「パフォーマンス アート」
VFRの系譜において大きなターニングポイントとなったVFR750F/RC24。
鳴り物入りで登場したV4スポーツのVF750Fだったんですが先にも述べた通り
「V4は音がちょっと・・・」
としてスーパースポーツ層に思ったほどの評価はもらえなかった事からエンジンのクランク角を360度から180度へ変更。
※しつこいですがV4のクランク角についてはVFR400R(NC30)と重複してしまうのでそちらを読んで下さい。
点火タイミングが等間隔に近い180度にしたことで、どこまで回しても
『ブロロー』
というドスの利いた排気サウンドから
「デロデロ・・・ブオーン」
と高回転になると直四に近いサウンドになるエンジンに変わったわけですね。
それ以外の部分は1985年の世界耐久レース&TT-F1の二冠を達成したRVFレプリカというポジションな事もあり、アルミツインチューブフレームにカムギアトレインと相変わらず贅沢な作り。
更に車重も乾燥重量で200kgを切るライトウェイトさ。
ただしそんなスペックを持っている一方でV4がツアラー層に意外とウケた事でポジションはそこまで厳しくなくオールマイティに熟せる形に。つまり万能V4という現代まで続くVFRのコンセプトの始まりとも言えるモデルですね。
ただ残念なことにこれまた先のVF750Fで述べた通り、日本では余り受け入れられなかったので僅か二年間のみの販売で終わっています。
その分と言ったらアレですが、このモデルは白バイとして多く採用されましたね。
厳密にいうとこれはVFR750P/RC35といって、市販後に設計されてる別のバイク。取締用や警備用といったバリエーションがあり、98年まで年次改良が繰り返されました。
『VFR=白バイ』
という歴史もこのモデルから。もうこの型はほとんど見ないけどね。
ちなみに開発責任者は初代からずっとVFに携わっているかの有名な山中さんなんですが、そんな山中さんが惚れ込んで愛車にしていたモデルでもあったりします。
主要諸元
全長/幅/高 | 2120/730/1170mm |
シート高 | 785mm |
車軸距離 | 1480mm |
車体重量 | 199kg(乾) |
燃料消費率 | 38.1km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 20.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4気筒 |
総排気量 | 748cc |
最高出力 | 77ps/9500rpm [105ps/10500rpm] |
最高トルク | 6.5kg-m/7500rpm [7.8kg-m/10500rpm] |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前110/90-16(59H) 後130/80-18(66H) |
バッテリー | YB12A-B |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
DPR8EA-9 |
推奨オイル | ホンダ純正ウルトラG1 |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量4.0L 交換時2.9L フィルター交換時3.1L |
スプロケ | 前16|後45 |
チェーン | サイズ530|リンク110 |
車体価格 | 849,000円(税別) ※[]内は海外仕様 |