「感性度アップの高性能」
また二年でモデルチェンジし、43psとなったVT250F/MC15型。
再びコンロッドやピストンを見直し&軽量化する事でフリクションロスを減らし出力が向上。
ちなみに開発段階ではCBR400Fの回転数応答型バルブ休止機構REVの搭載も検討されていたんだとか・・・そう、今もCB400でお馴染みVTECの前身です。
ただコストが上がるので250には向いていないとして見送りに。もしもこの時に採用されていたら今頃はVTR VTECに・・・ちょっと残念ですね。
話を戻すともう一つ大きく変わったのがフレーム。
従来のダブルクレードルフレームから完全新設計のツインチューブダイヤモンドフレームになりました。
これによって車重が-6kg、さらにホイールベースも-15mmとなり軽快さが大幅にアップ。更にマフラーも2to1の集合管に変更され中低速でのトルクも向上。
この他にもアルミキャストホイールなど留まる所を知らない改良でした・・・が、実はこの頃250市場が大変動を起こしていました。
いわゆる『直四250ブーム』です。
今までは400以上だけだった四気筒の流れが250にも波及していた。
そしてホンダもそれに対抗するためにメカマックスことCBR250Fを発売。※上の写真はその後継になるCBR250RR
要するにユーザーの求める数字が馬力から気筒数に変わってしまった・・・こうなるとVツインはたとえ43馬力あろうが、たとえ取り回しがどれだけ優れていようが辛い。
VT250F/MC15は根強い人気こそあったものの引けを取る事は否めず。
取り回しという長所を活かすために一年遅れでネイキッド版VTZも出したんですが時代は確実に直四になっていた。
VTは方向性を改めざるを得ない状況になってしまったわけです。
主要諸元
全長/幅/高 | 2030/715/1140mm [2035/715/1070mm] |
シート高 | 745mm |
車軸距離 | 1370mm |
車体重量 | 161kg(装) {159kg(装)} |
燃料消費率 | 52.2km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 13L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC2気筒 |
総排気量 | 249cc |
最高出力 | 43ps/12500rpm |
最高トルク | 2.5kg-m/10500rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前100/90-16(54S) 後120/80-17(61S) [前100/80-17(52S) 後120/80-17(61S)] |
バッテリー | FB9-B |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
DP7EA-9/DP8EA-9(標準)/DP9EA-9 または X22EP-U9/X24EP-U9(標準)/X27EP-U9 |
推奨オイル | ウルトラ-U(10W-30) |
オイル容量 | 全容量2.5L 交換時1.8L フィルター交換時2.0L |
スプロケ | 前15|後45 [前14|後43] |
チェーン | サイズ520|リンク104 |
車体価格 | 479,000円(税別) [429,000円(税別)] ※{}内はWディスク仕様 ※[]内はVTZ250 |