「エキサイトメントあふれる走行性能」
スポーツに対する考えを180度方向転換したヤマハが造った初代YZF-R6こと5EB型。
日本では先に出ていた大排気量のYZF-R1が注目されましたが実は吹っ切れ度はYZF-R6の方が上と言っていいほど。
というのもこのYZF-R6はプロジェクトリーダーこそYZF-R1と同じ三輪さんだったんですが別々のチームで
「70%が楽しめるのがR1ならR6は100%だ」
と対抗心バチバチだったから。
その言葉に嘘はなく当時クラストップとなる120馬力/13000rpmエンジンにアルミツインチューブフレームで車重も169kg(乾)ともはやレーサーそのもので、ラムエアシステムも兄より先に採用。
これからずっとそうなんですが、実は最先端装備をいち早く採用する傾向が強いのはR1よりR6だったりします。
ちなみにデザインコンセプトは意外にも昆虫との事。
何故これほどまでに尖ったYZF-R6が登場したのかというと欧州で人気だった600ccレースが1999年から世界選手権に格上げされた事が背景にあります。
要するにスーパースポーツ競争の火蓋が切って落とされたわけで、その中でYZF-R6はその先陣を切った形のバイクなんです。
もちろん圧倒的な速さで市場はもちろんレースでも大人気で世界タイトルを三連覇するほどの大活躍でした。
しかし面白い話ですよね。
レースとは無縁な形で生まれて後にレースマシンとなったYZF-R1。
一方でレース人気の高まりにより生まれたのがYZF-R6。
同じ様に見えて生い立ちは全くの逆なんですから。
主要諸元
全長/幅/高 | 2025/690/1105mm |
シート高 | 820mm |
車軸距離 | 1380mm |
車体重量 | 188kg(装) |
燃料消費率 | – |
燃料容量 | 17.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4気筒 |
総排気量 | 599cc |
最高出力 | 120ps/13000rpm |
最高トルク | 6.9kg-m/11500rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前120/60ZR17(55W) 後180/55ZR17(73W) |
バッテリー | FT9B-4 |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CR10EK |
推奨オイル | ヤマルーブ プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.5L 交換時2.5L フィルター交換時2.7L |
スプロケ | 前16|後48 |
チェーン | サイズ532|リンク116 |
車体価格 | – |