TMAX560/TECH MAX(B3T/B7M) -since 2020-

七代目TMAX

「贅を知る、大人に。」

2021年から始まる新排ガス規制のEURO5に合わせてモデルチェンジとなったTMAX560/B3T型とTECH MAX/B7M型。

最初に変更点を上げると

・ボアを拡大し排気量を561ccに
・吸排気見直しで中高速アップと振動ノイズの軽減
・フロントウィンカーもLEDに
・Tをイメージしたテールライト
・冷却性を上げたエアダクト
・足付きを考慮したサイドカバー
・タンデム性を上げるリアカウル
・クロームブラックマフラー
・新設計エキゾースト(触媒)

という感じで排ガス規制への対応と走行性能アップがメインな感じです。

新型エンジン

そして+13万円のテックマックスモデルは

・無段階135mm調整電動スクリーン(ノーマルは二段階55mm)
・グリップヒーター
・シートヒーター
・クルーズコントロール
・プリロードと伸側減衰力アジャスター付きリアサス

を標準装備した上位モデルというか先代で言うDXみたいな存在。

TMAX560とTMAX560TECHMAX

トラコンや出力モード切替はノーマルも装備しておりグリップヒーターも後付可能。簡単に言うと先代のSXにクルーズコントロールが標準されたのがノーマルモデルという感じですね。

ちなみに欧州ではテールライトが変わったことが一番騒がれているようです。

TMAX530とTAMX560

TMAXはキープコンセプトで面白構造についても話したのでこれ以上あんま書くことない・・・という事で

「なぜ欧州ではTMAXが人気なのか」

という小話を少し。

TMAXが向こうでキングオブスクーターの異名を持っているのは前にも書いたんですが、主にどの国が一番買っているかというイタリアとフランスの人達が一番買ってる。

A2免許(日本でいう普二みたいなクラス)なのも相まって年間平均8000台前後が売れてるんですがそのうち半分をイタリアが、そして次いでフランスが占める感じで、要するにスクーターが文化として根付いてる国で圧倒的な支持を得てる。

年間販売台数8000台ってサラッと言いましたけど日本の大型バイクは年間販売台数一位でも3000台前後ですからね。まして100万円のスクーター・・・どんだけ人気なのか分かるかと。

TMAX530とTAMX560

しかし一方で同じくスクーターが根付いている日本では

「なんでそんなに人気なのか分からない」

「スクーターに100万円も出せない」

という感じで欧州のようには売れてないというか理解できない人が多いのが正直な所かと。

この違いは何かって話ですが、向こうの人にとってTMAXというバイクはこれと同じような存在なんです。

VWゴルフ

皆さんご存知フォルクスワーゲンを代表する名車ゴルフ。

唐突にゴルフを紹介されても意味不明だと思いますが、SNSなどこういうつぶやきをする人がいっぱい居る。

「サンタさんGolfとTMAXをください」

これこそがTMAX人気の答え。

何故ゴルフが人気なのかといえば様々な意見があるでしょうが一番は

「ドライビングプレジャーを味わえるちょっと贅沢な実用車」

ということから。TMAXはこれのバイク版なんです。

TMAX560

TMAXはたしかにオートマチックで楽に乗れるし、メットインもあるから荷物も載せられる便利な実用バイク。

でも立派なエンジンと車体を備えているからスポーツバイクに負けないプレジャーを気軽に味わえる・・・それも日々の道路で。

ここがTMAXの評価を分ける部分。

これはクルマにも比較的言えるんですが電車通勤やバス通勤が当たり前な事もあって日本でバイクに乗ると行為は”非日常”という要素が強い。

しかしイタリアやフランスではバイクに乗るという行為は毎日の通勤で当たり前な”日常”という要素が強い。だからこそ確かな造りで利便性を備えつつ運転そのものを楽しむ事を決して疎かにしてないTMAXが

『非日常ではなく日常を豊かにしてくれる乗り物』

として絶大な支持を得てるという話。

向こうの人からすると

「毎日使うんだから良いもの買うのは当然でしょ」

と言うんでしょうね。文化の違いというか価値観の違いというか。

日本でキングオブスクーターのTMAXを下駄車として使うのは勿体ないって思うのが恐らく大多数だと思うんだけど、その”勿体ない”っていう事こそが贅沢の象徴なわけで、そんな贅沢を思う存分堪能出来るように造られているのがTMAXなんですよね。

TMAX560カタログ写真

公式のキャッチコピー

「贅を知る、大人に。」

という言葉は正にそれを現してるかと。

主要諸元
全長/幅/高 2200/765/1420mm
シート高 800mm
車軸距離 1575mm
車体重量 220g(装)
[218kg(装)]
燃料消費率 22.1km/L
※WMTCモード値
燃料容量 15.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 561cc
最高出力 48ps/7500rpm
最高トルク 5.7kg-m/5250rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前120/70-15(56H)
後160/60-15(67H)
バッテリー YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR7G
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
交換時2.6L
フィルター交換時2.9L
スプロケ
チェーン
車体価格 1,160,000円(税別)
[1,290,000円(税別)]
※[]内はTech MAX(B7M)
系譜図
SJ02J 2001年
TMAX
(5GJ)
SJ04J 2004年
TMAX
(5VU)
SJ08J 2008年
TMAX
(4B5)
SJ12J 2012年
TMAX530
(59C)
2015SJ12J 2015年
TMAX530
(2PW)
2017TMAX 2017年
TMAX530SX/DX
(BX3/BC3)
2020TMAX 2020年
TMAX560/TECH MAX
(B3T/B7M)

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