ジムカーナとは説明するまでも無いとは思いますが決められたパイロンが置かれたコースでのタイムを競う競技。
走る・曲がる・止まるを如何に速く正確に行えるかが肝。ハイレベルな卒検みたいな感じです。
大人気の白バイイベント「全国白バイ安全運転競技大会」も言ってみればジムカーナですね。
ジムカーナはサーキット等と違い、ライセンスやレギュレーションが基本的にありません。
これはサーキットにおけるスーパースポーツの様にメーカーがジムカーナ向け車種を作ってないから。そのため小型から大型まで様々な車種が走ってるのが特徴。
ジムカーナといえば知らぬものは居ないくらいの知名度ですが、実はそれに反して人口や人気はロードレースの比じゃないほど低く、MFJの様な統括する協会はありません。※ジムカーナはMFJの管轄外
そのため全国各地で様々なグループや団体が行っています。
その中でも一番大きいのが関東を中心とするJAGE(二輪ジムカーナ主催者団体協議会)でクラスを作って競い合っており、今では各地域も一応ここに準ずる形に。
クラス分けはA>B>C1>C2という形。
トップであるAクラスは飛び抜けたライディングテクニックと同時にジムカーナに人生を捧げた限られた人のみがたどり着ける頂です。
以降B→C1→C2と続くんですが、昇格条件はJAGE認定大会で優秀な成績(タイム)を残すこと。ちなみに降格条件はありません。
「Cクラスくらいなら大したこと無いのかな」
・・・と思うかもしれませんがC2でも並の人間ではないです。
ただ安心していただきたいのはその下の初心者クラスやレディースクラスといったノービスクラスもあるので気兼ね無く参加できます。
【参加条件】
・公道走行可能な合法のバイク(爆音マフラーとかも駄目)
・SG規格のフルフェイスヘルメット(日本で売ってるヘルメットはほとんど入ってる)
・指先まで隠れるバイク用グローブ
・ハードプロテクター入りジャケット若しくは肘プロテクター(プロテクターだけなら数千円)
・プロテクター入りパンツ(上に同じく)
・くるぶしまで隠れるブーツ若しくはバイク用シューズ
たったこれだけ。
一般ライダーならほとんど持っているだろう装備ばかりで、サーキットの様に最初に大枚を叩いて装備を揃える必要はないです。
ちなみにジムカーナで一番多い怪我は骨折や切傷ではなく
『ヤケド』
です。
だから薄いウェアや肌が露出する格好が一番危なくレザーが間違いない。
ただ最初に言ったようにレースの比ではない人口の少なさだからホンダやダンロップやオートバイと言った企業の助力や教習所の協力で成り立ってるのが現状なので幾つか注意点があります。
ジムカーナは別にランクやタイムを競う事だけが魅力ではありません。
先にも言いましたが走る・曲がる・止まるが基本。
教習所でやった習った事のステップアップ的な立ち位置でもあります。
「もう一度教習所を走りたい」
「安全な場所で練習したい」
「もっと愛車と人馬一体になりたい」
とか恐らく誰もが一度は思うことだと思いますが、それに打って付けなのがジムカーナ。
嬉しい事にジムカーナは大会とは別に練習会というジムカーナを体験&練習出来るイベントも教習所などの協力により各地で行われています。
上で言った通り”車種の縛り”がありません。
ネイキッドは勿論のこと、SSでも原付でもスクーターでも何でも基本的にOK。普段使ってるバイクで自分もプロテクターを付けるだけで参加できます。
バンク角の浅いビッグスクーターやアメリカンやメガクルーザーはちょっと厳しいですが駄目ということはありません。
ただジムカーナには注意点が二つあります。
その1 「絶対に転倒します」
これは絶対。サーキットなんかよりよっぽどコケます。
速度がサーキットほどではないので致命傷を受けることはありませんが真面目に取り組むと絶対にコケます。
しかし逆に考えればジムカーナでどうやったらコケるかを学べるわけで、公道でコケなくなるスキルを身につける事が出来るんですね。
一度参加してみて面白いと感じたらエンジンガードを付けるなりジムカーナ用に一台増車するなりしてみるといいかもしれません。
その2 「善意で成り立っている」
ジムカーナは最初に言った通り統括する組織、ジムカーナで利益を得ている団体などはほぼ存在しません。皆の善意によって成り立っている競技です。
そのためゴミをポイ捨てしたり勝手な行動をとったりするルールやマナー違反をした場合、イベント自体が消滅してしまう恐れがあります。
参加する際はそのことを重々頭に入れ、マナー違反や独断行動をしないよう気をつけましょう。
最後になりましたが、ジムカーナに興味を持たれた方はJAGE公式HPを見てください。近くであっている練習会や大会を調べる事が出来ます。
参加とまではいかなくても、見学だけなら無料の所が大半ですので、ツーリングがてら見学に行くのも良いかもしれませんね。
追伸
ジムカーナとは別に安全運転競技会と『安全運転講習会』なるものがあります。
安全運転競技会というのはタイムのみならず法規走行しているかが大事な競技。
これは日本二輪安全普及協会主催で行われている講習です。
全国展開しており営利ではないので参加料も一日ミッチリやって2000円という安さ。
もう一度教習所で練習したいと思っている方は勿論、スキルを磨きたい人などには打って付けですね。
是非とも参加されてみてはいかがでしょうか?
注意点
・車両は基本的に全て持ち込み
・バイクに乗るのにふさわしい服装(半袖・半ズボン・サンダル不可)
・違法改造車不可
となっております。
詳しくはこちら(日本二輪普及協会 安全運転講習)からどうぞ。