FORZA(MF13) -since 2018-

MF13

「NEW STYLISH SPORT」

初代と全く同じコンセプトで登場した六代目フォルツァのMF13型。

ビッグスクーターブームが完全に去った今になって何故こんなモデルを出したのか疑問に思いますが理由は主に二つ。

・グローバルモデル(海外向け300)になったこと

・FORZA125が欧州で好調なこと

です。

コンセプトスケッチ

見た目からも分かる通り小排気量ながら郊外から市街地まで幅広くカバーできる事で評価されてるフルスペック125のFORZA125をそのまま250にスライドした形で相変わらず装備も豪華。

・電動スクリーン

・フルLED灯火

・ABS&トラコン

・スマートキー

・グリップヒーター

などなど最新の大型ツアラーかと思うような装備の数々。遂にトラコンがビッグスクーターにも採用されるとは。

MF13メーター周り

メーター周りも凄くお金がかかっています。

更に中身の方もフルスペック化に合わせて大きく変わりました。

新設計となったフレームは実質的な先代にあたるSiと比較すると分かるのですが、アンダーボーン部を太くして剛性を上げてキビキビ系にしている意図が見て取れます。

MF13フレーム

一見すると重くなってるように感じるのですが、こう見えて20%の減量に成功。

エンジンの方も冷却周りを大きく変えてコンパクト化し、合わせて静寂性も向上させたもの。

MF13エンジン

オフセットシリンダーやローラーロッカーアームなどは先代から引き続き採用。

簡単に言うとPCX等に積まれているeSPエンジンの250cc版ですね。ただSiから馬力が1ps上がっています。

纏めるとMF13型は先代から大幅なダイエット(8kg減)をしている事やハンドル位置が少し下げられた事からも分かる通りスポーツ性に舵を切ったモデルとなりました。

欧州向けMF13

少し小言を言わせてもらうとフォルツァといえば2000年代半ばに起こったビッグスクーターブームの代表格で一時期は年間2万台以上も売れた車種です。

それに対しこのMF13型は初年度で約2400台と1/10程度・・・しかしブームが去ったジャンルでこの台数はかなり多い。

これはストリートカスタムという本来とは違う方向でブームによりボヤけてしまっていたコンセプトが落ち着いた事で鮮明に見えるようになったからではないかと。

フォルツァMF13

もともと90年代末に誕生したビッグスクーターの本来のコンセプトは

『スポーツサルーンのバイク版』

で、そしてそれが受け入れられたからヒットした。

つまりブームが去ったいまMF13が売れているのはその本来あるべきコンセプトに習ったビッグスクーターだから。

フォルツァ

「良識ある大人の為のスポーツサルーン」

という本来の立ち位置を20年の歳月の後にやっと手に入れたフォルツァのMF13型。

決して安くないコレを欲しいと思ってる人、そして実際に買って乗ってる人こそ本来のビッグスクーター層なんでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2140/750/1355mm
シート高 780mm
車軸距離 1510mm
車体重量 184kg(装)
燃料消費率 33.3km/L
※WMTCモード値
燃料容量 11L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 248cc
最高出力 24ps/7500rpm
最高トルク 2.4kg-m/6250rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前120/70-15(56P)
後140/70-14(62P)
バッテリー FTZ10S
または
YTZ10
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8A-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.2L
フィルター交換時1.4L
スプロケ
Vベルト
車体価格 599,000円(税別)
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

「FORZA(MF13) -since 2018-」への1件のフィードバック

  1. 記事のより新しいやつ(mf17)に乗ってますが、これ最高です。
    ネイキッドのような足回りの感触と、どっしりした直進安定性の両立で、新しい領域の乗り物です。
    直進安定性はあるけどヒラヒラ曲がるし、スロットルの反応は低速域では鈍くて高回転だと鋭いし、振動は少なく静粛性は高いし、ボディの空力が考え抜かれていて身体に風がほぼ当たらないし、電動スクリーンは超便利だし、むちゃくちゃな所を全て両立して快適に使えるようにしているという、実にホンダらしい技術力とホスピタリティの詰まったバイクです。
    パッと一回乗ったくらいだとこの凄さに気付かないんですが、他のバイクと比較しながら乗ると、沁み渡るように丁寧な作り込みを実感させられるという玄人好みの味です。
    記事にもある通り、スポーツサルーンのような方向性を求めている方は、これを買って間違いないと思います。

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