W-30) |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
0.7L [0.7L] {} |
スプロケ | – |
チェーン | – |
車体価格 | 68,000円 [74,000円] {84,000円} ※スペックはセル付きDX |