XJR400R(4HM最終期)-since 2001-

2001年式XJR400R

「マン・マシン・コミュニケーション」

XJR400Rとしては最後の世代。

・クラス唯一となるBSRキャブ

・新設計ホイール&ラジアルタイヤ

・新設計スイングアーム

・2次空気導入装置

・MOS(モノブロック)キャリパー

・大型マフラー

その他シートやミラーや何やらで250にも及ぶ改良が加わりました。

XJR400Rカタログ写真

更に2004年モデルからは騒音規制に合わせて

・イモビライザー

・マフラー内部の変更

・イグナイター変更

・XJR1300と同じメーター

などの改良が加わっています。

XJR400R黄色

しかしながらまあ皆さんご存知と思いますがXJR400Rはこの代の2007年モデルを最後に生産終了となりました。

ちなみにコレが2007年のファイナルモデル。

XJR400Rファイナルモデル

楕円形ミラーとピンストライプ付きでした。

何故生産終了になってしまったのかというと2008年から排ガス規制が厳しくなったから。そしてその条件をクリアするのに空冷は非常に難しかったからです。

XJR400Rファイナル

なぜ空冷だと厳しいのか簡単に説明すると、空冷は水冷に比べ冷却性が悪いので燃料を濃く出して冷ます必要がある。

何故多く出すのかと言うと、気化潜熱という現象(液体が蒸発する際に周りから熱を奪う現象)を利用しているから。

しかしそうすると排ガスも汚くなっちゃうんですね。

もうひとつ問題があります。それは空冷美の象徴でもある冷却フィン。

XJR400R初代カラー

いわゆる放熱板なんですが、エンジンを回すとこれが振動して音を出してしまう。

それはつまり騒音なので騒音規制の方でも難しくなってしまう。

XJR400Rに限らず空冷が絶滅危惧種となってしまったのはこれらの理由から。

でも、これはXJR400Rがカタログ落ちする事になったキッカケであり原因ではないというのが正直なところかと・・・何故ならXJR1300はFI化されて存続したからです。

つまりXJR400Rも出そうと思えば出せた。でも終わってしまった。

それどころかヤマハは2011年に

「国内専用モデルは売れないからもう作らない。」

との声明まで発表しました。

これは正確に言うと国別専用モデルをやめてグローバルモデルにしていくという事。まあヤマハに限った話ではないですが。

そう言われたのは400ccのしかもネイキッドというのは実質日本だけの正にその専用クラスを見れば分かります。

400cc需要

これはライバルだったCB400SFの資料なんですが、十数年連続で400販売台数一位のCB400ですらこんな状況なのが現実なんです。

しかも規制強化は待ってくれないので状況は悪化する一方。

だからもう国内専用の典型である400のしかもネイキッドの更には空冷のXJR400Rは終わってしまったし、もう復活することも限りなくない。

空冷400最速

でもこれはXJR400Rに限った話では無いので良い方に捉えるとXJR400Rというのは

「空冷400ネイキッド終身最速車」

とも言えますよね。

主要諸元
全長/幅/高 2085/735/1090mm
シート高 780mm
車軸距離 1435mm
車体重量 198kg(装)
燃料消費率 31.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 20.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 399cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.6kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70-17(54W)
後150/70-17(69W)
バッテリー YTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.8L
交換時2.0L
フィルター交換時2.4L
スプロケ 前15|後45
チェーン サイズ520|リンク110
車体価格 609,000円(税別)
系譜図
xj4001980年
XJ400
(5M8)
XJ400Z1981年
XJ400D/Z/SP
(5L8/33M)
XJR4001993年
XJR400/S/R/R2
(4HM)
XJR400R1998年
XJR400R
(4HM中期)
XJR400R最終2001年
XJR400R
(4HM最終期)

【関連車種】
CB400の系譜GSR400の系譜ZRX/ZZR400の系譜

XJR400R(4HM中期)-since 1998-

二代目XJR400R

「Fight or Sleep!」

Rモデルに一本化された第二世代のXJR400Rの4HM9~型。

・燃料タンクが+2Lされて20L

・フォークガード

・多機能メーター

・跳ね上がったテールカウル

・マルチリフレクターテールライト

・新設計シート

などなど。

1995XJR400R

改良は多岐にわたりました。

ちなみにシルバー塗装エンジンも特徴なんですが、これは最初の数年だけで再びブラック化。

さて少し話が逸れますが、XJR400はライバル車に対しサスが硬めに設定されています。

これは早い話がXJR400Rがスポーツネイキッドだから。

先のページでも話したと思いますが、XJR400Rは”わざと”トルクの谷を設けている。これはスポーツフィーリングを高めるため。

そしてその最高のスポーツフィーリングを活かすため、最高のスポーツフィーリングを台無しにしない為にサスペンションが高めに設定されているんです。

当然ながら回さない走り方だと乗り心地が硬い、そのかわり回して走るとそれがピタッとハマる。

それを空冷エンジンの街乗りメインのネイキッドで、発売前のテストでも硬いと言われたにも関わらず譲らず貫いたわけです。

主要諸元
全長/幅/高 2085/735/1090mm
シート高 760mm
車軸距離 1435mm
車体重量 201kg(装)
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 20.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 399cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.6kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70-17(54H)
後150/70-17(69H)
バッテリー GTX9-BS
または
TYX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.8L
交換時2.0L
フィルター交換時2.4L
スプロケ 前15|後45
チェーン サイズ520|リンク110
車体価格 599,000円(税別)
系譜図
xj4001980年
XJ400
(5M8)
XJ400Z1981年
XJ400D/Z/SP
(5L8/33M)
XJR4001993年
XJR400/S/R/R2
(4HM)
XJR400R1998年
XJR400R
(4HM中期)
XJR400R最終2001年
XJR400R
(4HM最終期)

XJR400/S/R/R2(4HM)-since 1993-

初代XJR400

「The Fighting Spirit」

1990年後になるとレーサーレプリカブームに疲弊する人たちが多くなり、レーサーとは無縁のスタンダートバイク(いわゆるネイキッド)の時代が到来。

そうなると当然ながら各社がネイキッドを出すのがセオリーでXJR400もそんな時代によって生まれた一台。

ヤマハXJR400

なんだけど、実はXJR400の開発自体はゼファーが登場する半年前から始まってた。

だからとっても開発が大変だったと開発責任者だった猪崎さんが仰っていました。

何が大変ってゼファーというネイキッドの正解が誕生してしまったから。

初期型XJR400カタログ

「ゼファーみたいなバイクを作れ」

という風潮に社内もなってしまったわけです。

だから

「ゼファーを作らないといけないのか」

と悩んだものの結局XJR400の目指す道はそっちじゃないと考え、ベンチマークにしたのはゼファーではなくCB-1やBandit400。

要するにスポーツネイキッドの道を選んだ。

XJR400カタログ

その結果として生まれたのが空冷スポーツネイキッドのXJR400。

深く刻まれたフィンが特徴の新設計空冷エンジンに挟角64度のDOHC4バルブ。そのおかげで馬力は自主規制値いっぱいの53馬力。

味付けもXJ400のコンセプトに沿ってて、空冷にも関わらずクロスレシオミッションで”回してナンボ”な味付け。

しかもわざとパワーに谷を作り二次曲線的な加速をする特性、そしてサスもΦ41の極太フォーク。空冷スポーツを空冷らしく楽しめるように造り込まれてる。

XJR400S

翌年の1994年には後にXJRのトレードマークとなるオーリンズのリアサスが付いたSモデルを限定4,000台で販売。

更に1995年にはピストン&コンロッド、イグナイター(点火制御)やマフラーなどの見直しが入り、それと同時にRモデルが登場。

オーリンズサスのスプリングも黄色になり、ブレーキにはブレンボが奢られた上位モデルです。

XJR400R2

その勢いは留まること無く1996年にはXJR400RIIも登場。

Rモデルに加えビキニカウルと多機能デジタルメーター、更に新設計の低反発シートであるワイラックスシート(この年から全車)を装備しシート高も10mmダウン。

XJR400R2カタログ

ただあんまり人気が無かった事と、後から丸目にする人が多かった事からまず見ることはないかと・・・ライバルだったCB400SF ver.Rと同じですね。

まあそれはさておき、XJR400は削りだしトップブリッジやオーリンズなどヤマハらしい質の高さと、拳をイメージしたとされるたくましいタンクや大きなヘッドを持った空冷エンジンなどヤマハらしからぬ無骨さが人気を呼びました。

1993XJR400カタログ

正に『平成のペケジェイ』だったわけですね。

主要諸元
全長/幅/高 2075/735/1080mm
[2075/735/1090mm]
シート高 770mm
{760mm}
車軸距離 1435mm
車体重量 178kg(乾)
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 399cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.6kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70-17(54H)
後150/70-17(69H)
バッテリー GTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.8L
交換時2.0L
フィルター交換時2.4L
スプロケ 前15|後45
チェーン サイズ520|リンク110
車体価格 579,000円(税別)
{609,000円(税別)}
※{}内はXJR400RII
系譜図
xj4001980年
XJ400
(5M8)
XJ400Z1981年
XJ400D/Z/SP
(5L8/33M)
XJR4001993年
XJR400/S/R/R2
(4HM)
XJR400R1998年
XJR400R
(4HM中期)
XJR400R最終2001年
XJR400R
(4HM最終期)

XJ400D/Z/SP(5L8)-since 1981-

XJ400D

クラストップの馬力で鮮烈デビューしたXJ400は一年で吸気デバイスのYICSを採用など熟成を図りました。

そしてXJ400二年目の1981年の事。

「クラスが加熱=ライバルも増える」

というのは歴史の習わしと言いますか、四メーカーの後出しジャンケン合戦といいますか、今度はスズキからGSX400Fというバイクが登場しました。

GSX400Fカタログ

クラス初となる16バルブでXJ400と同じ45馬力を発揮するスポーツネイキッド。コチラもGSR400の系譜でご紹介しましたGSR400のご先祖といいますかスズキ四気筒400ネイキッドの始まりのバイクですね。

同馬力ながらスズキは4バルブエンジン。これは負けられないとヤマハはマイナーチェンジとしてXJ400Dを発売することになります。

XJ400Dリミテッド

Dというのは上の写真のモデルがそうですが、敢えて四本出しマフラーに変更し調節機能付きリアサスという豪華装備。更にエンジンはブラックアウト化とルックスに磨きを掛けてきたわけです・・・が。

わけですが・・・当時を知っている人なら何を言いたいのかわかると思います。

1981年末期にアレが登場するわけですね。

CBX400F

そう、ホンダの究極後出しジャンケンCBX400Fです。

世に初めて四気筒を出したホンダのヨンフォア以来となる400cc四気筒ネイキッド。

しかも馬力はXJ400やGSX400Fの45馬力を超える48馬力というトップのスペック。

もうそれまでの三社の争いは何だったのかと言うほどCBXの一強に。それどころかホンダの他の新型が出てもCBXしか売れない様な状態にまでなりました。

XJ400Z

そんな状況に対しヤマハはXJ400Dをやめ、XJ400Z(水冷XJ)を出して対抗するんだけど今度はネイキッドブームが去ってレプリカブームに入っちゃったから結局XJシリーズは1984年のXJ400ZEを最後に一旦途切れることとなりました。

XJ400Z-E

確かにCBX400Fという絶対的人気を誇るライバル車がいた事もあるんだけど、XJ400の人気があまり出なかった理由を少し擁護すると

RZ250

ヤマハの場合RZ250そしてRZ350という大型キラーと呼ばれる程の性能を持ち、後のレーサーレプリカブームの土台を作ったとも言える大ヒット2stスポーツネイキッドが存在していて、ヤマハといえばRZと言うような状態だったのも大きい。

忘れてましたがXJ400にはXJ400スペシャルというモデルもXJ400Dに合わせて出ました。

XJ400スペシャル

若者のアメリカンブームに合わせたクルーザーですね。

主要諸元
全長/幅/高 2060/760/1130mm
[2145/830/1135mm]
{2100/725/1235mm}
シート高 785mm
[760mm]
{785mm}
車軸距離 1405mm
[1420mm]
{1420mm}
車体重量 180kg(乾)
{179kg(乾)}
燃料消費率 52.0km/L
[54.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
[13.0L]
{19.0L}
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 398cc
最高出力 45ps/10000rpm
[42ps/10000rpm]
{55ps/11500rpm}
最高トルク 3.5kg-m/8000rpm
[3.4kg-m/8000rpm]
{3.5kg-m/10000rpm}
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.00S19-4PR
後110/90-18(61S)
[前3.25S-19-4PR
後130/90-16(67S)]
{前90/90-18(51H)
後110/90-18(61H) }
バッテリー FB12A-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
D8EA/D7EA
または
X24ES-U
{D8EA}
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.9L
交換時2.2L
フィルター交換時2.5L
スプロケ 前16|後45
[-]
{前16|後46}
チェーン サイズ530|リンク104
[-]
{サイズ520|リンク106}
車体価格 452,000円(税別)
[465,000円(税別)]
{538,000円(税別)}
※スペックはXJ400D
※[]内はXJ400SPECIAL
※{}内はXJ400ZS
系譜図
xj4001980年
XJ400
(5M8)
XJ400Z1981年
XJ400D/Z/SP
(5L8/33M)
XJR4001993年
XJR400/S/R/R2
(4HM)
XJR400R1998年
XJR400R
(4HM中期)
XJR400R最終2001年
XJR400R
(4HM最終期)

XJ400(5M8)-since 1980-

XJ400

ヤマハの400ccとしては初の四気筒となるXJ400。ペケジェイ400とか言われてたりしましたね。

いきなり話が反れますが、XJ400を語る前にXJ400が出る前の話を少し。

400cc初の四気筒バイクといえば1971年のCB350です。そこから1974年に出たのが有名なCB400FOUR(通称ヨンフォア)、そして中型免許制度が出来たことによって生まれた1976年の398ccバージョンのヨンフォア1と2ですね。

ヨンフォア

実は四気筒400ccというのはこのヨンフォアを最後に市場から消えました。

CB400の系譜の方でも言いましたが「採算が合わない」という理由から。

それでも四気筒400ccを望む声は多く、そしてその期待に応えたのがXJ400・・・じゃなくてZ400FXなんですね。

Z400FX

輸出仕様のZ500のスケールダウン版とすることで採算性をクリアしたバイク。

「ついに400cc四気筒が復活した!しかも43馬力!しかもカッコイイZ!」

とそりゃもう話題になりました。当時38万円(今で言うと70万円弱)と結構いい値段だったんだけど、限定解除が難しかった時代なのも加わって大ヒットしました。

そしてそんなZ400FXから遅れること一年で登場したのがこのXJ400。

5M8

四気筒ながらコンパクトに造られた幅、電子進角フルトランジスタ点火、燃料計、SUキャブにバンク角を稼ぐために屈折させた4-1-2の集合管などなど。

そのおかげでZ400FXの43馬力を超える45馬力で登場という血も涙もない後出しジャンケン。

性能を追い求めるあまり、上で言った様にお金かかりまくりでZ400FXより3万円も高い41万円。

性能が良ければ高くても売れる精神のヤマハらしいですね。

主要諸元
全長/幅/高 2060/760/1130mm
シート高 785mm
車軸距離 1405mm
車体重量 176kg(乾)
燃料消費率 42.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 398cc
最高出力 45ps/10000rpm
最高トルク 3.5kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.00S19-4PR
後110/90-18(61S)
バッテリー FB12A-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
D8EA/D7EA
または
X24ES-U/X22ES-U
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.9L
交換時2.2L
フィルター交換時2.5L
スプロケ 前16|後45
チェーン サイズ530|リンク104
車体価格 432,000円(税別)
系譜図
xj4001980年
XJ400
(5M8)
XJ400Z1981年
XJ400D/Z/SP
(5L8/33M)
XJR4001993年
XJR400/S/R/R2
(4HM)
XJR400R1998年
XJR400R
(4HM中期)
XJR400R最終2001年
XJR400R
(4HM最終期)