「快走の移動体験」
個人的にはフォルツァと共にホンダを代表するビッグスクーターじゃないかと思えるフュージョン。
ホイールベース1625mm(フォルツァは1545mm)という超ローロングなビッグスクーター。
さらにシート高も665mmと非常に低くまさに走るソファー・・・走るソファーといえば
そう2000年代に起こったビッグスクーターブームにおいて晩年に人気となったヤマハのマグザムとほぼ同じコンセプト。(いやマグザムが同じコンセプトか・・・シート高まで一緒だし)
がしかし悲しかな、フュージョンが出た頃はまだビッグスクーターの人気もそれほどなく更にヘンテコリンな形のフュージョンはダサすぎるとサッパリで1990年モデルを最後に生産終了。わずか四年余りという短いモデルライフでした。
信じられないかも知れませんが当時のホンダの最上位スクーターはこのフュージョンだったんですよ。
ところが、ところがです。
2000年代にビッグスクーターブームが始まると
「ホンダのフュージョンってよく見るとオシャレじゃない?」
という感じで再評価されて人気が出た。しかしもう生産終了してたモデルなので限られた数しかなく中古相場が暴騰。
それを見たホンダが急ピッチで生産体制を整え再び2003年に細部の変更こそあれど基本的にそのままで再販開始。
排気ガス規制強化が行われるまでの2006年まで販売される事となったわけです。
凄いですね。10年以上前にダサすぎて不人気だったバイクが再評価されて形ほぼそのままで再販ってなかなか無い事ですよ。ビッグスクーターブームがいかに凄かったかの証拠ですね。
これこそ時代が追いついていなかったデザインというやつでしょうか。
主要諸元
全長/幅/高 | 2265/745/1355mm |
シート高 | 665mm |
車軸距離 | 1625mm |
車体重量 | 168kg(装) {169kg(装)} |
燃料消費率 | 45.5km/L {40.0km/L} ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 12L |
エンジン | 水冷4サイクルOHC単気筒 |
総排気量 | 244cc |
最高出力 | 20ps/7500rpm |
最高トルク | 2.2kg-m/5500rpm |
変速機 | Vマチック |
タイヤサイズ | 前4.00-12-4PR 後120/90-10(65J) [前110/100-12(67J) 後120/90-10(65J)] |
バッテリー | FTX12-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
DP6EA-9 |
推奨オイル | Honda純正ウルトラE1(10W-30) |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量1.0L 交換時0.8L [全容量0.9L 交換時0.8L] |
スプロケ | – |
Vベルト | 23100-KM1-003 |
車体価格 | 499,000円(税別) [495,000円(税別)] {499,000円(税別)} ※[]内は90以降 ※{}内は03以降の復刻モデル |
1986年当時はかなり異質なデザインに感じたもんですが、見慣れて来ると「まあこんなもんかな」ってなるから不思議。
たしかウナギイヌって呼ばれてた様な記憶が・・・。
専用のジェットヘルメットだけど、リアのトランクにメットイン出来たよね?
このフュージョンといい、四輪のクロスロードやエレメント・エリシオンといい、どうしてこの時期のホンダは時代をハズした製品を乱発してたのか…ノッペリしてクソダサい現行のステップワゴンも後年に人気が出てきたり?
まあ何はともあれ、ホンダのそういうアホンダなところが大好きです。
とある有名DJがリヤトランクにレコードを積んで夜の街を走っていたのが再ブームのきっかけですね。