「No Competition」
残念ながら国内には入ってこなかった九代目GSX-R750のK6/K7型。
第三世代としては初のフルモデルチェンジ。
新設計エンジン&フレームで恐ろしいほどコンパクト化されたわけですが、これはGSX-R600をベースに750を造るようになった事が大きな要因。
こう聞くとGSX-R750は
”ついでに出されたGSX-R”
と思いがちですがそれは全然違います。
GSX-R750はレースというレギュレーションから解き放たれた事で大きく生まれ変わりました。
その象徴となるのがバランサーの装着です。
バランサーというのは簡単に言うとエンジンの振動を消す錘。
これを組み込むと目に見えて振動が減ります・・・が、同時にクランクのエネルギーを削ぐ事にもなるので馬力が少し落ちる。
これこそがGSX-R750が生まれ変わった証。
バランサー付きって簡単に言いますがギチギチ設計なうえにオイルを叩いて撹拌しないようにするために複雑化して大きなコスト増になるし、単純な速さだけを求めるならば要らない装備。
じゃあなんで入れたのかって言えばGSX-R750が
「No Competition(規格外)」
になったから。
とにかく速さだった状況から、粗のない上質なエンジンフィールと加速を持つSSに生まれ変わらせるため。
本当に面白いですよね。
これによってレースをするならGSX-R750と言われていたのが、レースに使わないならGSX-R750となったんですから。
主要諸元
全長/幅/高 | 2040/715/1125mm |
シート高 | 810mm |
車軸距離 | 1400mm |
車体重量 | 163kg(乾) |
燃料消費率 | – |
燃料容量 | 16.5L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC四気筒 |
総排気量 | 749cc |
最高出力 | 150ps/13200rpm |
最高トルク | 8.8kg-m/11200rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前120/70ZR17(58W) 後180/55ZR17(73W) |
バッテリー | YT12A-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CR9E または U27ESR-N |
推奨オイル | スズキ純正 エクスター |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量2.9L 交換時2.2L フィルター交換時2.5L |
スプロケ | 前17|後45 |
チェーン | サイズ525|リンク116 |
車体価格 | – ※国内販売なし |