「MASTER OF FIELDS」
五代目セローの5MP型。このモデルからXTの名が取られSEROW225WEとなりました。
まあ元々セローと呼ばれていたので全く違和感が無いんですが・・・ちなみに何故”SEROW”と付けられたのかというと
「岩場を軽快に渡るカモシカの様に」
というコンセプトを伝えるために採用されたわけですが、カモシカが選ばれた理由はもう一つ理由あります。それはカモシカは群れない性質を持ってたから。
発売当時は集団暴走行為が問題となっていた時期で、山の方もバイク乗り入れがどんどん禁止されていた時代だったんです。
そういうマナーがなっていないバイクになってほしくないという意味も込められているんです。
ちなみに最初はセローではなくシルバーフォックスだったそう・・・なんかイメージと違いますね。
それより5MPの主な変更点ですが
・アルミ鍛造ピストン採用
・メッキシリンダー
・エアインダクション(二次エア)
・スロポジ付き33mmBSRキャブレター
・リアホイールダンパー
となっています。
そんなWEで一つ紹介したいセローらしいエピソードがあります・・・それは車体テストの担当が渡辺さんという方になった事。
実は渡辺さんオフとは縁が無かった中で、いきなりセローの車体テストを担当に抜擢されたわけです。
そして右も左も分からない中で気になった点を開発に伝えていったわけですが、その声がちゃんと聞き届けられ市販化に反映された事に驚いたと仰っていました。
いかにもSEROWらしい話ですよね。
要するにオフロードに慣れている人なら気にならない事
「オフなんだから当たり前」
と片付けられてしまう常識という名の盲点を潰してこそのセロー、常識を破ったからこそのセローという考えをチームが持ち続けている事を示すようなエピソード。
SEROW225シリーズはこの5MP型で最後となります。
オーナーの間ではここまでのモデルを旧型セロー、略して旧セロ(キュセロ)と愛着を込めて呼んでいます。
ところで何で225(223cc)という中途半端な排気量だったのかというと
「軽さを犠牲にしないギリギリの排気量」
だったから。
企画にとらわれずマウンテントレールとして絶妙だった排気量。
それなだけあって225、いわゆる旧セロのファンは今でも多いです。
主要諸元
全長/幅/高 | 2070/805/1140mm |
シート高 | 810mm |
車軸距離 | 1350mm |
車体重量 | 122kg(装) |
燃料消費率 | 60km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 10.0L |
エンジン | 空冷4サイクルSOHC単気筒 |
総排気量 | 223cc |
最高出力 | 20ps/8000rpm |
最高トルク | 1.9kg-m/7000rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前2.75-21(45P) 後120/80-18(62P) |
バッテリー | GT6B-3 |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
DR8EA または X24ESR-U |
推奨オイル | ヤマハ純正エフェロ SJ/SG/SF (10W-30から10W-40) |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量1.3L 交換時1.0L フィルター交換時1.1L |
スプロケ | 前15|リア45 |
チェーン | サイズ428|リンク120 |
車体価格 | 389,000円(税別) |