VT250F/VTZ250(MC15) -since 1986-

MC15

「感性度アップの高性能」

また二年でモデルチェンジし、43psとなったVT250F/MC15型。

再びコンロッドやピストンを見直し&軽量化する事でフリクションロスを減らし出力が向上。

ちなみに開発段階ではCBR400Fの回転数応答型バルブ休止機構REVの搭載も検討されていたんだとか・・・そう、今もCB400でお馴染みVTECの前身です。

CBR400F REV

ただコストが上がるので250には向いていないとして見送りに。もしもこの時に採用されていたら今頃はVTR VTECに・・・ちょっと残念ですね。

話を戻すともう一つ大きく変わったのがフレーム。

従来のダブルクレードルフレームから完全新設計のツインチューブダイヤモンドフレームになりました。

MC15

これによって車重が-6kg、さらにホイールベースも-15mmとなり軽快さが大幅にアップ。更にマフラーも2to1の集合管に変更され中低速でのトルクも向上。

この他にもアルミキャストホイールなど留まる所を知らない改良でした・・・が、実はこの頃250市場が大変動を起こしていました。

いわゆる『直四250ブーム』です。

直4主義

今までは400以上だけだった四気筒の流れが250にも波及していた。

そしてホンダもそれに対抗するためにメカマックスことCBR250Fを発売。※上の写真はその後継になるCBR250RR

要するにユーザーの求める数字が馬力から気筒数に変わってしまった・・・こうなるとVツインはたとえ43馬力あろうが、たとえ取り回しがどれだけ優れていようが辛い。

VT250F/MC15は根強い人気こそあったものの引けを取る事は否めず。

VTZ250カタログ写真

取り回しという長所を活かすために一年遅れでネイキッド版VTZも出したんですが時代は確実に直四になっていた。

VTは方向性を改めざるを得ない状況になってしまったわけです。

主要諸元
全長/幅/高 2030/715/1140mm
[2035/715/1070mm]
シート高 745mm
車軸距離 1370mm
車体重量 161kg(装)
{159kg(装)}
燃料消費率 52.2km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 249cc
最高出力 43ps/12500rpm
最高トルク 2.5kg-m/10500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/90-16(54S)
後120/80-17(61S)
[前100/80-17(52S)
後120/80-17(61S)]
バッテリー FB9-B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP7EA-9/DP8EA-9(標準)/DP9EA-9
または
X22EP-U9/X24EP-U9(標準)/X27EP-U9
推奨オイル ウルトラ-U(10W-30)
オイル容量 全容量2.5L
交換時1.8L
フィルター交換時2.0L
スプロケ 前15|後45
[前14|後43]
チェーン サイズ520|リンク104
車体価格 479,000円(税別)
[429,000円(税別)]
※{}内はWディスク仕様
※[]内はVTZ250
系譜図
VT250F1982年
VT250F
(MC08前期)
MC08後期1984年
VT250F/Z
(MC08後期)
MC151986年
VT250F/Z
(MC15)
MC201988年
VT250SPADA
(MC20)
MC251991年
XELVIS
(MC25)
BA-MC33前期1997年
VTR
(BA-MC33前期)
BA-MC33後期2002年
VTR
(BA-MC33後期)
JBK-MC33前期2009年
VTR
(JBK-MC33前期)
JBK-MC33後期2013年
VTR
(JBK-MC33後期)

「VT250F/VTZ250(MC15) -since 1986-」への6件のフィードバック

  1. vt250はvtecとターボも計画されたそうですが、そちらも頓挫してしまったようですね
    vtオーナーとしては残念なかぎりです

  2. 夢を壊すようですが、VTシリーズに40馬力以上出てるモデルはないです。当時の馬力至上主義のために見栄を張った数値で、シャシにかけるとこの時期のVTだと32-3馬力くらい。実際にヨーイドンすると0-100kmで現行のR25などに置いていかれます。
    考えてみてばまあ妥当なんですよ。年式に差があるとはいえ、二気筒DOHC8バルブで圧縮比もほぼ横ばい。カタログでは随分違いますが実際のトルク差は微々たるものです。となればあとは最大トルク発生回転数でしか差が出ません。並列二気筒でありかつレブが14000まであるR25やCBRに確実に分があります。大体、同じVツインでどちらも高回転型なのにVTZとVTRで10馬力以上差があるなんておかしいんですよ。
    さらに現行モデルに対してはここに駆動系のフリクションロスの年代差がモロに効いてきます。ちょっとへたれば250SL相手でも怪しくなります。

  3. >実際にヨーイドンすると0-100kmで現行のR25などに置いていかれます。

    世間ではそうなのですね。
    私、MC15とR25を所有・使用しておりますが、MC15の方が全域で圧倒的に速いです。とてつもない違いです。
    ちなみにFZ250も所有・使用しておりますが、低・中域はMC15の方がかなり速いです。
    そしてそのFZの低・中域と比べてもR25は遅いです。
    私のR25は特別に遅くてさらに私のMC15はとてもつもなく速い固体なのかも知れませんね。
    ちなみに私のR25はタンデムで高速走行で余裕のパワーはあります。
    不思議ですね。

    1. ネットで調べて実際にシャシダイにかけた映像をご覧になってください。本当にそう思うならご自身でダイナモに載せて測ってみてください。それからVTはスピードメーターがハッピー気味ですので、メーター読みは比較できませんよ。

  4. 昭和のオヤジです。今は後輪軸なのでしょうが、それまではみんなクランク軸なので40はそこの出力でしょう。この時代ならナナハンでも同じことです。R25に乗ってみましたが、良くできていますが置いていくほどではないと思います。

    1. 後輪出力だなんてそんなことないです。ヤングマガジンで規制前のMC22を実際に計測していますが41馬力出ています。私が言いたいのは2気筒のVTに限って話をしています。2stや4気筒はスペックに近い数値でしょうがVTは盛りすぎと感じています。

コメントを残す