W800STREET/CAFE(EJ800B/C) -since 2018-

W800/EJ800B

「THE ORIGINAL ICON」

3年の歳月を経て2モデルとなって帰ってきたW800STREET(EJ800B型)とW800CAFE(EJ800C型)。

主な変更点を上げると

・LEDヘッドライト

・Z2ミラー

・燃料タンク形状変更で+1L

・ハンドル形状とポジション変更

・ABS

・アシストスリッパークラッチ

・エンジンの大幅な見直しで4馬力UP

・フェンダーのプラ化などで5kg軽量化

・キャニスターとO2センサー装着

・リアのディスクブレーキ化

・フロント18インチ化

・フレームの肉厚変更

・外装の変更

・ETC2.0標準搭載

などなど見える部分も見えない部分も大きく変更され走行性能を向上。

分かりやすい見分け方は後輪がディスクブレーキになった事やZ2ミラー(丸いミラー)、あとタンクエンブレムですね。

新旧W800

ちなみにSTREETはポジションがかなり起きたものになりました。

そしてこれはもう一つの方であるW800CAFE(EJ800C型)

W800CAFE/EJ800C

グリップヒーター付きスワローハンドルと元々OPでも用意されていたビキニカウルを装着したモデル。

W800CAFEポジション

STREETとは対照的になかなかの前傾姿勢を誇るカフェレーサースタイル。

ちなみにスワローハンドルというのはヤクルトスワローズでお馴染みツバメから。

スワローハンドル

ツバメが翼を広げた時の形に似ていることから名付けられました。

さて変更点はこの位にして少し触れにくいモヤッとした話題について長々と書きたいと思います・・・それは

2016ファイナルエディション

「2016年のファイナルエディションとは何だったのか」

という話。

ZEPHYR、KLX、DAEG、wなどなどカワサキがファイナルエディションという時は本当に終わりな場合がほとんどの中でWだけ復活。

これが何故か考えたんですが『クラシック』だった先代から最新装備の『ネオクラシック』になった事が関係しているのかなと。

「そもそもどうしてネオクラになったのか」

という話ですが一番の要因として考えられるのがリアのディスクブレーキ化。

リアディスクブレーキ

近年ABSが義務化されたわけですが、それには油圧式ディスクブレーキにする必要があり従来の機械式ドラムブレーキだと不可能なんです。これは先代の時点で開発の方も避けられない問題だと車体設計の赤松さんも仰っていました。

それがどうしてネオクラ化に繋がるのかというと、リアまでディスク化するとグッと近代的になるからです。

W800カフェ

そう感じるのはリアのディスク化が始まったのは70年代のハイエンドスポーツモデルが始まりだから。しかしWの元となっているW1はもっと前の60年代に出たモデルで前後ドラム。

ちなみに1973年に出た後継のW3もフロントがディスク化されたもののリアはドラムのままでした。

W800STREET/W800CAFE

つまり『リアのディスク化』という不可避なジェネレーションギャップを擦り合わせる為にはネオクラにしたんだろうという話。

もちろん海外でネオクラやネオレトロがブームなのも大きいんでしょうけどね。

ただネオクラになった理由を日本に絞ってもう少し深読みすると

『ユーザー層の若返り』

もあると思います。

ネオレトロW

Wは先代までは日本がメインターゲットだったんですが、じゃあ日本で売れてたのかというと販売台数はファイナルエディションですらランク圏外(50位以下)でした。

これは

『メグロやダブワンといったバックボーンを知る若者が少ないから』

というのが大きいかと。

もう何十年も前の話なんだから当たり前なんですけどね・・・でもだからこそネオクラになった。

つまり先代で出たファイナルエディションというのはメグロやダブワンなどのバックボーンも含めてWが好きだった人たち

「Wは良いな」

と言ってくれる人たちに向けた最後のモデルだったからファイナルエディション。

オリジナルアイコン

対してこのモデルは別。

エンジンやフレームなどの”性能を上げる改良”に加え、ABSやスリッパークラッチなど最新車に見劣りしない装備を充実し、それを

『STREETとCAFEのネオクラ』

という新鮮かつ明瞭なタイプにする事でバックボーンをまだ知らない若者にも

「カワサキのネオクラ良いな」

と振り向いてもらうためのモデル。

そうしてまず興味を持ってもらい、そこからただのネオクラではなくメグロから続くバックボーンやベベルギアの空冷バーチカルツインなど

『見た目だけじゃないWの魅力』

を知ってもらう・・・というWへの入り口を広くした全く新しいW800。

W800壁紙

だから復活とかモデルチェンジとか言われてますが、このB型/C型はW800の後継というよりWブランドを復興したW650に近い

『新訳ダブワン』

と捉えた方がシックリ来る気がします。

主要諸元
全長/幅/高 2135/925/1120mm
[2135/825/1135mm]
シート高 770mm
[790mm]
車軸距離 1465mm
車体重量 221kg(装)
[223kg(装)]
燃料消費率 21.1km/L
※WMTCモード値
燃料容量 15.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 773cc
最高出力 52ps/6500rpm
最高トルク 6.3kg-m/4800rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前100/90-18(56H)
後130/80-18(66H)
バッテリー YTX12-BS
プラグ CR8E
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.2L
交換時2.7L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前15|後37
チェーン サイズ520|リンク104
車体価格 993,600円(税込)
[1,112,400円(税込)]
系譜図
メグロ1960年
メグロシリーズ
W11966年
650-W1
(W1/S/SA)
650RS1973年
650-RS
(W3)
EJ6501999年
W650
(EJ650A/C/D/E)
EJ4002006年
W400
(EJ400A)
EJ8002011年
W800
(EJ800A)
EJ800A2019年
W800
STREET/CAFE
(EJ800B/C)

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