Z900(ZR900B) -since 2017-

Z900

「REFINED RAW」

Z800の後継として登場したZ900。伝統のマジック9という事で大いに注目されました・・・が、今のところ日本への入荷は無し。

伝統のマジック9というのは900ccの事で、900Super4(Z1)→GPZ900R→ZX-9Rと続いたカワサキ旗艦の証だったからです。

そんなZ900ですが先代Z800との大きな違いはベースエンジンがZ1000の物になったものもだけど一番は骨格。

Z900とZ800

メインフレームがバックボーンフレームからトラスフレームへと変更され、スイングアームもアルミ化。これによってZ800比で-19kgという排気量を上げておきながら大幅な軽量化となりました。

これだけでも凄いんですが、カワサキはZ900からSD法(Semantic=意味 Differential=差別)を取り入れた感性評価技術を始めました。

SD法というのは

柔い【1|2|3|4|5】硬い

軽い【1|2|3|4|5】重い

斬新【1|2|3|4|5】陳腐

といったアンケートを取って解析し意味評価を数値化する心理学的測定法だそうです・・・SD法について具体的な事はよく分かりませんが、要するに感性に訴える部分を数値化して高めようという話。

その為にやっていることの一つがエアクリーナーボックスの中に潜んでいます。

Z900エアファンネル

ファンネル(吸気口)の形が1-4番と2-3番で全然違う・・・直四でファンネルの形がコレほどバラバラなんて見たこと無いわけですが、もちろんコレはワザとやっている事。

長い気筒と短い気筒を交互に吸気する様にし吸気音にメリハリを、空気の充填効率を変えることでトルク感をそれぞれ出しているわけです。ちゃんと音響解析技術を使っているそうです。

スズキもGSX-Sで試みていたりしていますね、最近はこういう吸気音好きにはたまらない味がトレンドなんでしょう。

ところでこのZ900もタイ生産なわけで、メーターや灯火系などはZ650と共用な様でZ800とほとんど値段が変わらないお買い得Zなんですが、日に日にタイの設備が充実してるのが伺えますね。

Z900フレーム

例えばフレーム。

アジア生産のモデルがダイヤモンドフレームばかりなのがご存知だと思います。

これはコスト面もそうですがフレーム製造に関する設備というのはとてもお金が掛かるから簡単にいかない面が大きいんです。

ところがZ900はただのダイヤモンドフレームから一歩進み溶接箇所の多いトラスフレームを採用している。これはひとえにタイに新しいフレーム製造の設備(またはサプライヤー)が入ったということ。

始まりは250SLからでしょうか。10年後には当たり前のようにアルミダイキャストフレームまで作ってそう・・・。

Z900パフォーマンス

日本に入ってきたのはデビュー翌年の2018年から。

ただほぼ同時期デビューした兄弟車のせいで影は非常に薄いのが現実・・・。

尖り放題だった先代と比べてシート高など色々と考えられた寄り添い型ストリートファイターっていう良いバイクなんですけどね。

主要諸元
全長/幅/高 2065/825/1065mm
シート高 795mm
車軸距離 1450mm
車体重量 210kg(装)
燃料消費率 18.5km/L
※WMTCモード値
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 948cc
最高出力 125ps/9500rpm
最高トルク 10.0kg-m/7700rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTX9-BS
プラグ CR9EIA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合品10W-40
オイル容量 全容量4.0L
交換時3.2L
フィルター交換時3.6L
スプロケ 前15|後44
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格 950,400円(税込)
系譜図
Z21973年
750RS
(Z2/Z2A)
Z750FOUR1976年
Z750FOUR
(Z750A4/A5/D1)
Z750FX1979年
Z750FX
(Z750D2/D3/E)
Z750GP1982年
Z750GP
(Z750R)
ZR750J2004年
Z750/S
(ZR750J/K)
ZR750L2007年
Z750
(ZR750L)
ZR750N2011年
Z750R
(ZR750N/P)
ZR800B2012年
Z800
(ZR800A)
ZR900B2017年
Z900
(ZR900B)
ZR900B2017年
Z900RS/CAFE
(ZR900C/E)

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