「Pure Pleasure」
国内での400や750の流れと同じ様に600もFZRに改名されレーサーレプリカとなったFZR600/3HE型。
スチールながら左右を覆うツインスパーになっているデルタボックスフレームや大きく前傾しているシリンダーなどジェネシス思想を多分に取り入れたマシンに大変貌。
しかしながらコレまた先代のFZ600同様日本には正規で入ってきていないので先代に続き知らない人が圧倒的かと。
ただ実はこれかなり時代を先取りしたモデルだったりします・・・というのも欧州ではこのFZR600の登場から数年で600ccブームが訪れたから。2000年代後半から盛り上がりを見せたミドルスーパースポーツブームの始まりですね。
だからこのFZR600も最初はマイルドだったものの兄貴分に習うように
1990年
・フロントキャリパー4pot化
・ステンサイレンサーカバー
・三連メーター
1991年
・プロジェクターヘッドライト
・スイングアーム変更
・ラジアルタイヤ
・スイングアームの変更
などの変更で走行性能を大幅にアップ。
さらに1994年には100馬力まで上げメインフレームから作り直した4HJ型にモデルチェンジ。
中でも通称
『フォックスアイ』
と呼ばれるヘッドライトが欧州では非常に好評にだった模様。YZF-Rシリーズの前身感がありますね。
つまりヤマハにとってミドルスーパースポーツの始まりはここにあるわけです。
何度も言うように日本では馴染みがないモデルですけどね。
それにしても日本でFZRというとヤマハがレーサーレプリカブームに合わせて出してきた対抗馬というイメージがあるけど、向こうでは
「時代を先取りしたミドルスポーツ」
という全く逆のバイクになるというのはなんとも面白い話。
主要諸元
全長/幅/高 | 2095/700/1160mm [2095/700/1155mm] {2145/725/1180mm} |
シート高 | 785mm {795mm} |
車軸距離 | 1420mm [1425mm] {1415mm} |
車体重量 | 199kg(装) [201kg(装)] {206kg(装)} |
燃料消費率 | – |
燃料容量 | 18.0L {19.0L} |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4気筒 |
総排気量 | 599cc |
最高出力 | 91ps/10500rpm {100ps/11500rpm} |
最高トルク | 6.7kg-m/8500rpm {6.7kg-m/9500rpm} |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前110/70V17 後130/70V18 [前110/70VR17 後140/60VR18] {前120/60ZR17 後160/60ZR17} |
バッテリー | YTX12BS(EU仕様) YB12AL-A2(US仕様) |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CR9E または U27ESR-N |
推奨オイル | ヤマルーブ プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.0L 交換時2.2L フィルター交換時2.5L {全容量3.5L 交換時2.6L フィルター交換時2.9L} |
スプロケ | – {前15|後47} |
チェーン | – |
車体価格 | – ※国内正規販売なしのため ※[]内は91年以降モデル ※{}内は93年以降モデル |