「美の継承」
ベベルギアの減価償却が済んだから許されたのかフルモデルチェンジし800となったW800。
W650をベースにボアを5mm拡大することで773ccとし、FI化で排ガス規制をクリア。
排ガス規制が厳しくなろうと空冷&キャプトンマフラーで通してきた事に執念を感じますね。
更にカバーレスショックアブソーバーやキックスタートの廃止による軽量化、シート形状見直しによる脚付き改善なども加わっています。
そんなW800ですが、待ち望んでいた人が多かったのか初年度だけで約2000台受注と2011年上半期販売台数ナンバー1の人気でした。
コチラは新たに追加されたカフェスタイル。
W650で書きそびれたのですが、Wシリーズはお高くとまっているトコトコクラシックではないですよ。
『直四とは違う新しいスポーツ』
というのが始まりなだけあって見かけによらずスポーツの要素も併せ持っています。
もちろん絶対的な速さはないんですが
『360度クランクにしか出せないパルス感』
『ベベルギアにしか出せない唸り音』
で乗り手をその気にさせてしまう、まさに直四とは違うスポーツさを持っているんです。
とはいえ分類されるとしたらクラシックの類に入るでしょう。
そしてクラシックといえば原型を留めないほど思い思いのカスタムをするのが通例・・・なのにWシリーズに乗っている人はあまり弄っていない人が多いというか、ほぼノーマルでパッと見でもWと分かる車体ばかり。
これも実は開発チームのこだわりが影響しているんですよ。
新世代Wの企画を担当された谷さんがこう仰っています。
「素材として提供して、後はお客さんの好きにどうぞって考えもありますけどWは違います。」
「コレが一番カッコよくて、コレが一番綺麗だと自信を持って提示してるバイクなんです。」
ノーマルのまま乗るオーナーが多いのは、そんな思いが無意識に伝わっているからなんでしょうね。
主要諸元
全長/幅/高 | 2180/790/1075mm |
シート高 | 790mm |
車軸距離 | 1465mm |
車体重量 | 216kg(乾) |
燃料消費率 | 33.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 14.0L |
エンジン | 空冷4サイクルOHC2気筒 |
総排気量 | 773cc |
最高出力 | 48ps/6500rpm |
最高トルク | 6.3kg-m/2500rpm |
変速機 | 常時噛合式5速リターン |
タイヤサイズ | 前100/90-19(57S) 後130/80-18(66H) |
バッテリー | YTX12-BS |
プラグ | CR8E |
推奨オイル | カワサキ純正オイルR4/S4 または MA適合品SAE10W-40 |
オイル容量 | 全容量3.2L 交換時2.7L フィルター交換時2.9L |
スプロケ | 前15|後37 |
チェーン | サイズ520|リンク104 |
車体価格 | 850,000円(税込) |