
「究極のスーパースポーツ」
これまたガラッと雰囲気が変わった三代目ZX-10RのE型。
前モデルまでの丸みを帯びたデザインから一転し角々したものへ変わりました。

なんでも自前の設備で空力学を突き詰めたところ、前面投影面積を減らすこの角ばったデザインの方が有利なんだとか。
ちなみにそれに一役買ってるのが変なところに付いてるウィンカーなんですが、このASSY(一式)をミラー屋に造らせるかウィンカー屋に造らせるかでモメたんだとか。
そして何よりセンターアップも始めたと思ったらあっさり止めたわけです・・・が、まあこれにも先代に引き続き切実な理由があるんですよ。

先代D型でカワサキはユーザーに歩み寄りました。
とっても素直になったわけですが・・・
「カワサキのSSは上級者向け」
というイメージというか先入観を払拭するには至らなかった。

「じゃあもういいよ」
と言ったかは定かじゃないけど、そうなったと思わせるのが
「プロダクションタイヤ前提の開発」
という、いくらSSといえどやり過ぎなほど割り切ったというか開き直った開発。

それが分かりやすく出ているのがダイヤモンドコーティングされたフロントフォークを始めとしたサスペンション。
日常使いを全く考えていない外車かと思うほど高荷重前提で、とてつもなく硬い。

エンジンもデュアルFI化で馬力が更に13馬力も向上しているんですが、あくまでも高回転での出力向上がメインで低回転は潔いほど捨てています。
他にもスイングアームをプレス成型ビームによる新設計にして剛性を18%もアップしてガッチガチ。
もう本当にトラックユース、またはキッチリ走れる人の事しか考えていない。

「乗れるもんなら乗ってみろ」
という初代へ原点回帰というより、初代を更に研ぎ澄ませたようなスーパースポーツ。
主要諸元
| 全長/幅/高 | 2110/710/1135mm |
| シート高 | 830mm |
| 車軸距離 | 1415mm |
| 車体重量 | 179kg(乾) |
| 燃料消費率 | – |
| 燃料容量 | 17.0L |
| エンジン | 水冷4サイクルDOHC4気筒 |
| 総排気量 | 998cc |
| 最高出力 | 162ps/10000rpm |
| 最高トルク | 11.5kg-m/8700rpm |
| 変速機 | 常時噛合式6速リターン |
| タイヤサイズ | 前120/70ZR17(58W) 後190/55ZR17(75W) |
| バッテリー | YT12B-BS |
| プラグ | CR9EIA-9 |
| 推奨オイル | カワサキ純正オイルR4/S4 または MA適合品SAE10W-40 |
| オイル容量 | 全容量4.0L 交換時3.2L フィルター交換時3.7L |
| スプロケ | 前17|後41 |
| チェーン | サイズ525|リンク108 |
| 車体価格 | 1,320,000円(税別) ※スペックはマレーシア仕様 |













