マイナーチェンジと共にABSモデルとカスタムモデルのCが追加された5SJ型。
ご存知の通りこのモデルで1988年のCBR250R(MC17)以来となる年間販売台数二万台越えの大ヒットとなる。更にはマジェスティの対抗馬として登場したフォルツァまでもが二万台突破。
厳密に言うとこの中でもショートスクリーンやメッキバーハンドル等、ビッグスクーター定番のカスタムを施したC型が若者の間で沸々と沸き立っていたカスタムブームを一気に加熱させた。
どれだけこのブームが凄かったかというと、ピークの2005年には販売車種の実に50%をビッグスクーターが占めた。
そもそも何故若者を中心としたビッグスクーターブームが起きたのか?
ちなみにビッグスクーターブームが起こる前はトラッカーブームで、発端は木村拓哉さん主演のドラマが事の発端。
じゃあビッグスクーターは何が発端かというと・・・諸説ある。
その一
楽チンで維持費も安い、言わば軽自動車の下位互換
その二
流行に敏感だったトリッカー乗りがビッグスクーターに乗り換えた(ビッグスクーターが売れだすとトリッカーが失速した)
その三
所ジョージさんの「世田谷ベース」という番組で当時マイナーだったビグスク(TMAX)のカスタムが企画&放送された事から
個人的には多分これら複合的要因が重なって最後は「みんな乗ってるから」になったと思うのですが、面白いのは欧州と日本のブームの違い。
というのも実は日本だけでなく欧州でも同年代にビッグスクーターブームは起きました。
ただ上記のようにアメリカンに近いカスタムが日本で流行ったのとは対照的に、欧州では初代マジェスティが国内でプチ成功を収めた40代前後の層への「快適・快速」によるもの。
日本がショートスクリーンやメッキパーツやロンスイ等のカスタム系なのに対し、防風性の高いロングスクリーンやハンドルカバー&ヒーターやキャリアボックスなど完全な実用主義。(まあ向こうでも日本風なカスタムをする流行も少しあったみたいだけど)
文化の違いか環境の違いかは分かりませんが同じバイクでこうも対極的なのは考え深い物がありますね。
主要諸元
全長/幅/高 | 2140/770/1350mm |
シート高 | 700mm |
車軸距離 | 1535mm |
車体重量 | 166kg(装) [178kg(装)] |
燃料消費率 | 41.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 12.0L |
エンジン | 水冷4サイクルOHC単気筒 |
総排気量 | 249cc |
最高出力 | 21ps/6500rpm |
最高トルク | 2.4kg-m/5500rpm |
変速機 | Vベルト式 |
タイヤサイズ | 前110/90-12(64L) 後130/70-12(62L) |
バッテリー | GT9B-4 |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
DR8EA |
推奨オイル | ヤマルーブ プレミアム/スポーツ/ベーシック |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量1.4L 交換時1.2L |
スプロケ | – |
Vベルト | 5CG-17641-00 |
車体価格 | 559,000円(税別) [599,000円(税別)] ※[]内はABSモデル |
所ジョージさんがTMAXの前に初代マジェスティをカスタムしたのがブームの始まりだと思います。
リヤサスをリジットにして車高を落とす。
スクリーンカットで全高を下げる。
上側を黒、下側を黄色に塗装して、さらに低重心感を出す。
コンセプトは地上を走るジェットスキーだったと思います。