「小さな体で、大きな楽しさ。」
1992年からのA-Z50J後期型。
見た目はほとんど変わっていませんが電装が6Vから12Vになった事から
『12Vモンキー』
と呼ばれています。
モンキーは数年毎に不具合を潰すようなマイナーチェンジを重ねているんですがこの代で
・12V化
・CDIマグネット点火
・カムシャフトにボールベアリング採用
などの大掛かりな変更が施されたことで完成度が非常に高くなり、以降は細かい変更のみなのでモンキーの中で弄るなら一番ベターなモンキーと言われています。
1999年モデルからは排ガス規制に合わせてブローバイガスの還元装置を装着したBA-AB27型に型式が変更。
12Vモンキーも6V世代に負けず劣らず個性的な限定&派生モデルが多いです。
その筆頭となるのがこれ。
『モンキー バハ ※初年度は6V』
ランドスポーツとして人気だったBAJAをそのままモンキーサイズに収めたモデル。
ちなみにこのモデルは北米向けモンキーであるキッズトレールZ50Rを手がけたプロジェクトリーダーの自主製作がキッカケ。
日本でもこういったモデル、こういう思わずトレッキングしたくなるモンキーを造れないかと考え、試しにXRのヘッドライトを始めとしたトレール部品を切った貼ったしてみたら意外とイケる事が分かった。
しかしこれだけではどうもインパクトに欠ける。見ただけで思わず走りたくなるには遠い。
そこで
「インパクトといえばBAJAだ」
という事でBAJAの顔を真似てみたら社内でも好評で商品化されたという話。
もちろん単に見た目だけBAJAにしただけではなく、ちゃんとヘッドライトやハンドルやフロントフォークにプロテクターを備えてある上にバッテリーレスにまでしている結構本格仕様。
更にホンダのアクセサリー部門であるホンダアクセスもこれに悪乗り・・・じゃなくて応えてこんなオプションを発売しました。
『モンキーアフリカ』
一体型のビッグタンクと小物入れリアシートに加えてアンダーガードと正にアフリカツインな外装キット。
「ビッグタンクでガス欠とおさらば」
と思いますが実はこれただのカバーで本当にビッグタンクになってるわけではありません・・・完全にお遊び。
ちなみに1988年をもって生産終了となったゴリラも1998年に10年ぶりに復活。
「ただいま。」
「おかえり、ゴリラ。」
という掛け合いが何ともホッコリしますね。
お次はモンキーの限定モデルたち。
1996年には二代目となるゴールドモンキー。
1997年には初代をイメージしたチェックカラーがオシャレな30周年記念車。
2000年にはミレニアムを記念して出された特別塗装の新春スペシャルモンキー。
2001年にはCBカラーの由来であるレーサーCB1100Rのカラーと、若者に爆発的な人気だったFTRトリコカラーのモンキー。
2002年には説明不要の名車CB750FOURの初期型であるK0カラーのモンキー。
2003年にはCBXカラーのモンキー・・・カタログまでパロってる。
2004年には天才スペンサーカラーに加えてサインシールまで入ったモンキー。
2005年には再びやりすぎモンキーこと銀メッキのモンキー。
そして最後となる2007年には40周年を記念したモンキー。
などなど多種多様なモデルが発売されました。
変更点を分かりやすくするため系譜上6Vと12Vを分けていますが、このティアドロップタンク世代は大きく変わることなく実に30年も続いたホンダの中でも異例のロングセラーご長寿モンキーでした。
主要諸元
全長/幅/高 | 1,360/600/850mm |
シート高 | 660mm |
車軸距離 | 895mm |
車体重量 | 63kg(装) |
燃料消費率 | 90km/L ※定地走行テスト |
燃料容量 | 4.5L |
エンジン | 空冷4ストローク SOHC2バルブ単気筒 |
総排気量 | 49cc |
最高出力 | 3.1ps/7,500rpm |
最高トルク | 0.32kgf-m/6000rpm |
変速機 | 常時噛合式4速リターン |
タイヤサイズ | 前3.50-8 35J|後3.50-8 35J |
バッテリー | FTR4A-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CR6HSA [CR5~7HSA] |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量0.6L|交換時0.6L |
スプロケ | 前13|後31 |
チェーン | サイズ420|リンク74 |
車体価格 | 179,000円(税別) ※93年モデル |