FIM世界耐久選手権とは文字通り耐久レースで簡単に言うと長時間レースということ。
海外では「Endurance(我慢・耐久)」という名で呼ばれてるクラスです。
「ル・マン24時間耐久」
「鈴鹿8耐」
と言えば聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。実はこれらはFIM世界耐久選手権の内の一戦なんですよ。
レースは年によって変わりますが2014年度は全五戦で
ボルドール24時間(フランス)
↓
鈴鹿8時間(日本)
↓
オッシャースレーベン24時間(ドイツ)
↓
ル・マン24時間(フランス)
↓
ドーハ12時間(カタール)
となってます。
レギュレーションは先に紹介したSBKと基本的にほぼ同じ。
そして定められた時間内で最も多く周回を重ねたチームが優勝というルール。
勿論24時間耐久といっても24時間一人で走り続けるわけはなく三人一台で交代交代走る。長時間に及ぶのでバイクレースの中ではピットストップがある珍しいレース。
走行中にアクシデントがあっても即リタイアとはならず、ピットまで押して行ったりと結構独特な光景を目にする事が出来ます。
まあそんな世界耐久選手権の名物となっているのが「ル・マン式スタート」
予選タイムで決まった順番にバイクがグリッドではなくピット前に並べられます。
そして「よーいドン!」の合図とともに反対から各々のライダーがマシンに駆け寄ってスタートするという変わったスタート方式。
なんとも不思議なスタート方法だけど伝統としてル・マンと鈴鹿では今でもこの方式で行われています。
世界耐久選手権は同じ世界選手権であるMotoGPやSBKと違って、地元レース(日本で言えば鈴鹿8耐)だけ出場するチームとかも結構多かったり。
構図としては
・ワークス
・プライベーター
・カスタムメーカー
・有名ショップ
といった感じでレースというよりバイク好きやレース好きの祭典と言ったほうが近いかも知れない。
そのためかメーカーもワークス参戦は自粛傾向にあります。
そんな耐久レースで有名なのがご存知ヨシムラですね。
不沈艦と言われたホンダのワークスに勝つという歴史的な快挙を成し遂げたメーカー。
これにより『YOSHIMURA』の名が世界中に知れ渡りました。
他にもモリワキなんかもそうで、予選で最速タイムを叩きだした時には社長が嬉しさのあまり号泣したらしい。
両社が一流メーカーと呼ばれたのはこの耐久レースでの活躍が大きかったりするんです。
つまりメーカーの息が掛かっていない企業にとって耐久レースというのは最高のアピール場。
第二、第三のヨシムラ・モリワキを目指して各社参戦してるというわけです。もちろん盛り上げる為や楽しむために参加している所も多いですけどね。