FORZA(MF13) -since 2018-

MF13

「NEW STYLISH SPORT」

初代と全く同じコンセプトで登場した六代目フォルツァのMF13型。

ビッグスクーターブームが完全に去った今になって何故こんなモデルを出したのか疑問に思いますが理由は主に二つ。

・グローバルモデル(海外向け300)になったこと

・FORZA125が欧州で好調なこと

です。

コンセプトスケッチ

見た目からも分かる通り小排気量ながら郊外から市街地まで幅広くカバーできる事で評価されてるフルスペック125のFORZA125をそのまま250にスライドした形で相変わらず装備も豪華。

・電動スクリーン

・フルLED灯火

・ABS&トラコン

・スマートキー

・グリップヒーター

などなど最新の大型ツアラーかと思うような装備の数々。遂にトラコンがビッグスクーターにも採用されるとは。

MF13メーター周り

メーター周りも凄くお金がかかっています。

更に中身の方もフルスペック化に合わせて大きく変わりました。

新設計となったフレームは実質的な先代にあたるSiと比較すると分かるのですが、アンダーボーン部を太くして剛性を上げてキビキビ系にしている意図が見て取れます。

MF13フレーム

一見すると重くなってるように感じるのですが、こう見えて20%の減量に成功。

エンジンの方も冷却周りを大きく変えてコンパクト化し、合わせて静寂性も向上させたもの。

MF13エンジン

オフセットシリンダーやローラーロッカーアームなどは先代から引き続き採用。

簡単に言うとPCX等に積まれているeSPエンジンの250cc版ですね。ただSiから馬力が1ps上がっています。

纏めるとMF13型は先代から大幅なダイエット(8kg減)をしている事やハンドル位置が少し下げられた事からも分かる通りスポーツ性に舵を切ったモデルとなりました。

欧州向けMF13

少し小言を言わせてもらうとフォルツァといえば2000年代半ばに起こったビッグスクーターブームの代表格で一時期は年間2万台以上も売れた車種です。

それに対しこのMF13型は初年度で約2400台と1/10程度・・・しかしブームが去ったジャンルでこの台数はかなり多い。

これはストリートカスタムという本来とは違う方向でブームによりボヤけてしまっていたコンセプトが落ち着いた事で鮮明に見えるようになったからではないかと。

フォルツァMF13

もともと90年代末に誕生したビッグスクーターの本来のコンセプトは

『スポーツサルーンのバイク版』

で、そしてそれが受け入れられたからヒットした。

つまりブームが去ったいまMF13が売れているのはその本来あるべきコンセプトに習ったビッグスクーターだから。

フォルツァ

「良識ある大人の為のスポーツサルーン」

という本来の立ち位置を20年の歳月の後にやっと手に入れたフォルツァのMF13型。

決して安くないコレを欲しいと思ってる人、そして実際に買って乗ってる人こそ本来のビッグスクーター層なんでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2140/750/1355mm
シート高 780mm
車軸距離 1510mm
車体重量 184kg(装)
燃料消費率 33.3km/L
※WMTCモード値
燃料容量 11L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 248cc
最高出力 24ps/7500rpm
最高トルク 2.4kg-m/6250rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前120/70-15(56P)
後140/70-14(62P)
バッテリー FTZ10S
または
YTZ10
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8A-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.2L
フィルター交換時1.4L
スプロケ
Vベルト
車体価格 599,000円(税別)
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FORZA Si(MF12) -since 2013-

FORZA Si

「JUST FIT! DYNAMIC ALMIGHTY COMMUTER」

タイで新たに作られたフォルツァ。日本においては三代目と併売しているので四代目と言っていいのか微妙なラインなんだけど。多分そのうちZも無くなってSi一本になるんだろうね。

タイで作られている事から分かる通りこのフォルツァは三代目と違ってグローバルモデル。海外ではFORZA300またはNSS300FORZAとして売られています。

フォルツァ300

海外モデルはキャリパーが赤塗装されてないのが特徴。欧米人からしたらこれがコマジェ(MAJESTY125)くらいになるんだろうね。

エンジンのベースは欧州でヒットを飛ばしているSHシリーズの長男SH300iのものを使ってる。

SH300

フレームも別だし基本的にそれまでのフォルツァとは名前以外に繋がりがない。

ただちゃんと住み分けされてて、このフォルツァSiはSマチック(擬似MT)とかキーレスとかの+α的な快適装備をほぼ全て無くして車体価格を抑えている。更に省いたおかげでZより10kg軽い。

Si

プレミアムのZ、コスパのSiといった所でしょうか。実際Zより15万円以上安いっていう。Xより安くFAZE並にコンパクトだから両車が無なるのも無理もない話ですね。

実際このSiモデルですが日本では好評なようで、販売台数もビッグスクーターブームが去った現代においても唯一辛うじてランクインしているビッグスクーター。といってもビッグスクーターブーム時の1/10以下だけどね。

FORZA Si

言い忘れてましたがSiとはSports Internationalの頭文字から取ったそうです。

そうそう系譜とは関係ないですがFORZAといえば125も欧州で出ましたね。

フォルツァ125

PCXと同じESPエンジンを搭載しフロント15インチ。ウィンカーまでフルLEDのゴージャス仕様で他の125スクーターとは一線を画する125。

でもその分、値段もPCXの二倍近い60万円弱・・・。

主要諸元
全長/幅/高 2165/755/1185mm
シート高 715mm
車軸距離 1545mm
車体重量 192kg(装)
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 11L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 23ps/7500rpm
最高トルク 2.3kg-m/6000rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前120/70-14(55P)
後140/70-13(61P)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8A-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.2L
フィルター交換時1.4L
スプロケ
Vベルト 23100-K04-931
車体価格 514,000円(税別)
※ABSは+3kg&47,000円
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FAZE/S(MF11) -since 2009-

FAZE

「My Personal Comfortable Mover」

コンパクトでフォルツァより安価というフォルツァとは少し違うタイプのビッグスクーターとして登場したFAZE。

基本はフォルツァですがコンパクトなフレームに搭載した軽量スポーツビッグスクーター。

フェイズ&フォルツァ

後半のシートフレームを絞ることでコンパクト化してるわけですね。

クラス最軽量の180kgということで当然ながらフォルツァよりキビキビ走る。

フェイズはコンパクトな250ccスクーターを求める層に対する商品だったと思うのですが、デザインのせいか値段のせいかサイズのせいか分かりませんがあまりウケが良くなかったようで販売台数も伸びず、生産終了予定との事。

フェイズ

半年後にはフォルツァZに積まれているSマチックEvoを搭載したSモデルも発売となりました。

さて、ちょっと書くことも無いのでまたまた少し話がソレますが、ここでビッグスクーターのジレンマについて少し。

意外に思う方が居るかもしれませんがビッグスクーターというのは一般的なオートバイに比べスペースが非常に限られています。スペースとの戦いが全てと言っていいほどなレベル。
何故ならばビッグスクーターの場合は普通のオートバイと違い「シート下の収納スペース」が必須だからです。

ここでもう一度スクーターの構造を見てみましょう。エンジンは基本的に駆動まで一体となったスイングユニット式が一般的です。

ESPエンジン

これはフォルツァもマジェスティもスカイウェイブも一緒です。

違うのはTMAXとかインテグラとかの大型ビッグスクーターくらい。シルバーウィング400もちょっと違いますね。でもスクーターと言えば基本はこの形。何度も言いますが何故ならメットインスペースを稼げるからです。

ではフォルツァを例に取ってどういう感じになっているか説明すると。

ビッグスクーター

こういう感じです。(我ながらやっつけだなー)

わかりますかね。足元には燃料タンク、シート下はメットインスペース、そして間に駆動系とあるわけです。

さてさて、ではここで

「メットインのスペースをもっと大容量にしよう!」

と思ったらどうしましょう?

もうシートを更に高くするしか無いですよね。

ハイシート

でもそうするとただでさえ悪い足付きが更に悪くなります。こんなの足届きません。幅もあるぶんオフ車も顔真っ青な高さ。

じゃあ逆に

「足付きを良くしよう!」

と思ったら?

フォルツァMF11

シートを低くするしかないですね。

ただそうするとメットインスペースが無くなってしまう。フュージョンやマグザムのメットインスペースが少ないのもこのせい。

他にも例えばタイヤは安定性を増すためにも本当はもっと大きいのを履かせたいとメーカーは思ってるはずです。みなさんもビッグスクーターって車格の割にはタイヤが小さいと思いませんか。

FAZEタイヤ

でもこのレイアウトで大径タイヤ履かせたら小径ホイールで何とかしていた(メットインスペースを稼ぐための)足つきの悪さが顕著に現れてしまう。更にはリアタイヤに至ってはメットインスペースを圧迫してしまう。

基本的にメットインスペースと足つき性を確保したまま大径タイヤをつけようとした場合、方法は一つしか有りません。

ロンスイ

街中でたまに見かけたりしますよね。ロンスイというかロンホイというか。あれも実は非常に理に適った方法だったり・・・いや理に適ってるっていうのはちょっと違うか。保安基準で言えばアウトだろうし。フェンダー付けて申請すればOKなのかもしれないけど。

フェイズS

まあとにかく何が言いたいかというと、ビッグスクーターというのはメットインスペースに笑い、メットインスペースに泣いているんです。

因果なものですねえ。

主要諸元
全長/幅/高 2180/750/1150mm
シート高 755mm
車軸距離 1540mm
車体重量 180kg(装)
[185kg(装)]
燃料消費率 41.0km/L
[43.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 23ps/7500rpm
最高トルク 2.3kg-m/6000rpm
変速機 Vマチック
[MTモード付きVマチック]
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後140/70-13(61P)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8A9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.3L
フィルター交換時1.4L
スプロケ
Vベルト 23100-KVZ-631
車体価格 550,000円(税別)
[605,000円(税別)]
※[]内はType-S
※ABSは+3kg&50,000円
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FORZA X/Z(MF10) -since 2007-

三代目FORZA

「プレミアム・カンファタブル・2シーター」

三代目フォルツァであり国産フォルツァとしては現行のMF10。

排気ガス規制強化に伴いフォーサイトから続くエンジンが大幅に維新されました。その名もEvolver-4Vエンジン。

Evolver-4Vエンジン

ポートやロッカーアームが見直され4バルブに変更。緩急をつけたインテークにオフセットシリンダーと結構大掛かり。

スペックに現れてないのは排ガス&燃費と振動と中低速の改善がメインだから。だからスペックでいうとそうでもないけど実用域ではハッキリと違いが分かる。

燃費に至っていうと43km/Lは今でもクラストップの低燃費性。実はSiより燃費が良い。

MF10諸元

先代との違いとしてエンジン以外で言うと車格が一回り大きくなりました。そのおかげで空力も先代比5%低減。

フォルツァ白黒

さて書くことも無いので少し余談。

ほんの数年前の事なのでまだ記憶に新しいと思いますが、2010年頃からビッグスクーターブームに陰りが見え始めましたね。

個人的な見解を述べさせてもらうとビッグスクーターブームって要するにクルーザーブームの延長線上というか派生みたいなものなのかと。

70年代イージーライダーにより起こった第一次クルーザーブーム、90年代にSTEEDを筆頭に起こった第二次クルーザーブーム。そして00年代マジェスティを皮切りに火が付いたビッグスクーター(第三次クルーザー)ブーム。

イージーライダー

ビッグスクーターのポジションやカスタム傾向などを見てもらうとわかるのですが、クルーザーと非常に酷似しています。販売の面でもビッグスクーターが売れるのに反比例するようにクルーザーは減り、250クルーザーに至ってはほぼ絶滅してしまいました。

クルーザーではなくビッグスクーターとなったのは比較的メンテナンスフリーでメットインスペースなど実用性も非常に富んでいる。

更にメイン車種が大型ではなく、手が届く250ccという事からかと。

主要諸元
全長/幅/高 2185/750/1180mm
シート高 710mm
車軸距離 1545mm
車体重量 196kg(装)
[201kg(装)]
燃料消費率 43.0km/L
[43.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/7500rpm
最高トルク 2.4kg-m/6000rpm
変速機 Vマチック
[MTモード付きVマチック]
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後140/70-13M(61P)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9
または
X22EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.9L
スプロケ
Vベルト 23100-KVZ-631
車体価格 651,000円(税別)
[660,000円(税別)]
※[]内はZモデル
※ABSは+3kg&50,000円
※オーディオパッケージは+3kg
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FORZA X/Z(MF08) -since 2004-

二代目FORZA

「カンファタブル・スタイリッシュ・2シーター」

フォルツァの二代目であり最も売れたフォルツァでもあるMF08。

発売翌年の2005年には年間販売台数20,575台を記録。更に発売後から2007年5月まで37ヵ月連続届出台数一位を記録し大ヒットとなりました。

FORZA壁紙

主な変更点としてはキャブからFIへの変更、二輪車初となるスマートキーの採用、メットインスペースの拡大といった所。

この二代目フォルツァの人気が出た理由は単純明快で「走行性能」「積載量」「デザイン」が非常に高いレベルでまとまっていたから。

MF08諸元

更に三ヶ月後に出た追加モデルのフォルツァZにはSマチックモードが搭載。電子制御で擬似MT、車で言うパドルシフトが付いたモデルが追加されたこと。2006年にはマイナーチェンジの一環で一速増えて7速になりました。

面白いのがメットインスペースが大きくなったことの説明で

メットインスペース

「ゴルフクラブが入ります」

というアピールをしていること。

確かNSXでもゴルフバッグ入りますアピールしてましたよね。ホンダってゴルフ好きが多いんだろうか。

まあでもゴルフクラブが入るほど長いこの大容量メットインスペースは驚異的です。傘だろうが長ネギだろうが入るんですから。

主要諸元
全長/幅/高 2165/760/1180mm
[2165/755/1180mm]
シート高 710mm
車軸距離 1545mm
車体重量 185kg(装)
[188kg(装)]
燃料消費率 41.0km/L
[43.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/7500rpm
最高トルク 2.4kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
[MTモード付きVマチック]
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後130/70-12(56L)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA9/DP7EA-9/DP7EA-9
または
X20EPR-U9/X22EPR-U9/X24EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.9L
スプロケ
Vベルト 23100-KSV-J12
車体価格 569,000円(税別)
[628,950円(税別)]
※[]内はZモデル
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FORZA/S/T/ST(MF06) -since 2000-

初代フォルツァ

「ニュースタイリッシュスポーツ」

オジサマ臭が抜けずにマジェスティに対して苦戦していたホンダが出した対マジェスティ車の第二弾でもあり、今となってはマジェスティを超える人気となったフォルツァの初代モデル。

中身は基本的にフォーサイトのままなんだけど、ホイールを13インチ化し駆動をハイパーベルコンシステム化と少し変更が入っている。

と言ってもまあ何よりも見た目でしょうね。エアロデザインのシャープなフォルムでマジェスティと二分するほどの人気となりました。

これはホンダがフォーサイトのあまりの人気の無さをリサーチを行った結果

「ビッグスクーターは何よりデザイン重視」

という声が一番多かったそうなんです。実用性が第一のはずのビッグスクーターでデザインが第一に求められていたなんて少しおかしな話ではありますが。

MF06カタログ

さて、そんなこんなでスタイリッシュなエアロデザインとして生まれたフォルツァですが、実はホンダのある有名な四輪車のデザインをベースに考えられています。なんだか分かりますか?

正解はコレ。

S2000

今でも人気で中古価格が高騰しているS2000です。

言われてみれば確かにそうですよね。ヘッドライトもそうですし、テールライトなんかまんまS2000です。

MF06デザイン

ブームも相まって坊さんやオッサンバイクと言われてたビッグスクーターでしたが、若者や30代への需要が高まっていきました。ホンダもフォルツァでちゃんとその波に乗れたわけですね。まあホンダの後出しジャンケンは大抵強力ですしね。

でもマジェスティより値段が高かったというのもあるかもしれませんが、フォルツァはそれでも他のビッグスクーターよりは年齢層が若干上のようなイメージがあります。

やはりスタイリッシュな中にも落ち着きがあるビッグスクーターを求める人に人気だったんでしょうか。

言い忘れましたが無印に加え、アイドリングストップ機能とABSの付いたSモデル、それにトップボックスをつけたTとSTモデル。ショートスクリーンやメッキハンドルをつけたXモデルがありました。

ジャズ

あと海外ではJAZZという名前で販売。今ではFITの海外モデルとして使われてますね。

翌年にはアイドリングストップとABSを搭載したSが、更に2001年にはボックスを標準装備したT/STが発売。

2002年にはトランクボックスを5.5L拡大するマイナーチェンジなどが入りました。

主要諸元
全長/幅/高 2210/760/1360mm
<2325/760/1360mm>
シート高 720mm
車軸距離 1545mm
車体重量 172kg(装)
[177kg(装)]
{176kg(装)}
<181kg(装)>
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/7000rpm
最高トルク 2.4kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後130/70-12(56L)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA9/DP7EA-9/DP7EA-9
または
X20EPR-U9/X22EPR-U9/X24EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.3L
交換時1.1L
スプロケ
Vベルト 23100-KFG-003
車体価格 539,000円(税別)
[589,000円(税別)]
{569,000円(税別)}
<619,000円(税別)>
※[]内はSモデル
※{}内はTモデル
※<>内はSTモデル
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FORESIGHT(MF04) -since 1997-

フォーサイト

「Comfortable City-Runabout」

1995年にヤマハから大容量メットイン機能を備えつつエアロフォルム&走りを意識したビッグスクーターMAJESTYが発売され非常に人気が出ました。

人気と言っても2000年代にあった若者のビグスクブームとは違って大人のセダンという感じでオッサ・・・オジ様に。それを見たホンダが対マジェスティとして出したのがこのフォーサイト。

フュージョンをヤマハがマグザムとして・・・と言ったけど、実はホンダもマジェスティに対してこういう事をやっていた。

フォーサイトフロントビュー

いやまあビグスクに限らず何のバイクでもそうなんだけどね。

表向きでは四社とも良い競争を感があるけど、こうやって歴史を紐解いていくと、フルラインナップメーカーの宿命でもあるんでしょうけどプライドもヘッタクレもない事をやってたりするわけですよ。

ちょっと話がソレましたね。

フォーサイトリアビュー

フォーサイトもチョコチョコとマイナーチェンジをしています。

最初にあったのが1999年で、排ガス規制とレザーシート、リアディスクブレーキ、メッキマフラーガードなどを採用したフォーサイトSEが出ました。

しかし人気は今ひとつだったようで2003年には装備そのままで7万円も値下げしたEXが登場。2004年の最終モデルではグリップヒーターを標準搭載しました。

フォーサイトカタログ写真

厳密に言うとフォルツァのエンジンはこのフォーサイトが始まりです。

主要諸元
全長/幅/高 2070/735/1410mm
シート高 725mm
車軸距離 1450mm
車体重量 162kg(装)
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 21ps/7000rpm
最高トルク 2.4kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前110/90-12(64J)
後130/70-12(59J)
[後130/70-12(56L)]
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA9/DP7EA-9/DP7EA-9
または
X20EPR-U9/X22EPR-U9/X24EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.3L
交換時1.1L
スプロケ
Vベルト 23100-KFG-003
車体価格 479,000円(税別)
※[]内は98以降
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FUSION/X(MF02) -since 1986-

ホンダ フュージョン

「快走の移動体験」

個人的にはフォルツァと共にホンダを代表するビッグスクーターじゃないかと思えるフュージョン。

ホイールベース1625mm(フォルツァは1545mm)という超ローロングなビッグスクーター。

FUSIONのカタログ写真

さらにシート高も665mmと非常に低くまさに走るソファー・・・走るソファーといえば

マグザム

そう2000年代に起こったビッグスクーターブームにおいて晩年に人気となったヤマハのマグザムとほぼ同じコンセプト。(いやマグザムが同じコンセプトか・・・シート高まで一緒だし)

がしかし悲しかな、フュージョンが出た頃はまだビッグスクーターの人気もそれほどなく更にヘンテコリンな形のフュージョンはダサすぎるとサッパリで1990年モデルを最後に生産終了。わずか四年余りという短いモデルライフでした。

信じられないかも知れませんが当時のホンダの最上位スクーターはこのフュージョンだったんですよ。

CH250

ところが、ところがです。

2000年代にビッグスクーターブームが始まると

「ホンダのフュージョンってよく見るとオシャレじゃない?」

という感じで再評価されて人気が出た。しかしもう生産終了してたモデルなので限られた数しかなく中古相場が暴騰。

それを見たホンダが急ピッチで生産体制を整え再び2003年に細部の変更こそあれど基本的にそのままで再販開始。

排気ガス規制強化が行われるまでの2006年まで販売される事となったわけです。

フュージョン

凄いですね。10年以上前にダサすぎて不人気だったバイクが再評価されて形ほぼそのままで再販ってなかなか無い事ですよ。ビッグスクーターブームがいかに凄かったかの証拠ですね。

これこそ時代が追いついていなかったデザインというやつでしょうか。

主要諸元
全長/幅/高 2265/745/1355mm
シート高 665mm
車軸距離 1625mm
車体重量 168kg(装)
{169kg(装)}
燃料消費率 45.5km/L
{40.0km/L}
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 244cc
最高出力 20ps/7500rpm
最高トルク 2.2kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前4.00-12-4PR
後120/90-10(65J)
[前110/100-12(67J)
後120/90-10(65J)]
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.0L
交換時0.8L
[全容量0.9L
交換時0.8L]
スプロケ
Vベルト 23100-KM1-003
車体価格 499,000円(税別)
[495,000円(税別)]
{499,000円(税別)}
※[]内は90以降
※{}内は03以降の復刻モデル
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

SPACY250FREEWAY(MF01/MF03) -since 1984-

スペイシー250フリーウェイ

「キング・オブ・スクーター」

スペイシーの最上位モデルとして登場した今はなきスペイシーの250。

当時のホンダとしては最大最上位スクーターとして登場しただけあってこの時代にもかかわらず最初からいきなり水冷エンジンを積んでる。

もちろん無段階変速のVマチックで驚きなのは車重が118kgと激軽なこと。これは今の250ビッグスクーターと違ってメットインなどもなくコンパクトなのが理由。

今で言うとPCXと同じくらいの小ささ。

MF01

つまり

水冷20馬力250ccエンジン+無段階変速+118kg=とっても速い

ただし足回りが・・・まあこの頃のスクーターは全部こんな感じだったんだけどね。

まだメットインもない頃だし。

CH250

じゃあシート下はどうなってるの?って思う人もいるかもね。

シート下にはエンジンがあります。スクーターのエンジンを見たことがある人なら分かると思うけど今時のスクーターのエンジンはこうなっています。

ESPエンジン

シリンダーが前方に大きく傾いて駆動まで一体となってます。こうやって高さを抑える事でメットインのスペースを確保しているわけですね。これをスイングユニット式といいます。

それに対しこのスペイシーがどうなっているのかというとこうなっています。

SPACY250エンジン

今見るとなんだかシリンダーの方向が間違ってるような気がしますが、当時はこれがメジャーでした。

この形はメットインの普及と同時に廃れたけどね。ただその分だけ足元のスペースが開くからタンクも大きく取れてサイズの割には8.6Lも入るほどの大きさだった。

FREEWAY
(MF03)
-since 1989-

フリーウェイ

少し飛んじゃうんだけどマイナーチェンジがあってて五年後の1989年にはスペイシーの文字が取れてFREEWAYというペットネームだけになりました。

これがホンダが250ccでは初となるメットイン機能を備えた250スクーター。当然ながらエンジンからフレームに至るまで全てが変わっている。上で消化したようなスイングユニット式になりました。だから別物バイクといえば別物バイク。

みんな知ってるMF02は次のページで紹介します。

主要諸元
全長/幅/高 1920/715/1115mm
[1840/730/1095mm]
シート高 780mm
[760mm]
車軸距離 1260mm
[1300mm]
車体重量 126kg(装)
[145kg(装)]
燃料消費率 50.0km/L
40.1km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 8.6L
[9.2L]
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 244cc
最高出力 20ps/7500rpm
[20ps/7000rpm]
最高トルク 2.2kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前後4.00-10-4PR
[前110/90-10(61J)
後120/90-10(65J)]
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.0L
交換時0.8L
[全容量0.9L|交換時0.8L]
スプロケ
Vベルト 23100-KM1-003
車体価格 338,000円(税別)
[399,000円(税別)]
※[]内はフリーウェイ/MF03
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)
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