次に大きな変更が加わったのが1980年のこと。
まずそれまでベンリィベースの別物だった90が70のストロークアップ版となり、50と70も翌81年に準拠する共通ボディに変更され完全な三兄弟体制になりました。
そのためかこの世代からスーパーカブ50/70/90と、Cの文字が無くなっています。
※先に話した通りMD90はC90のまま
そして1982年に出たのがカブマニアなら知らぬ者は居ない初代角目モデルのスーパーカブ50スーパーデラックス。
エコノパワー技術という超低燃費技術により何かの間違じゃないかと思うリッター150kmという驚異的な燃費に。
でも凄いのはただ燃費がいいだけでなく、馬力も5.5馬力と歴代トップな上に四速という文字通りデラックスなこと。
ちなみにしてその時に発売されたのが非常にレアな赤ボディの赤カブです。
しかし驚くのはまだ速い。翌1983年にはスーパーデラックスより更に凄いスーパーカスタムが登場。
なんとリッター180km。馬力を0.5落とした代わりに燃費を更に伸ばした燃費スペシャルモデル。
これがカブシリーズで最も低燃費なモデル、つまり原付で最も低燃費なモデルでもあり、いまだにその記録は破られていません。
というか排ガス規制の関係上、もうこれを超える低燃費車は出てこないと思われます。
1986年には電装系が6Vから12Vに変更されハロゲンライトになり、スーパーカスタムの名前はカスタムに変更。
断っておくとスーパーカブは飽くなき耐久性と燃費の追求から年次改良が毎年のように入っています。(特にこの頃)
だから同世代でもピストンやバルブヘッドが違うなんて当たり前。恐らく年式による仕様違いを全て把握している人は居ないと思います。
だから余計なお世話ですが、中古を買おうと思われている方は出来るだけ年式の新しいものを、弄るつもり人もそこら辺を注意して下さい。
そしてここで派生モデルを紹介すると1981年に復活したのが相変わらずハンターカブという名前は付かないCT110
スーパーカブ90をベースに105ccまでボアアップしてパワーを増したモデル。
今回は副変速機はオミットされています。
更に1988年に出たのがニュースカブの後継となるプレスカブ。
サブライト付きの大型バスケットとリアキャリア、積載を考えて大型化されたリアドラムブレーキを搭載した新聞配達特化モデル。
ノーマルタイプとグリップヒーター付きデラックスの二種類で、今あるPROシリーズのご先祖様ですね。
そして帰国子女のようなハイスペックカブことカブ100EX。
別名タイカブと言われるタイホンダから引っ張ってきたモデル。
タイカブという名前から全く違う系統と思いがちですが、エンジンの源流はC65なので立派なスーパーカブ。
ただ何人も乗せたりする過酷な使い方を考慮してロングシートとテレスコピックサスペンションを採用しています。
限定3000台だったものの、想定を上回る人気だった為93年から再びスーパーカブ100の名前で輸入されています。ちなみに向こうではドリーム100という名前。
最後にもう一つ紹介しておきたいのが1993年に出たCOBRA・・・じゃなくてCUBRA(カブラ)。
これは正確に言うとホンダアクセスが用意した一体型サイドパニア(既存ボディの上から被せる)を始めとしたアクセサリーを標準装着したモデル。
見た目が野菜のカブの様に膨らむことから、関西でそのカブを示す方言カブラと命名。
だけどこのグラマラスに膨らんだラインといい、アクセサリーヘルメットのレーシングストライプといいコブ・・・
主要諸元
全長/幅/高 | 1835/660/1035mm [1835/660/1030mm] {1840/660/1035mm} |
シート高 | – |
車軸距離 | 1180mm [1180mm] {1185mm} |
車体重量 | 82kg(装) [83kg(装) ] {86kg(装) } |
燃料消費率 | 150km/L [80km/L] {80km/L} |
燃料容量 | 4.0L |
エンジン | 空冷4サイクルOHC単気筒 |
総排気量 | 49cc [72cc] {85cc} |
最高出力 | 5.5ps/9500rpm [6.0ps/7500rpm] {7.0ps/7500rpm} |
最高トルク | 0.48kg-m/6500rpm [0.66kg-m/5500rpm] {0.79kg-m/5500rpm} |
変速機 | 自動遠心式四速ロータリー [自動遠心式三速ロータリー] {自動遠心式三速ロータリー} |
タイヤサイズ | 前2.25-17-4PR 後2.25-17-4PR [前2.25-17-4PR 後2.50-17-6PR] {前2.50-17-4PR 後2.50-17-6PR} |
バッテリー | – |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
C7HSA [CR6HSA] {CR6HSA} |
推奨オイル | – |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
– |
スプロケ | – |
チェーン | – |
車体価格 | 137,000円 [149,000円] {160,000円} ※スペックはSDX |