GSX-R750の系譜

GSX-R750(W)
-since 1998-

コブ

「The Future is Black and White.」

第二世代のラストを飾る六代目GSX-R750のW型。

カム形状の見直しとデュアルバタフライ式のFIを初めて採用し馬力を135馬力にまでアップ。

そしてこのモデルから国内仕様は廃止され逆輸入車のみになりました。

カタログ

少し話を巻き戻すとGSX-R750は92年モデルで水冷エンジンとなり、一つ前の96年モデルでセンターカムチェーンからサイドカムチェーンと、二段ジャンプのような改良を遂げました。

ここで少し疑問なのが

「なぜ最初からサイドではなく、センターなんて回り道をしたのか」

って事。

この頃は既にサイドカムチェーンなんて珍しくも時代です。

 

分からない人のために補足するとカムチェーンというのは上の赤い部分で文字通りカム(バルブ)を動かすチェーン。

カムチェーン

四輪ではベルトが主流でタイミングベルトとか言われてますね。最近は四輪の方も技術向上でチェーン採用が増えているようですが。

四輪が再びチェーンを採用にするようになったのはずっとチェーンが主流だった二輪による技術向上の恩恵なんじゃないかと思ったり・・ってそんな話はどうでもいいですね。

サイドカムチェーン

センターカムチェーンよりサイドカムチェーンが優れている部分はまず軸受を減らせる事にあります。

軽量&コンパクトに出来て、フリクションロスも減らせるメリットがあるんですね。

 

そして吸気をストレートに出来るので吸気効率も上がる。

センターカムチェーンとサイドカムチェーン

SSがサイドカムチェーンなのはこういう理由があるわけです。

 

GSX-R750はパワーを取るために水冷化した。なのにカムチェーンはセンターを取った。

何故かのか理由を調べてみると・・・

「センターカムチェーンの方がエンジンが美しいから」

というSSらしからぬ理由でした。

サイドカムチェーンというのは文字通りカムチェーンを通すトンネルがサイドに来るわけです。

サイドカムチェーン

カムチェーンのトンネル分だけ手前が盛り上がってるのが分かるでしょうか。

サイドカムチェーン方式の場合こうなって当たり前なんですが、このためエンジンの造形がアシンメトリー(左右非対称)になる。

これが気に食わなかったそう。

対してセンターカムチェーンの場合はトンネルが真ん中に来るのでシンメトリー(左右対称)になる。

センターカムチェーン

「随分と小さい事にこだわるな」

と思うわけですが、実はこの

「サイドカムチェーンの造形が好きではない」

という声はこのGSX-R750に限った話じゃなく、ホンダやヤマハから(何の車種か失念)も聞いた記憶があります。

1998GSX-R750カタログ写真

一般人からしたら些細な事と思うわけですが、クラフトマンシップを持ったエンジニア達からすると些細な事ではないんでしょう。

にしたってGSX-R750はフルカウルでエンジンはそれほど見えないのに・・・油冷エンジンの細かすぎるフィン造形といい、機能美に一番うるさいのは実はスズキだったりするのかもしれませんね。

エンジン:水冷4サイクルDOHC4気筒
排気量:748cc
最高出力:135ps/12000rpm
最大トルク:8.3kg-m/10000rpm
車両重量:179kg(乾)

系譜図

85GSX-R750 1985年
GSX-R750
(F/G/H)
88GSX-R750 1988年
GSX-R750
(J/K/RK)
90GSX-R750 1990年
GSX-R750
(L/M)
92GSX-R750 1992年
GSX-R750
(WN/WP/SPR)
96GSX-R750 1996年
GSX-R750
(T/V)
98GSX-R750 1998年
GSX-R750
(W)
00GSX-R750 2000年
GSX-R750
(Y)
04GSX-R750 2004年
GSX-R750
(K4/K5)
06GSX-R750 2006年
GSX-R750
(K6/K7)
08GSX-R750 2008年
GSX-R750
(K8/K9/L0)
11GSX-R750 2011年
GSX-R750
(L1~)

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