「ファッショナブル スーパークオーター」
新設計のダイヤモンドフレームに同じく新設計の43馬力水冷DOHCエンジンで43馬力/138kgというトップクラスの性能を持つGPZ250R。
このエンジンがNinja250(EX250L)まで続くツインエンジンの始祖になります。
このGPZ250Rは漫画ばくおんでネタ車として紹介された事から知っている人も多いでしょう。
そしてその通りスペックとは裏腹に、ものの見事に売れませんでした。
原因は見て分かる通り通称「鳩サブレ」と言われたデザインにあります。何処をどう見たらGPZなのかいう意見が大半でした。
更に奇抜さを際立たせる事となったのが多彩なカラーバリエーション展開。
これは全色それぞれ用意しているわけではなく、シートとニーグリップ部を好きなカラーへ変えられる一粒で二度美味しい的な試み。
でもこれ失敗したから笑い話になっていますが、何年か前のモーターショーアンケートで
「スマホカバーの様に着せ替え出来ないのが面白くない」
という意見が多かった事を受けて、自動車メーカーが色違いの屋根やミラーや外装シールに注力するようになった事を考えると、あながち間違いでは無かったと思うんですよね。
主要諸元
全長/幅/高 | 2005/695/1075mm |
シート高 | 745mm |
車軸距離 | 1400mm |
車体重量 | 138kg(乾) |
燃料消費率 | 47.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 12.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC2気筒 |
総排気量 | 248cc |
最高出力 | 43ps/13000rpm |
最高トルク | 2.4kg-m/11000rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前100/80-16(50S) 後120/80-16(60S) |
バッテリー | YB9L-A2 |
プラグ | C8HSA |
推奨オイル | カワサキ純正オイルR4/S4/T4 または MA適合品SAE10W-40 |
オイル容量 | 交換時1.5L フィルター交換時1.9L |
スプロケ | 前14|後42 |
チェーン | サイズ520|リンク104 |
車体価格 | 459,000円(税別) |
実際はものすごく綺麗なバイクなんですよ、私見ですが
とにかく実物を見ないで「変なデザイン」とは言ってほしくない
「この造形美ならロゴ以外のデカールは不要という判断がすごい」とか一部で言われるも、あいにくそれが解る人はほぼいなかったし求められてもいなかった
「ダイヤモンドフレーム+パラツイン」という他社でも定着したコンパクトスポーツの正解コンセプトは、実質同型車のGPXからNinja250Rに繋がった長寿設計(系譜さんベタ褒めのNinja250Rのフレームも原形はほぼでき上がってる)で、適度に荒々しさもあるエンジンとともに走っても愉しい
走りもルックスも、隠れ名車扱い位はしていいと個人的には思います
いずれまた欲しいから名車(プレミア付き)扱いはされなくてもいいけど、そもそも流通がない
モデル単独では不調でも転用しまくったエンジンとフレームで、カワサキとしても「GPZ250R作って良かった」と思ってるんじゃないかな
自社ファンがデザインの新しさに興味なんかないっていう教訓を得たという意味でも
乗ってみたらよかったバイク。
膝部分のパッドタッチ良かったし、そこそこ気持ちよく速いバイクでした。
社外品のテールカウルつけると鳩サブレ⇒今風のバイクになって良い感じでした。
鳩サブレ―とはいうものの、ある意味今のバイクのテールデザインですよね。
発売された当時にこれは格好よいぞ、と思いました。デザインの要素に一貫性があって洗練されていると一目惚れでした(購入しませんでしたが)。今見ても新鮮なデザインだと思います。シルバーブラックは未来感溢れてそれはそれは格好いいですよ。
今のNinjaにもつながるエンジンは2本だしマフラーのせいもあるのか実に静かな排気音でした。アイドリング時はトゥルルルーという感じで、中回転域になるとビーンという成分が入ってきて気持ち良いエンジンでした。